週4勤務の正社員が増加!メリット/デメリットに見える週5勤務との差

週4勤務の正社員

週4勤務でも正社員として働いている人が増えています。中には週3勤務でも正社員としての、雇用形態を認める企業も増えている傾向にありますが、それには合理的な理由があります。いわゆる「働き方改革」が社会に浸透してくる中で、フレックス制度やテレワーク推進など、新しい働き方を提案する企業が続々と現われてきています。

正社員の働き方といえば、朝9時から夕方5時までの1日8時間、週5日勤務というイメージが一般的です。そのためこのような時間帯の勤務が難しい人は、パート、アルバイト、時間制の派遣社員という勤務形態を選択することが少なくありません。

しかし実は、週4日勤務など、通常とは異なる勤務時間でも正社員として雇用する企業が増えてきているのです。この記事では、企業が新しい勤務形態に注目している理由や、雇用者と被雇用者、双方から見たメリット/デメリットについて説明します。

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会社側のメリット | 正社員側のメリット | 正社員側のデメリット

正社員で週4勤務は可能なの?

週4勤務でも正社員として働くことは可能です!「正社員」だからと言って必ず「1日8時間/週5日勤務」しなけばならないと法で定められているわけではありません。このような勤務形態が一般的になっているのは、実は労働基準法にその理由があるのです。

労働基準法には労働者の権利を守るため、労働時間や休日についても規定が設けられています。まず労働時間については1日8時間、週40時間が上限と定められているのです。

1日8時間で週5日勤務すると、労働時間は合計で40時間となるため、これで一週間の労働時間の上限に達します。そのため雇用者は残りの2日を休日とすることになり、こうした形が定着しているのです。

しかしこれは逆に言えば、労働時間が規定内である限り、正社員の勤務形態をどのようにするかは企業の裁量次第ということでもあります。例えば、1日の労働時間を10時間とし、週4日で40時間としても構いません。

この場合は労働の配分が変わりますが、基本給などの待遇はそのままに、休日を1日増やすことが可能です。

そしてもちろん、1日8時間分を削って週4日勤務、32時間労働とすることもできます。また、1日6時間で週4日勤務の24時間労働としてもよいのです。もちろん、こうした短縮勤務では労働時間が減るため給与は下がることになります。

金銭面でのデメリットはあるものの、近年、働き方に自由を求める機運が高まっているのです。

有名な企業が週4勤務を採用!

実際にこうした柔軟な勤務形態を取り入れる企業が、近年増えつつあります。企業全体をそのような体制にする、というのはなかなか難しい取り組みです。

そのため、完全に全社で週4日勤務制としている企業はごく一部にとどまります。しかし、試験的に一部の社員を対象として、働き方を選択できるようにするという形で導入を行うケースが見られるようになってきているのです。

ユニクロの場合

運営元の株式会社 ファーストリテイリングは、週4勤務を採用している企業の代表格で、「1日の勤務時間を延長し、代わりに休日を増やす」という週4日勤務を採用。対象は遠隔地への転勤がない地域正社員で、1日10時間勤務する代わりに、平日のうち3日間を休日とすることができるのです。

日本IBMの場合

同社では、「勤務時間そのものを短縮する」週4日勤務を2004年から導入しています。

ヤフー!の場合

ポータルサイトなどWEB業界のリーディングカンパニーである、ヤフー!(Yahoo!)では、2017年4月より、育児や介護といった事情を抱える社員のために、「えらべる勤務制度」の運用を開始しました。

この制度では通常の土日の休みのほかに、無給の休暇を1日取得することができます。利用にあたっては月単位で申請や曜日の変更などが可能です。ヤフーは将来的には全社員がこの制度を選択できるよう、体制を整えていく方針としています。

他にも、IT/通信・サービス業を中心に、週4勤務でも正社員として働くことが可能な会社は、中堅中小企業にも増え始めています。それにしても、どうして企業は週4日という、従来より月間4~5日間も勤務日数が少ない人を正社員のままにしているのでしょうか。理由を解説します。

企業が正社員の週4勤務を認める理由と仕組み

ワークライフバランスという思想が企業の考え方に変化をもらたした。戦後から日本では、経済復興・国家再建のため、皆が必死に働きました。次第に経済は回復し、人々の生活は豊かになり、その頃は週6勤務が一般的であった訳ですが、働き方に対する考えは、社会の発展とともに変化してきました。

