転職スターターガイド

転職スターターガイド

転職は、何度経験しても求人企業の募集職種にある求める「資格/スキル/人物像」と、自分との適合度がどれほどかや、経験・スキル・性格面での適性が高いか低いかが気になってしまい前に進めなくなることがあります。

転職活動中の「会社選び」では、組織によって試験の有無など気を付けることが多く、悩めば悩むほど転職が不安になってきます。

そんな転職を、うまく進めていくポイントとして、転職活動における5つの不安と押さえておくべき11のステップについて解説します。文末には、他にも役立つ転職を攻略するガイド記事の案内もあるので、気になるテーマを選択してみてください。

副編集長

今回は、はじめての転職・自信が無い人の転職活動をサポートするため、基本に忠実な内容をお届けします。

転職の準備をはじめよう

公的データを参考にしよう
副編集長

転職するとき、自分の転職が希望通りに成功するか不安になりますよね。そのとき、もう一つ忘れないで欲しいことが『転職するのは自分だけでは無い』という点です。中途採用をしている企業では、転職サイトや転職エージェント、ハローワークなどを通じて数多くの転職希望者から書類選考の応募があります。

編集長

つまり、転職するときには、目に見えないライバルが沢山いる可能性があるということです。

副編集長

それでは、企業には「どんな転職者が応募してきているのか」について、厚生労働省が令和元年8月に調査を行った統計結果をベースに、転職するときにライバルとなる人たちの傾向を把握しておきましょう。

[情報源] https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/19-2/dl/kekka_gaiyo-04.pdf

転職理由トップ5「男女別」

厚労省データに学ぶ男女別の退職理由

転職ライバル達は、どんな理由で前職を退職したんでしょうか。面接で退職理由を問われることがあるのですが、面接官に対して、本当の退職理由を説明する人って少ないんです。あなたはの場合はどうですか?どんな理由で前職を辞めましたか?

厚生労働省が発表した「平成30年 雇用動向調査結果」の転職入職者に関するデータから男女別に、トップ転職した理由(前職を辞めた理由)を紹介しますので、他の人たちと比べてみてください。

男性の退職理由

男性の退職理由
  1. 定年・契約期間の満了 [16.9%]
  2. 給料等、収入が少なかった [10.2%]
  3. 労働時間・休日等の労働条件が悪かった [10.0%]
  4. 職場の人間関係が好ましくなかった [7.7%]
  5. 会社の将来が不安だった [7.6%]

女性の退職理由

女性の退職理由
  1. 定年・契約期間の満了 [14.8%]
  2. 労働時間・休日等の労働条件が悪かった [13.4%]
  3. 職場の人間関係が好ましくなかった [11.8%]
  4. 給料等、収入が少なかった [8.8%]
  5. 仕事の内容に興味を持てなかった [5.5%]

男性転職者は将来についての不安から転職している傾向があり、女性転職者のデータからは「今(いま)」についての不満や不安が上位を占めている傾向がみてとれます。

前職を退職した理由は、転職する際の会社選びの希望条件につながります。再就職するなら、前職よりも労働条件が良いところで働きたいので、自然と紹介した「転職理由」を解決してくれる求人は人気の対象になりますから、倍率が高くなるということになります。

転職入植者とは=入職者のうち、入職前1年間に就業経験のある者をいう。

転職して収入アップできてる?

転職して給料は上がるの?

副編集長

転職するとき一番不安なことは年代によっても異なります。しかし、年収は生活水準を左右しますので、給与が上がる下がるかに関する悩みは絶えません。こちらも、平成30年度の1年間の転職入職者動向に関する統計調査結果を厚生労働省のデータから参照して傾向をつかみましょう!

転職後の収入増減グラフ
  • 上がった [37.0% / 前年比:+0.6%]
  • 変化無し [27.2% / 前年比:-1.9%]
  • 下がった [34.2% / 前年比:+1.2%]

このデータからも判るとおり、転職により給与額が増加した人は多いものの、前の年よりも転職後の収入が減少した人は増えていることがわかります。一方、年齢を20~44歳に絞ってみた場合転職後に給与が上がった人の割合は『44%程度』で、変化無しの人の割合は『27%程度』、下がった人の割合に至っては『29%程度』という結果になりました。

給料が下がる不安もあるけど

日本の転職率は少しずつ増えており、同じような悩みを持つ人がたくさんいるのが現状です。転職活動は、生きていくための環境を変えるためのチャレンジであり、悩んだり考えたりすることはごく当たり前のことで人生を激変させるターニングポイントの時期かもしれません。

