ものづくりの仕事がしたい人向けの職種15選!未経験OKな仕事も掲載

ものづくりの仕事

ものづくりの仕事の中から、未経験・無資格の人が『志しひとつで挑戦できる職種』を15種類について、仕事内容/おすすめする理由/年収やポイントを解説。ものづくりの求人が多い業界、メリットとデメリットの事前理解をしながら、ものづくりの仕事の面白さを含めたイメージができる内容です。

この記事では、ものづくりの仕事の担い手が深刻化していることが、逆に未経験から挑戦する人にとって大きなチャンスとなっている点についても触れています。資格や学歴などを重んじる日本社会とは、一線を画するジャンルで、技術を磨くことで人としても成長でき、やりがいのあるものづくりの仕事についてお伝えしています。

ものづくりの仕事とは?

ニッポンの象徴「ものづくり」とは

ものづくりの仕事に対するイメージとして、「ものづくりは仕事が大変そう」「上下関係が厳しそう」と思っている方がいるかもしれませんが、一昔前とは違って研修制度が整えられ働きやすい職場に変わりつつあります。少しでも興味がある方は、この機会にものづくりをしている人の話を聞くなど行動を起こしてみてください。

ものづくりの仕事とは、その製品を利用する人のことを考えながら性能や品質、デザインなどを設計して生産~販売することをいいます。日本には全国各地にさまざまな伝統工芸品があり、古くから伝わる技術が継承されています。

若い世代が受け継ぐことによって、伝統を重んじてきた業界に新しい風が吹き込み、伝統と個性が融合した製品が作り出される事例も増えています。

一方で、日本では最新テクノロジーが次々と生み出されており、生活を便利にする製品が開発されています。ものづくりは伝統を守る一方で、私達の生活を豊かにするために欠かせません。

新旧、さまざまな価値観をもった人々が、技術大国といわれている日本の『ものづくりの仕事』を次のステージへと移行させています。

かつて、10年は修行するのが当たり前とされた業界でも、ITの活用により学びやすくなったり、新世代親方に交代して時代背景に合う人材育成に切り替えている会社は増えています

深刻な人材不足に悩まされている「ものづくりの仕事」のある業界は、まさに次世代の担い手を獲得するために生まれ変わろうとしています!ここからは、先入観や既成概念を一切廃して、いまのものづくりについて特徴からつかんでいきましょう

ここで紹介する職種

本記事で紹介する『ものづくりの仕事』ができる職種10選では、下記の仕事について、それぞれ仕事内容や年収などのほか、おすすめする理由について解説していきます。

  1. 建築家
  2. 施工管理
  3. 宮大工
  4. 家具職人
  5. 彫刻家
  6. 陶芸家
  7. 楽器職人
  8. 織物職人
  9. 刃物職人
  10. 料理人
  11. 工業デザイナー
  12. プロダクトデザイナー
  13. カーモデラー
  14. フィニッシャー
  15. 原型師

ものづくりの仕事の特徴

ものづくりの仕事3つの特徴

ものづくりの仕事
3つの特徴

特徴1:世界に誇れる技術力

日本のものづくりの現場には、世界に誇れる技術力があります。日本人にはわずかな妥協を許さない誠実さがあるのに加えて、より精工なものづくりを目指す忍耐強さや、最後には熟練の職人の経験がものを言うような繊細な感覚を持ち合わせています。

脈々と受け継がれた技術力は、世界中と比べてもレベルが高いもので、『メイドインジャパンは高品質の証』として認められているのです。そんな世界に誇れる技術大国である日本で、その技術力を自分の手に身に着けられることがものづくりの仕事を選ぶ魅力ではないでしょうか。

特徴2:手に職をつける仕事

ものづくりは手に職をつける仕事です。誰もが最初は未経験なので、研修を受けたり経験を重ねることで手に職をつけていきます。仕事によっては習得までに長い時間がかかることもありますが、そうして身に着けた技術は生涯活かすことができます

男性もそうですが、特に女性は出産や育児によってキャリアを中断しなくてはならないことがあります。そんな時も手に職があれば復職がスムーズですし、転職の際にもアピールできるポイントとなります。

特徴3:人材不足が深刻化している

ものづくりの業界では、人材不足が深刻化しています。その理由は、そもそも少子高齢化によって労働人口が減少していることにあります。それに加えて、IT関連の職種の人気が高まり、ものづくりを選ぶ人が減少していることや、ものづくりの現場の男性社会で仕事がきつそうなイメージがあることも影響しています。