その中で、特に重要視されるようになってきたのが、仕事に心身を捧げるあまり家庭の崩壊を招いてしまう、うつ病などの精神疾患や過労死、自殺に追い込まれるといった問題です。

そこで提唱されるようになったのが、ワーク・ライフ・バランスという思想でした。これは仕事と、それ以外の生活の調和をとり、人生を充実したものにしようというものです。

日本では政府と地方公共団体や経済界、労働界の合意が取りまとめられ、2007年に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」が策定されました。

正社員の週4勤務は企業にもメリットがある

このような流れの中で、週4日勤務制度の導入がクローズアップされるようになってきたのです。そしてこの新しい働き方は、被雇用者だけではなく、雇用者である企業にとっても、様々なメリットをもたらしている状況が仕組みとして成り立たせる理由になっています。

例えば、仕事に対するモチベーションの維持と向上です。仕事と生活の調和憲章の策定に関連して行われた内閣府の調査では、仕事と生活のバランスがとれていると感じる人ほど、仕事への意欲が高いことがわかっています。

男性の場合は特に、プライベートが充実しているかどうかが、仕事へのモチベーションにそのまま反映される傾向にあるのです。そもそも、いかに仕事に熱心な社員でも、根を詰めてばかりいては疲労が蓄積する一方となります。

そうした状態が積み重なっていくと、集中力が失われ、仕事にミスが目立つようになっていくのです。

結果として上司から注意や叱責を受けることとなり、懸命に頑張っているのに成果が上がらず、ついにはなんのために働いているのかわからなくなる、という事態に陥ってしまいます。こうなると仕事へのモチベーションは下がる一方となってしまうのです。

しかし、勤務日を週4日とすることで十分に休養を取ることができるなら、このような問題は未然に防ぐことができます。これは、仕事の効率化にもつながるものです。

社員の健康増進/学び/スキルアップに繋がる

健康であれば自然と仕事にも前向きになれますし、そのために必要なアイディアも得られやすくなります。豊かな発想力や想像力、仕事の緻密さや正確さは、体力、気力に余裕があってこそ発揮できるものだからです。

また、仕事以外の時間がたっぷりとあれば、仕事のためになるような勉強をする、分野外のことにも興味を持つなど、能力を磨いたり、新たな才能を引き出すきっかけを持つことができます。

こうして個人のスキルアップが促されることで、仕事の質がより高められるのです。生活が充実することで社員は生き生きと働くことができ、職場に活力が生まれ、生産性の向上が期待できます。

社員の定着に繋がり業績が安定化

企業にとって、雇用に関する重大な問題の一つが、社員の定着率です。社員が定着しないということは、人材育成や研修にかかったコストが回収できないということになります。

逆に、仕事に習熟した社員を長く雇用することは、企業に業績の安定と成長をもたらします。社員の定着率を向上させるためには、社員にとって働きやすく、能力を発揮しやすい職場であることが大切です。

週4日の勤務制度を取り入れることができれば、休暇が増えることにより働き方に融通が利くようになります。

週4勤務にはこんな恩恵もある

何らかの事情で、これまでの勤務形態では勤続が難しくなった社員にも対応が可能となるため、せっかくの人材を失うことなく、そのまま働いてもらうことができるのです。

そして、このような制度を持つ企業であることは、優秀な人材を集めるためのアピールポイントとして利用できます。

ワーク・ライフ・バランスには、ファミリーフレンドリーという概念が含まれています。これは働きながら、育児や介護ができるよう、制度や環境を整えるという意味です。

週4日勤務制度を導入するということは、このファミリーフレンドリーに沿ったものであり、雇用問題に敏感で対応の早い企業として認識されます。

週4勤務を導入すると優良企業らしくなる

優良企業とは、社員を大切にする企業であり、社員が安心して働くことができるよう、福利厚生を充実させている企業です。

週4日勤務制度を導入することで、優良企業としてのイメージアップが可能になります。日本の労働者人口が減少と高齢化を続ける中、求職者にとっては、親の介護が必要になった

ときにも余裕をもって勤務できる企業が、より魅力的な存在となるのは言うまでもありません。

週4勤務をする正社員のメリットとは

週4勤務の正社員として働くメリットは、人ぞれぞれありますが、今回は、代表的な利点について紹介していきます。読んでいるあなたがワクワクしてくれたら嬉しいです。

週4勤務のメリット1:自由に使える時間が増える

正社員にとって週4日勤務のメリットとしては、自分や家族のために使える時間が増える、ということがまずあげられます。特に仕事を持つ主婦にとっては重要なポイントです。

週休2日の生活では、家事のやりくりで精いっぱいで、体を休めることもままならないという場合も珍しくありません。独身の人なら、資格取得・スキル学習・美容や健康にも時間が使えるようになるので、心身共に余裕ができて、逆に仕事にも集中できる効果も見込まれます。