転職活動で生まれる不安や悩みを少しでも多くの人に解決して欲しいので、転職活動の不安や悩みを知った上で解決できるポイントを紹介していきます。

転職で抱きやすい不安/対策のポイント

転職で不安を抱いたときの対策ポイント

転職の不安は転職活動をする時に自然とでてくるものです。例えば、自分が何をやりたいのかわからない、転職時の試験への不安、転職先でうまくやっていけるのか等、色んな不安が頭の中をよぎります。人それぞれ不安を感じるポイントは異なりますが、想定外の事態以外は、事前準備をすることで不安だったことを自信へと転換することもできます。

抱いた不安はメモに書き留めて、丁寧な自己分析によって振り返り、自分を客観視すると「弱み/強み」がハッキリと見えてきます。以下、転職する人が抱きやすい不安を5つ紹介、個々に解説していきますので一緒に対策のポイントをチェックしていきましょう!

自分のやりたいことや興味が明確でない自己理解への不安

不安1

面接の準備において最も重要なのは、自分についての理解が明確にできているかが転職面接の合否につながってきます。自分についての理解ができていないと、面接ではしっかりと回答ができなくなるので印象が悪くなってしまいます。

面接で好印象を与えるには、まずは退社したい理由をしっかりと考えることです。最初はなんとなく考えることですが、理由をどんどん掘り下げていくと、将来につながる前向きな理由がでてくることが多いです。

あと面接の本番では、どんな質問に対しても前向きな回答ができるようにしておくことがおすすめです。面接では自己理解をできた上で面接官にアピールすることが重要なポイントとなってきます。

今の会社が辞められるか不安

不安2

会社に勤めていて転職をするとき、会社を無事に退職できるのかが不安になってきます。上司に引き止められる、職場が回らない、伝えるタイミングがないなど色んな状況から人間は不安になることがあります。

会社を辞めるときはできれば円満代謝で退職はしたいものです。大きなトラブルなく円満代謝するためには入念な準備が必要になってくるので、転職する理由を上司に確認された時は答えられるようにしておくのがおすすめです。

転職活動は自分を取り巻く環境が大きく変わるため、不安なことがでてくるのは普通なことです。会社を辞める理由が明確に決まっているのであれば、自分が幸せになれると思う道に自信をもって進んでいきましょう。

転職試験への不安

不安3

転職は面接だけで採用が決まるだけでなく中途採用には筆記試験を設けている企業があります。筆記試験を受けることに不安に思う人もいるかもしれませんが、新卒採用ほど中途採用の採用試験は難しくありません。

中途採用の面接は、現職でどのようなことをしていたのか、入社後にどのように活躍してくれるかということを外見や話し方から確認しています。

転職で試される筆記試験は知識力を問う一般常識の時事問題、学校で学ぶ数学や国語の基礎学力が試されます。業界や職種によっては専門の知識が問われる試験がおこなわれる場合があります。

試験のもう一つの手段としては、与えられるテーマに対して自分の意見を述べる小論文を出題する企業があるので最低限の準備しておくことは必要です。

自己アピール方法がわからない不安

不安4

転職活動をする時に、自分をアピールするのが苦手な方は多く、自分をアピールする方法すらわかっていなくて不安に思っている人が多くいます。

自分のアピール方法は、自分のことを知らないことにはアピールはできません。まず自己アピールするのに自分を理解することからはじめて、まとまったら第三者に確認してもらうことでより自分のことが正確に理解が深まります。

自分を客観的に見て、他人事のように自己アピールを作り上げることができれば不安を取り除くことにも繋がるので、自己アピールをする方法を通じてトレーニングをしていきましょう。

転職先でうまくやっていけるか不安

不安5

新しい転職先を探すとき、新しい会社でやっていけるのか不安に思うことは少なくありません。自分の能力は通用するのか、周囲の人とうまくやっていけるのか等、新しい環境に入っていく時は不安が先立ちます。

始めての経験で不安を感じることは普通であって、人は失敗したくない気持ちから不安を感じてしまいます。転職前の不安は前に進まなければ消えることはありませんので、不安に思いながらでも転職活動を少しずつ進めていきましょう。