人材不足への対策としてものづくりに関わるやりがいを広めたり、積極的な女性の採用が行われていますが、状況はなかなか改善していません。技術を継承していくためにも人手不足を解消していく必要があります。

ものづくりの仕事15選

ものづくりの仕事15選

ものづくりの仕事には、どんな職種があるのでしょうか。これから、ものづくりの仕事に関わりたい人のために、職種15選について「仕事内容/おすすめする理由/収入のポイント/平均年収」を細かく紹介します。

ものづくりの仕事
15選

建築家 [ものづくりの仕事 1/15]

建築家の仕事

【仕事内容】
建築家は設計事務所や建設会社で建造物の設計を行うほか、個人事務所を設立して経営することもあります。建造物を設計するにあたってクライアントの要望を取り入れながら図面を制作し、施工業者の手配や工事全体の監理を行います。

▼おすすめする理由
「建造物」という大きなものづくりができるのが、建築家の仕事の魅力です。自分が設計した家が図面通りに施工され、クライアントが喜ぶ姿を見ると大きなやりがいを得られるでしょう。

▼収入のポイント
建築家の中にも一級建築士、二級建築士、木造建築士の3種類があるのですが、一級建築士はその資格によってどんな建築物でも設計できるようになるので、年収も高まります。

年収:500万円~700万円

施工管理 [ものづくりの仕事 2/15]

施工管理の仕事

【仕事内容】
施工管理の仕事内容は、工事現場においてその工事が円滑に進むように管理することです。具体的には工事の予算を組むことから始まり、手続きのための書類作成、現場での安全面への配慮など多岐にわたる仕事を行います。

▼おすすめする理由
施工管理は新しい建造物を建設する時だけでなく、老朽化した建造物の建て替えの時にも必要なので、仕事への需要が安定しています。職人とコミュニケーションを取って信頼関係を築くのは簡単なことではありませんが、目に見える形でものづくりが進んでいくのを見ることができるので、大きな達成感を得られるはずです。

▼収入のポイント
とくに関東圏では他の地域よりも年収が高い傾向にあります。

年収:300万円~500万円

宮大工 [ものづくりの仕事 3/15]

宮大工の仕事

【仕事内容】
宮大工とは、主に神社仏閣の建築や補修を行う大工のことをいいます。これらの建築物は昔ながらの釘などの金具を使わない工法となっており、一般の建築物とはまったく違う技術の習得が必要となります。

▼おすすめする理由
宮大工の仕事を通して、日本の伝統的なものづくりの技法を習得することができます。神社仏閣の建築や補修は代々同じ業者に依頼することが多いので、その業者に就職して技術を継承しましょう。最近では昔ながらの工法の耐震性能や技術の高さが認められ、一般の建築物にも採用されることが増えているので、需要もあります。

▼収入のポイント
専門的な技術が必要となるので、経験を重ねて40代になり、手に職がしっかりとついた頃に年収が上がる傾向にあります。

年収:300万円~500万円

家具職人 [ものづくりの仕事 4/15]

家具職人の仕事

【仕事内容】
家具職人はオリジナルの家具を設計して図面に書き起こし、制作します。制作の際には使用する材質に合わせて道具を使い分けなければならず、幅広い技術が必要です。制作の他に、家具の修理や修繕を行うこともあります。

▼おすすめする理由
家具を使う人のことを考えながら制作し、お客様に気に入って使い続けてもらえる喜びはとても大きなものです。さまざまなアイディアや技術を結集してものづくりができる家具職人は、仕事をする上でやりがいを大切にしたい人にぴったりです。

▼収入のポイント
400万円以上の収入を得るために独立して開業するか、大手家具メーカーに就職する方が多いです。

年収:200万円~400万円

彫刻家 [ものづくりの仕事 5/15]

彫刻家の仕事

【仕事内容】
彫刻家は木材や石膏などの素材を彫刻して立体的な作品を制作します。コンテストで受賞して名前や作風が知られるようになると、依頼に基づいて制作することが増えます。ひとつの作品を作り上げるには長期間かかることが多く、根気や粘り強さが必要な仕事です。

▼おすすめする理由
彫刻だけで生計を立てるのは難しいですが、立体的な表現がしたいという方にとって、彫刻を仕事にできる彫刻家はぴったりです。大作にも取り組むことができ、ものづくりをしている実感を得られます。