週4勤務のメリット2:有給休暇を本来の目的で使えるようになる

正社員としてフルタイム勤務だと、役所での手続き・子供の学校行事・親の介護が必要なとき、有給休暇を取得しなければ間に合わず、『余暇としての有休活用が出来ない』という悩みを抱えていた人が多かったのです。

しかし、週4勤務への変更が可能になると、毎週1日の休日がプラスされることで、ゆっくりと体を休めたり、自分のための時間を持ったりということが可能になります。

心身の疲労を癒し、生活にゆとりを得るという本来の意味で、休日を過ごすことができるようになるのです。ヘルパーなど福祉制度を利用するにあたっても、計画が立てやすくなります。

週4勤務のメリット3:心身の限界による退職を回避

正社員として週5勤務を続ける中で、親族などの介護・看病をしている人は、肉体的・精神的な疲労などの負担が大きくなりがち。何か問題が発生する度に有給休暇を消化してしますと、あっという間に、残日数がなくなる事さえあります。

一方で週4勤務なら、月火水木金曜日の中に1日は休みの日を設けることができるため、例えば水曜日を休みにした場合は「2日勤務→1日休み→2日勤務→2日休み」という働き方が実現出来る。欠勤による精神的プレッシャーや仕事と介護・看病のループで疲れた心身を休める時間にもあてることができます。

このため、今までは退職や転職を余儀なくされていた人も、仕事をあきらめることなく、正社員として働き続けることが可能となるのです。

週4勤務のメリット4:ストレス解消の時間がもてる

私たち社会人のストレスは、出勤途中~仕事中~帰宅途中まで、いろいろな場所とタイミングで襲いかかってきます。避けられるストレスと、避けられないストレスがありますが、回数が減るだけで低減させることができるのもストレスなのです。

週4勤務なら、会社の「行き/帰り」なので、電車など交通手段を使う回数は2回減るので、社内や駅のホーム、歩いているときなど迷惑な人に嫌な思いをする回数も減ります。

そして、出勤してストレスの原因人物に合う回数も1回減らせるので、週4勤務の正社員として働くメリットとして「ストレス解消の時間が持てる」の裏返しとして、ストレスを受ける回数を減らすことが出来るってことんんです。

週4勤務の正社員にはデメリットもある

年収が低くなる

一般的な週5勤務の正社員に比べ、週4勤務の場合、勤務日数が月間で4~5日少なくなるため、必然的に月給金額が減少するのでトータルの年収も低くなります。関連するデメリットとして、ボーナス(賞与)金額が少なくなるということも発生します。

有給休暇の割り当てが減る場合がある

週4勤務への変更を行った際、勤務時間も短くなった人は、有給休暇の割り当て日数が減るので少し損した気分になるかもしれません。有給休暇は、勤続年数と勤務時間から算出されるので、せっかく正社員として週4勤務をするなら待遇面の変更がないかは人事に確認をしましょう。

▼週4勤務を目指すなら残業についてもしっておこう!

みなし残業は違法でしょ?多くの企業で導入されているみなし残業の正体

残業時間が増えることがある

週4勤務への変更をしても「業務内容は同じ」場合、仕事自体の量が変わらないことがあり、短い時間で依然と同じだけのパフォーマンスを発揮することが求められる職場もあります。結果的に、残業時間が増え、疲労困憊してしまう原因に繋がりやすいので、勤務日数の変更の際には業務量の相談も同時に行うことをおすすめします。

昇格・昇進が難しくなる

同じ職場内に、自分よりも多い日数働く人がいる場合、会社全体が週4勤務ではないので、どうしても仕事量・学び・成果・周囲への影響・人間関係や評価に差が生じます。結果的に、同期社員や後輩社員よりも、昇格・昇進が遅くなるリスクがあることも理解しておきましょう。

職種・職位が限定されやすい

他の人よりも1日、勤務日数が少ないことは、管理職や会社からすると連続した業務を依頼しにくくはなります。そのため、週4勤務の人に担当させられる職種と職位は、決して多いとは言えません。