転職先でうまくやっていけるかは職場に溶け込むことが大事なポイント、本音で会話ができる人ができれば自然と緊張や不安が和らぐことへつながっていきます。

転職が不安にならないための準備「11STEP」

さあ準備しよう

転職活動は一つ一つのステップへ真剣に取り組めば、不安より前向きな考えが生まれてくることがあります。

不安や悩みは転職にはつきものですが、考え方を変えれば不安や悩みを解消できる方へ導けたりするので転職活動を解消できる考え方を取り入れていきましょう。

在職中に転職先を決めておく

転職のステップ1

転職をしようと考えた時から、在職中にできるだけ転職先を決めておくことがおすすめです。現職で働いていると時間に追われて、なかなか時間が取れないことも少なくありません。

時間が作れない、時間がとれない人の多くは、自分への理解が不足している傾向にあります。何から始めていいのか転職で何がしたいのか、転職活動をしていると自分探しにつながってきます。

離職後に転職活動をすると、経済的にも精神的にも焦りがでて、うまくいかないこともでてきます。仕事を辞めても困らない為にも在職中にしっかり時間をつかって、自分にあった転職先を見つけておくことが重要となってきます。

転職のメリットとデメリットは理解しておく

転職のステップ2

いざ転職をする時に転職のメリットとデメリットを知っておくことは、転職活動をする上でおさえておくことが得策です。給与、ポジション、仕事内容、仕事環境、顧客の層、オフィス環境、いくつかの側面から考えてみましょう。

収入アップや働く条件の改善から得られるメリットは、転職することで変わることがあります。場合によっては転職をすることで収入が下がったり雇用条件からでるデメリットについてもよく理解しておくことが重要です。

転職は自分にとっての良い面と悪い面を見つけておかないと後々、後悔をする人がでてきます。後悔をしない為に仕事をする前には転職のメリットとデメリットを理解してから転職活動は進めていきましょう。

転職の目的をはっきりさせる

転職のステップ3

転職活動で目的が明確になっていると、不安や悩みが解消へとつながることがあります。転職活動を始めたばかりの時は会社への愚痴や不満ばかりがでてくるかもしれませんが、愚痴や不満をどんどん掘り下げていくと、将来につながる前向きな転職への目的となってでてきます。

転職で何を達成したいのか目的がでてくると、普段の悩み事も一緒に解決方向へつながってくることがあります。自分軸がぶれてしまうと、転職先の選択肢が無限に広がってしまい、面接では志望動機や転職理由があやふやになってしまうので要注意です。

転職活動で自己理解の重要なポイントとしてあげられるのが、転職の目的をはっきりさせることが一番の近道かも知れません。

どんな自分になりたいかイメージする

転職のステップ4

転職活動をする時、自己理解を深めることが大きなポイントとなってきます。どんな自分になりたいか、どんな立場だと仕事がやりやすいのか、どういう自分であれば満足できるのかを考えることがポイントです。

自分では理解できているけど言葉にすることは難しく、一度立ち止まって考えてみてもいいかもしれません。どのような人達と、どのように働いて、どのような成果を上げているのかを具体的に想像することで、転職先をスムーズに探せるようになってきます。

転職は「なりたい自分を叶える手段」でもありますので、転職後の夢をカッコよくストーリーで語れるようになってくると転職をするのに役立ってくれます。転職活動をする時は、自己理解が自信へとつながってきますので時間をかけることは不安を解消する1つの方法といえます。

スケジュールを立てる

転職のステップ5

転職活動は仕事と同じようにスケジュールを守りながら進めていくのがポイントです。例えば、提出書類の締め切りは必ず守らなければなりませんし、自分のメンタリティをコントロールするためにも、スケジュールをきっちり立てておくことは大切です。

スケジュールを立て、手帳等で可視化しておくことで漠然とした不安がなくなり、余裕をもって面接に臨むことができます。

転職活動は何もかも一人で行う必要はありません。スケジュールを立てる時点から、転職のプロである転職エージェントのサポートをうまく頼りながら進めるのが転職活動で不安にならない1つのコツといえるでしょう。

キャリアを振り返る

転職のステップ6

面接では、自分のやってきたことと応募している仕事との親和性をアピールすることが重要です。親和性をアピールするには、まずは自分のキャリアの棚卸をする必要があり、自分のことをできる限り客観的に見て、自分がやってきたことを書き出してみましょう。

もし過去に転職をしているなら、どのような考えをもって転職活動をしたのかも思いだすとよいでしょう。前回の転職活動と今回の転職活動の目的が異なる場合でも、面接では必ず理由を聞かれます。必ずしも過去の自分と考え方が同じである必要はありませんが、一つ軸を持っていると面接官に思わせることが好印象を持ってもらうポイントです。