▼収入のポイント
彫刻作品の売上で生活している人はわずかで、多くは作品を作る一方で教室を開いて収入を得ています。

年収:200万円~300万円

陶芸家 [ものづくりの仕事 6/15]

陶芸家の仕事

【仕事内容】
陶芸家は材料となる土をこねることから始まり、頭の中にある設計図に基づいてろくろを使って形を作ります。そうしてできた作品は乾燥させた後に窯の中で焼き上げ、完成させます。作品の売上がそのまま収入となります。

▼おすすめする理由
自分の作品をお客様に喜んでもらえるだけでなく、リピートや他の人への贈り物にしてもらえた時、やりがいを感じられる仕事です。窯の温度調節は難しく、焼き上げるまでどんな作品に仕上がるかは分かりませんが、ものづくりの楽しさを味わえます。

▼収入のポイント
有田焼が有名な佐賀県や、備前焼が有名な岡山県など、焼き物が多く作られている場所で陶芸家は多く活躍しています。ブランド価値が高いほど収入に良い影響を及ぼす傾向があります。

年収:200万円~300万円

楽器職人 [ものづくりの仕事 7/15]

楽器職人の仕事

【仕事内容】
楽器の種類によって製造方法はさまざまですが、パーツを成形してから組み立て、必要に応じて塗装を行い、最後に実際に音が鳴るかを確認するのが楽器職人の仕事です。楽器のものづくりはとても繊細なので、温度や湿度にも気を配りながら作業を進めます。

▼おすすめする理由
音楽が好きな方は、楽器作りに携われることはこの上ない喜びになるでしょう。楽器に関する知識や技術を身に着けるのは大変ですが、とくにプロの演奏家が自分が作った楽器を選んでくれた時には大きなやりがいを感じられます。

▼収入のポイント
個人で事業を立ち上げることも可能ですが、楽器職人の多くは、楽器メーカーの製造部門で働いていますので年収が安定した職場があります。

年収:300万円~500万円

織物職人 [ものづくりの仕事 8/15]

織物職人の仕事

【仕事内容】
織物職人はただ糸を織るだけではなく、糸や布を染めたり織った後の装飾まで行います。日本各地にさまざまな染色や織物の伝統工芸品がありますが、弟子入りするところの独自の方法を身に着けることになります。

▼おすすめする理由
織物には使用する糸の染め具合によってまったく同じ作品はできず、作り手のセンスが大きく反映されます。伝統的な作品でありながら自分だけのものづくりができる仕事なので、新しいものを創造したいという人におすすめです。

▼収入のポイント
一般的には専門学校などで染色や織物について学んだ後、織物職人として活躍している人のところに弟子入りして独自の技術を継承しますので、見習い期間は収入が低い傾向があります。

年収:250万円~400万円

刃物職人 [ものづくりの仕事 9/15]

刃物職人の仕事

【仕事内容】
刃物職人は文化庁の許可を受けて日本刀を制作するほか、日常生活で使用する包丁やナイフなども制作します。熱した鉄を何度も打ち付けて鍛錬し、研磨を重ねて芸術品と呼べる刃物を作り出します。

▼おすすめする理由
高い包丁を作っても、買い手が付かなければ収入には繋がりません。しかし、刃物は実用性が高いだけでなく美しい輝きがあります。そんなものづくりができることに喜びを感じながら、地道に刃物制作の仕事に向き合える人はぴったりです。

▼収入のポイント
刃物職人は「刀匠」とも呼ばれ、作家として名前が知られるようになると、包丁などの作品1本当たりの値段も高くなって年収も上がります。

年収:300万円~500万円

料理人 [ものづくりの仕事 10/15]

料理人の仕事

【仕事内容】
料理人といっても日本料理、寿司、お菓子などさまざまなジャンルがあります。最初のうちは買い出しや食材の下処理、調理器具の洗い物しかできないことが多いですが、経験を重ねるうちに部分的な調理を任されるようになります。トップの料理人になると、メニューの考案やスタッフに個別の役割を与えながら教育することも仕事のひとつになります。

▼おすすめする理由
下積み(見習い)の期間は大変ですが、徐々に手に職を付けて思い通りに料理できるようになると、楽しさを感じられます。とくに寿司職人はものづくりによって目の前にいる人を笑顔にできる職業なので、お客様の喜ぶ顔を間近で見たい人におすすめです。