このように、週4勤務で正社員としての働き方を模索するとき、デメリットがついてまわります。ただし、メリットばかりを期待しているのではなく、取捨選択の後、新しい働き方を選べる環境が目の前になるなら、今の日本社会では幸せなのかもしれません。

新しい生活様式が定着し、今後、更におおくの勤務形態が増える中で組織側の考え方にも変化がでることを期待しつつ。

ヨーロッパに学ぶ「勤務日数削減・時短勤務」

かつては1日8時間、週5日のフルタイム勤務が当然とみなされていました。しかし近年では、労働時間の短縮や、自由度の高い働き方を推進することが、世界的な動きとなっています。

特にヨーロッパでは、昔から労働に対する考え方は量よりも質が重視されてきました。例えばドイツには労働時間をお金のように貯めて使うことができる、ユニークな「労働時間貯蓄制度」というシステムがあります。

もしも1時間残業したなら、好きな日の勤務時間を1時間短縮することができるのです。一方で労働時間が長いことが、熱心さとして評価につながることはありません。

決められた時間内できちんと仕事を仕上げるのが良い社員なのです。そのため終業1時間前には必要な仕事をこなしてしまい、退勤の態勢に入ることも普通に行われています。

また法律により、1日10時間以上の労働が禁じられていて、もしもこれに違反した場合、企業には罰金15,000ユーロが科せられます。

オランダでは仕事を多数の人で分け合う「ワークシェアリング」が行き渡り、これにより週3日、週4日勤務が定着し、すでに一般的な働き方となっているのです。スウェーデンでは1日6時間勤務を導入した企業もあります。

労働時間は、多ければよいというものではないのです。人間が集中力を発揮できる時間には限界があります。

週48時間以上の労働はかえって生産性を下げるという指摘を行った論文もあり、時間ではなく効率の高さが重要だという認識が高まっているのです。

2016年度に行われた時間当たりの労働生産性の国際比較では、ドイツは7位、オランダは9位、スウェーデンは12位となっています。しかし日本は20位であり、先進諸国の中で大きな後れを取っているのです。

日本政府は「少子化と男女共同参画に関する専門調査会」を設置し、働き方改革を推し進めています。これには今まで育児や介護のために、勤務形態の変更や転職を強いられてきた女性労働者の再雇用を促すことで、不足する人手を補うことが目的の一つです。

また「仕事と生活の調和憲章」により、企業の労働に対する意識を欧米並みに引き上げようとしています。こうした動きに応じて週4日勤務の導入も広がりを見せ始め、ライフスタイルに合わせた働き方を選ぶことが可能な時代となりつつあるのです。

豊かになった選択肢の中から、本当の意味でゆとりを持った生活を送ることができるよう、自分らしい働き方を見つけてください。

【まとめ】週4勤務の正社員としてはたらくということ

日々の生活を豊かにするということは、金銭の問題だけではありません。いくら高額な給与を得ていたとしても、ただただ仕事と家事で時間が消えていくだけでは意味がないのです。

プライベートで過ごす時間の質を高めることこそが大切になります。仕事の疲れがとれないまま、家庭でも自分を殺して家事や介護に追われるのでは、ストレスがたまるばかりです。

そうした状態が続けば、結局はすべてが負担となってしまいます。仕事では本来の能力を発揮できず、そのストレスで家でもイライラしてしまい、やらなければならないことがうまく回らなくなるという、負のスパイラルに陥りかねません。

しかしそこで1日の余裕を持つことができれば、それまでしたくてもできなかったことに時間を使うことが可能となります。仕事からも家庭からも離れ、外出して自分だけの時間を持ったり、子供と思う存分遊んであげたりといったことができるのです。

こうした満足のいく過ごし方をするということが、生活に充実感を与えてくれます。あれこれと時間ばかり気にする必要がないということは、毎日の暮らしに大きな変化をもたらすのです。

そして、当然ながら仕事にも影響を与えます。心身が十分にリフレッシュした状態であれば、集中して仕事ができ、パフォーマンスの向上につながるのです。

また、1日出勤日が減るということは、その分通勤時間が減るということになります。満員電車に押し込められて出勤、退勤を繰り返すというのは、実はそれだけでかなりのストレスとなっているものです。

1回はたった1時間、往復で2時間程度のことだとしても、それが1ヶ月、1年と積み重なっていくことを考えれば、無視できない数字だと言えます。

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