キャリアの棚卸をおこなう時は、転職活動の軸である自分の希望、アピールポイントを見つけるつもりで進めていくと不安だった目の前のことが自然と解消される方向へつながっていくことがあります。

会社情報やニュースをよく見ておく

転職のステップ7

転職の活動をする時、不安に思っていることは転職する前に解決しておくことがおすすめです。転職で抱える悩みは、転職先でうまくやっていけるのか、給料や福利厚生の待遇面といった悩みが多い傾向にあります。

会社へ転職する訳ですので、業界や仕事の一般知識を細部まで詳しく知っておくことができれば面接や転職活動に役立ってきます。応募する会社の情報や、その業界のホットトピックを押さえておくことは重要なポイントです。

日頃からネットやニュースをよく見ている人なら新しくはじめる必要はありませんが、面接で聞かれることは事前にインターネットを使って調べて会社情報ぐらいは頭に入れておきましょう。

今の会社から円満退社の方法を考える

転職のステップ8

働いていた会社を円満退社することは、次の会社で働くといった点では重要なポイントとなってきます。大抵の会社には会社のルールがあって、従業員が会社内で働く上で守らなければいけないルールが就業規則に記載されています。

会社を円満退社するのには会社のルールに従って退社に必要な書類を提出する必要がでてきます。いつまでに退職願や退職届をだせばいいのかをあらかじめ確認して、退社方法はおさえておきましょう。

退職時に聞かれる退社理由、できることなら自分や会社にプラスになる理由を考えて円満退社ができるように進めていきましょう。

自らが目指すキャリアにあうか比較する

転職のステップ9

転職を成功へと導くポイントとして大事なのは、企業の募集内容と自分が目指すキャリアと一致することがポイントです。

企業の募集内容は転職サイトを見れば分かることですが、自分が目指すキャリアは自分がやりたいことやどんな自分になりたいのかといった自己理解を深めることが1番の近道だといわれています。

しっかり自己理解さえできれば、転職活動前の不安や悩みは自然と解消されていき、転職活動を有利に進めることができます。自己理解から転職する軸が見つかったなら、企業と自分が目指すキャリアと照らし合わせながら転職活動を進めてきましょう。

転職前から自ら積極的に取り組む姿勢を養う

転職のステップ10

転職とは関係なく普段から何事にも積極的に取り組む姿勢があれば、自分の行動が前向きになってきます。普段から前向きな行動をとることによって、失敗や成功を普段の生活から体験できるので自然と経験値は上がると共に自己理解へとつながってきます。

不満や悩みを抱えてしまう人の多くは自己理解ができていないことが多く、行動をとれずに止まっている傾向にあるので、いままでの仕事への向き合い方や同僚との付き合い方を少しずつ変えてみるのがおすすめです。

転職活動は繰り返していると、仕事に対する気持ちや人間に対する考え方が少しずつ変化が見えてくることがあるので、前向きな積極的な姿勢は大切となってきます。

転職のプロに相談する

転職のステップ11

転職活動をおこなっている時、不安を取り除くには転職のプロに相談するのがおすすめです。転職のプロである転職エージェントに配置されているキャリアアドバイザーは、転職活動の悩みを一緒になって解決をしてくれるのでひとりで悩む必要がなくなってきます。

仕事を探す時はひとりの力で探すより、多くの力で探した方がより効率的に転職先を探すことができるかで悩む前に転職エージェントに相談しましょう。

転職エージェントは一部例外を除けば、無料で利用ができるので転職者にとって有難いサービスです。転職エージェント毎に専門に特化したキャリアアドバイザーが揃っていますので、自分が求める方向に合った転職エージェントと出会うのが成功のポイントとなってきます。

転職活動の成功は悩まず考えることから

転職活動を進めていくとさまざまな不安がでてくることがありますが、ひとつひとつを冷静に考えていくと問題が自然と解決の方向へと導いてくれます。

不安を乗り越えてこそ転職は成功しますので、もしひとりで悩んでいるのであれば、悩みを解消できる方法を実践し転職エージェントと共に前に向かって挑戦することをおすすめします。

転職に役立つ記事

副編集長

転職活動は、人によって「どのステップからスタートするか」が違います。経験や知識に差があるからです。他にも性格や、志望している業界・職種に応じて、準備の仕方が変わることもあるので、目標設定を明確に、都度、必要な情報を得るように心掛けましょう。