▼収入のポイント
とくに個人経営を行い、そのお店が人気店となった場合、高い収入が期待できます。

年収:250万円~500万円

工業デザイナー [ものづくりの仕事 11/15]

工業デザイナーの仕事

【仕事内容】
工業デザイナーは、工業製品の売上を左右することとなるデザインを決める仕事です。アシスタントとして経験を積み、工業デザイナーになることができます。工業製品を扱うメーカーで働くほか、工業デザインを専門に手掛ける事務所で働くことが多いです。

▼おすすめする理由
日本が世界に誇る工業製品というものづくりのデザインの部分を担当することができます。その工業製品を使う相手のことを考えて新たなデザインを生み出しセンスを発揮できれば、売上を大きく伸ばすことに貢献できます。

▼収入のポイント
社員として会社に勤務より、独立して個人事務所を設立した方が、更に年収が高くなる傾向にあります。

年収:500万円~700万円

プロダクトデザイナー [ものづくりの仕事 12/15]

プロダクトデザイナーの仕事

【仕事内容】
プロダクトデザイナーと工業デイナーの仕事は似ています。その違いは、工業デザイナーは『工業製品のデザイン』をし、プロダクトデザイナーは『工業製品を含む幅広い製品のデザイン』をするということです。プロダクトデザイナーの仕事はデザインだけでなく、商品企画や販売方法についてもプレゼンする機会が多くあります。

▼おすすめする理由

▼収入のポイント
メーカーやデザイン事務所で働くことで、安定した収入を得ている人が多い傾向があります。

年収:500万円~700万円

カーモデラー [ものづくりの仕事 13/15]

カーモデラーの仕事

【仕事内容】
カーモデラーは新しい車のデザインを考える仕事です。カーモデラーの中にも2種類あり、外観のデザインを考える職種をエクステリアデザイナー、内装のデザインを考える職種をインテリアデザイナーと呼びます。最近の自動車の技術革新は目覚ましく、その技術を反映できるようなデザインを考えることが求められます。

▼おすすめする理由
車が好きな人にとって新しい車のデザインを考えられるものづくりの仕事は、楽しみながらできるのではないでしょうか。街を歩いている時に自分がデザインした車が走っているのを見かけると、大きなやりがいを得られるでしょう。

▼収入のポイント
デザイン事務所よりも自動車メーカーに勤務する方が年収は高くなる傾向にあります。

年収:300万円~600万円

フィニッシャー [ものづくりの仕事 14/15]

フィニッシャーの仕事

【仕事内容】
フィニッシャーとは、型に流し込まれてできた合成樹脂のフィギュアなどを磨いたり塗装して仕上げる仕事のことです。チームで役割分担して仕上げることが多いです。日本が世界に誇る漫画・アニメ文化をさらに広げていく道具としても、フィギュアを仕上げるフィニッシャーの仕事は注目されています。

▼おすすめする理由
長時間細かい作業をやり続ける根気が必要となりますが、好きなキャラクターのフィギュア制作に関わることができます。ものづくりに興味がある人は、フィニッシャーの仕事で技術を身に着けるとよいでしょう。

▼収入のポイント
玩具メーカーやフィギュアや模型を制作している会社で勤務することが多いです。

年収:300万円~400万円

原型師 [ものづくりの仕事 15/15]

原型師の仕事

【仕事内容】
原型師の仕事は、シリコン樹脂などを流し込んでフィギュアを制作するための精巧な型を作ることです。立体的なフィギュアを制作するために、空間をイメージしながらさまざまな工夫を施して型を制作します。

▼おすすめする理由
紙や画面の中で動いていた漫画やアニメのキャラクターを立体的に表現する原型師は、ものづくりの楽しさを味わえる仕事です。好きなキャラクターのフィギュア化に携われた時や、自分が作った型で制作されたフィギュアの売上が良い時にはやりがいを感じられます。

▼収入のポイント
安定した収入を優先するなら、主にフィギュアや模型などを制作している玩具メーカーで勤務するのが良いでしょう。

年収:300万円~500万円

おさむ編集員

ものづくりの仕事15選はいかがでしたか?他にも、『手に職をつける仕事』の記事では、ITをはじめとする幅広いジャンルで活躍できる技術が身につけられる職種を18種類紹介していますので、ものづくり以外で技を身に着けたい人は参考にしてみてください。

ものづくりの求人が多い業界

ものづくりの求人は、どんな業界を探すとたくさん出てくるのでしょうか。今回は、間接的に関わる業界を含めて紹介することで、いきなり制作者になるのではなく、ソフトにスタートできる業界も含めて案内します。

1.流通業界

流通業界とは、仕入れた商品を消費者へと届ける仕事をしている業界のことです。小売業や卸売業だけでなく、倉庫管理業や運輸業も含みます。下記のような求人があり、まだ技術を持っていない人でも、比較的ハードルが低い入門経路としておすすめです。

  • 伝統工芸品の制作者
  • 仮設機材の営業
  • 宅配ボックスの営業

伝統工芸品を制作する職種では、若い世代にも伝統工芸品の良さを伝え、新たな販路を拡大していくためにコミュニケーション力が必要となります。

また、仮設機材などをレンタルする職種では工事現場に必要な仮設機材を提案し、期日通りに組み立てを行わなければなりません。

小売業であれば、たとえば宅配ボックスを販売するなら、お客様の要望に合わせた宅配ボックスの提案・開発が必要不可欠です。

ななか編集員

流通業界は、商品をあるべき場所へと移動させる仕事です。そのため、人を介して商品を運んだり、お客様の元へと届けることになるので、必然的にものづくりと密接な関わりのある求人が多くあります。

2.製造業界

製造業界は自動車や家電などの商品を製造する業界のことです。日本は高い技術力があり、メイドインジャパンの製品は世界から高評価を得ています。例えば、下記のような求人があります。

  • 自動車のエンジニア
  • 家電の商品開発
  • 医療機器の研究開発

自動車のエンジニアは性能向上のために部品を研究したり、新しく開発しますが、常にチームで動きます。

家電開発の職種も同じで、チーム全体で顧客のニーズを探りながら新商品を開発します。

医療機器開発の職種であれば、医療従事者の意見のヒアリングや実際に利用した人へのアンケートの実施も必要となり、コミュニケーション力が必要です。

ななか編集員

製造技術を高めるためには、黙々とした作業よりも役割分担やさまざまな意見を取り入れることが大切です。技術者だからといって人と関わらなくてもいいという訳ではなく、技術者だからこそ人と積極的に関わっていくことが大切なのです。

3.建築業界

建築業界は建物などの設計から工事の施工・完成までを請け負う仕事をしている業界のことです。住宅やビルだけでなく、日本全国の道路やトンネル、橋なども作ります。例えば、下記のような仕事の求人があります。

  • 建築家
  • 施工管理
  • 宮大工

建築家はクライアントの要望を取り入れた設計をしなくてはならないので、どんなことを重要視しているのかヒアリングが欠かせません。

施工管理は工事現場で自分よりも年上の職人の作業ペースを管理しなければならず、信頼関係を築くためにもコミュニケーションを大切にしています。

宮大工は伝統的な工法を身に着けるために先輩と現場を共にして、技術を継承していきます。

ななか編集員

作るものが大きいからこそ、さまざまな人と関わりながら完成へと導かなくてはなりません。多くの職人の力を結集させて作業を進めるので、現場を管理する立場の人にはコミュニケーション力が不可欠です。

ものづくりの仕事に就くメリット

メリット

自分が関わったものが形として残る メリット1

ものづくりをする仕事のメリットとして一番に挙げられるのは、自分が関わったものが形になるということです。努力した証を見えるかたちで確認できるので、大きな達成感ややりがいを感じられるでしょう。

ものによっては世界中にその良さが発信されたり、後世にまで受け継がれて残り続けることになるので、自分自身の誇りになります。また、「これを作っているんだ」と人に見せながら説明できるので、理解を得やすい仕事だと言えます。

創造力を働かせる機会に恵まれる メリット2

ある方向からだけではなく多面的に考えなければ、ものづくりにおいて進歩はありません。そこで、ものづくりをしていると必然的に想像力を働かせる機会に恵まれることとなります。

製品を利用するお客様の立場で考えることはもちろん、製品の性能の向上や環境への配慮など、創造力を働かせることによってさまざまなアイディアを生み出します。

ものづくりに携われば、柔軟で多面的な考え方が身に着くでしょう。

スキルアップしやすい環境が多い メリット3

ものづくりは誰もが未経験者からスタートするので、一生懸命技術を身に着けられるようにスキルアップしていける環境が整っていることが多いです。

どの職種も人材不足が問題となっており、技術を継承していく若手を育成することが課題となっています。そのため、一昔前のように「先輩の技は見て盗め」ということはほとんどありません。

研修制度が整えられていることが多く、教育・指導が重点的に行われています。

ものづくりの仕事に就くデメリット

デメリット

個性が強い人が多く人間関係が特殊 デメリット1

ものづくりには創造力が必要不可欠なので、裏を返せば普通の人では気付かないことまで気付けるような個性が強い人が少なくありません。人間関係においても年齢による縦社会ではなく、若くてもより技術力が高い人がリーダーになるなど、実力がものを言う場合もあります。ものづくりをしていくためには、個性が強い人の中でも遠慮せず自分の意見を言えるたくましさや、人の技術力を認められる寛大さが必要となります。

修業期間が長すぎて挫けそうになる デメリット2

未経験からスタートして最初のうちは修業期間となりますが、その期間が長すぎて気持ちが挫けそうになる人が後を絶ちません。修業期間は一人前になるために必要な期間ではあるものの、職種によっては技術の習得が難しいのでなかなか一人前になることができません。また、修業期間は頭をフル回転して動いているのに職場の準備や後片付けまでしなければならないことが多く、一人前になるまでの間、忍耐力が試されます。

景気に左右されやすい業種が多い デメリット3

ものづくりは景気に左右されやすい業種が多いことは事実です。制作する製品によっては不景気だと極端に売り上げが下がってしまい、新しい製品を開発する予算を確保しにくくなってしまいます。とくに生活必需品でないものや芸術品に当てはまるものについては、景気の影響をダイレクトに受けやすいです。そこで、景気に左右されないようにするためには、製品の性能やデザインと同じくらい販売経路や方法についても考える必要があります。

未経験・無資格OK!ものづくりに関わるための基礎知識

ものづくりの仕事に関わるための知識

未経験・無資格の人でも歓迎!

多くの業界で人手不足が問題となっていますが、ものづくりの業界においてもとても深刻化しています。そのため、常に未経験者や無資格の人を歓迎しています。

なぜなら、せっかくものづくりに興味を持って働き始めても、技術を習得するまでには長い年月がかかり、途中で挫けてしまう人は少なくないからです。

経験は働き始めてから積み重ねればいいので、働いてみたいという人は経験や資格の有無よりも、ものづくりが好きな気持ちや粘り強く取り組む姿勢をアピールしましょう。

求人への応募に際して、「自分がこの業界で通用するか自信がない」「職場の人に迷惑をかけるのではないか」と思う必要はありません。未経験者や無資格の人でも一生懸命取り組めば、世界に通用する高い技術を身に着けることができますので挑戦することから始めましょう!

ものづくりの仕事に向いている人

ものづくりの仕事に向いてる人には、共通する3つの特徴がありますので、自分には合うかどうかのチェックのためにも参考にしてみてください。

  1. ものづくりが好きな人
  2. 手先が器用で創造力がある人
  3. コツコツと頑張れる人

向いている理由

ものづくりの技術は簡単に習得できるものではないので、うまくいかなかったり挫けそうになった時に「ものづくりが好き」という気持ちが力になります。

また、手先が器用で創造力がある人は飲み込みが早い上に、自分なりに応用することができるので、向いています。そして、最終的にはコツコツと頑張れる人がいつでもクオリティの高い製品を作り上げることができるので、この業界では重宝されるので向いてると言えます。

おさむ編集員

どれかひとつでも当てはまるものがあれば、ものづくりの適性があります。ぜひチャレンジしてみてください。

ものづくりの仕事に不向きな人

ものづくりの仕事に不向きな人には、共通する3つの特徴がありますので、自分には合うかどうかのチェックのためにも参考にしてみてください。

  1. 飽きっぽい人
  2. 頭の中で立体的に考えるのが苦手な人
  3. 人と関わるのが苦手な人

向いていない理由

飽きっぽい人は、手に職がつく前に『ものづくりの仕事に飽きてしまう』可能性がありますし、頭の中で立体的に考えるのが苦手な人はひらめいたアイディアを形にするのが難しい場合があります。また、人と関わるのが苦手な人は行き詰まった時に先輩に意見を聞くことができず、悩んでしまうことがあります。

そのため、ものづくりの仕事の性質と、自分のタイプが合わないので向いていないといえます。

おさむ編集員

ものづくり業界にもパソコンを使って立体的なデザインができるツールや意見や進捗状況を共有するアプリが導入されているので、向いていないと思われる人でも活躍しているケースは多く見られます。興味がある人は職場環境を調べてみましょう。

ものづくりをする仕事の面白さ

ものづくりをする仕事の面白さは、伝統的なものから最新のものまで日本が世界に誇れる技術を自分のものにできるということではないでしょうか。

これまで、多くの人々により受け継がれてきた技術を自分にも身に着け、自分のアイディアを詰め込んだ『これまでとは少し違う新しいもの』を作り出すことができます。

そうして生まれた製品を見たり使ったりしたお客様の笑顔を見ると、大きなやりがいを得られるでしょう。修業期間は長いですが、その期間を乗り越えて一人前になれた時には、世界に誇れる技術をものにできるのです。

ものづくりがもっと好きになり、お客様の顔を思い浮かべながら「次はどんなものを作ろうか」と楽しんで仕事を進められます。

それは誤解!ものづくりの仕事への勘違い

ものづくりの仕事は『男性社会で上下関係が厳しい』というイメージがある人は多いかもしれませんが、それは誤解です。

一昔前は職場には男性しかいなくて、最年長のリーダーが仕切り、新人はろくに仕事を教えてもらえなかった時代もありました。

しかし、現在では人手不足が深刻な中で熟練の職人の高齢化が進み、技術を継承すること自体が危ぶまれているので、何とかして世代交代を進めようとしています

そのため積極的に女性・外国人の採用や実力に基づいた役職の付与が行われるようになっています。

ものづくり業界も以前とは異なる進化を遂げ、より働きやすい環境に変わりつつあるのです。「ものづくり業界はきついのではないか」と思っているなら、一度興味のある職場の人の話を聞いてみてください。

今後へ向けてのアドバイス

まとめ(今後へのアドバイス)

ものづくりは人間が生活し続ける限り絶対に必要となるので、この業界の需要は存続し続けるでしょう。しかし、日本では今後も少子高齢化による人口減少が予想されます。

そのため、ものづくりの仕事における将来性は制作した製品をどこでどのように販売するのかにかかっています。現在でもメイドインジャパンの製品の品質の高さは世界に認められています。

今以上に日本の製品を広めるために、品質やデザインの点で付加価値を付けて、世界中の人々がほしがる製品を作っていく必要があります。

若い世代や他の業界を経験したことがある人がものづくりに携わることによって、新たに生み出せるものは少なくないはずです。少しでも興味を持った人は職場を見学するところから始めてみませんか。

ものづくりの仕事について「よくある質問」

ものづくりの仕事にはどんな職種があるの?

ものづくりの定義は幅広いですが、大きく分けると「制作者(作家)」「デザイナー」「サポーター」の3つに分けることができます。直接ものをつくる人と、間接的にものづくりの仕事と関わる人がいます。私達は、その中でも伝統工芸・工業・建築などから、ベストと呼べる代表格の職種を『ものづくりの仕事15選』として紹介しているので、参考にしてみてください。

ものづくりの仕事は無資格でも就けますか?

はい、問題ありません。ただし、建築家のような仕事は建築士の国家資格が必要になるため、夢を叶えるには時間と労力も必要です。一方で、資格不要のものづくりの仕事の方が種類も多いので、選ぶ幅は広いと言えます。

ものづくりの仕事をするメリットは何ですか?

代表的なメリットは3つあり、「作ったものが形として残る」「創造力を働かせる機会に恵まれる」「スキルアップしやすい」などです。人により何をメリットと感じるかに違いはありますが、ものづくりの道を志す人は、これらのようなことをメリットと考えているようです。

ものづくりの仕事をするデメリットって何ですか?

やはり、ものづくりは個性派が揃っているので「人間関係が特殊」であったり、見習いからスタートということもある場合は「修行期間が長い」などの他に、景気に左右されやすい業界での就業が多いというのがデメリットになるでしょう。

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F.Osamu外部編集員
中堅人材紹介会社の経営者。 既婚、子供2人、転職回数:5回、年収1,200万円、資格:なし。自己分析が腑に落ち、強みを発揮するコトに注力して道が拓けたタイプです。仕事以外では、適職発見同好会の立上げメンバーとして、転職者向けメディア「向いてる仕事.com」の運営を経験。転活ラボの外部編集員として活動中。