インサイドセールスに向いてる人と向いてない人/やりがいやきつい訳

インサイドセールス職の仕事と向いてる人について

インサイドセールスに向いてる人と向いてない人の「特徴」や「タイプ」を明快にできるよう解説。PUSH型/PULL型といった営業系職種を見定める段階では欠かせない知識、具体的な仕事内容、年代別・役職別の平均年収も紹介します。

インサイドセールス職という仕事の「やりがい」や「キツイと感じる場面や理由」についても、転職前の人が正しく判断できるよう情報提供していますので、自分に向いてる仕事かどうかを知るための参考にしてみてください。

インサイドセールスの仕事とは?

インサイドセールスとは営業系の仕事です。一般的な「営業」が直接顧客の元に赴いて対話・交渉するのに対し、インサイドセールスは、電話・メールやDMなどの直接対面しない媒体で、顧客との対話・交渉を行う内勤型の営業です。

この職業に向いてる人は、もともと営業を多くこなしてきた人だけではありません。実際に赴くよりも多くの顧客をやり取りできる環境であることから、「次世代の営業の場」とも言えるのがインサイドセールスです。

インサイドセールスの社内での位置づけ、役割

インサイドセールスは、社内において「営業」の位置づけを持ちます。非対面で行う営業であるインサイドセールスは従来、分業型の営業業務のうち、アプローチ・アポイントメント獲得など「内勤で行える段階まで」の役割を指していました。

しかし、近年ではリモートワーク等で非対面での商談が当たり前になったことから、インサイドセールスもまた、商談成立までを指すようになりました。インサイドセールスを専門的に代行する企業も現れています。

インサイドセールスの仕事内容

インサイドセールスの仕事内容は、下記の2種に分かれていますので知識として認知しておきましょう。

  • PULL型(SDR・反響型営業)
  • PUSH型(BDR・新規開拓型営業)
おさむ編集員

このあとの解説において、PULL/PUSHという言葉がでるので違いがわかるように解説しておきます。

PULL型について

PULL型は主に顧客からのアクションからスタートし、「問い合わせしてきた顧客への最初の連絡」「既存の顧客との継続的な関係性の維持・商談獲得」を目指します。まだ購買・契約成立まで至っていないけれども「商品に興味は持っている」顧客にアプローチし、ニーズを読み取って、商談獲得を目指します。

PUSH型について

PUSH型は自発的なアプローチによって、顧客となり得る企業へ、アクションを起こすための情報収集・アプローチ方法の考案をします。多くは「自社とのベネフィットを考えた場合、どうしてもこの企業でなければならない」大手・老舗企業への営業であり、対象となる企業の情報収集を重ねて、アプローチを考案していく必要があります。

インサイドセールスの仕事の特徴

インサイドセールスの特徴は、これから顧客となる可能性が高い『見込み顧客』にアプローチをかけるという点です。セミナーやメールマガジンを通じて、それらの情報に興味を持つ人を見込み顧客とします。

従来の飛び込み営業、アウトバウンドセールスで、住宅地などへ営業・訪問をして商品の説明をしても、その商品に興味を持っていない人にとっては必要が無い説明です。

そのため、タイミングによっては家事の最中、リモートワークの最中に訪問してしまうことになり、説明の機会すらなく、断られることもあります。

インサイドセールスならば、「顧客自身がそれに興味を持っている」ことがわかっている地点からのスタートとなるため、アドバンテージがあるというのが特徴です。

インサイドセールスとアウトバウンドセールスの違い

インサイドセールスとアウトバウンドセールスの違いとして挙げられるのは、インサイドセールスには先述した「PULL型」「PUSH型」という2種類がある点です。

それぞれが「すでに自社商品を持っている人へのアプローチ」「他社に、自社とのベネフィットに興味を持ってもらうためのアプローチ考案・アクション」と手法は異なっています。

しかし、どちらも「実際に訪問しないで行う」アプローチです。直接訪問してアプローチ・アクションするアウトバウンドセールスとは、この点で大きく異なっています。

インサイドセールスに向いてる人の特徴

向いてる人の特徴

特徴1「ヒアリング能力が高い人」

ヒアリング能力とは、単に「相手の話を聞く」能力ではありません。話を聞いた上で、話し手が気づいていない「困っていることや懸念していることに気づき、提案する」能力です。

この人が適任者である理由

インサイドセールスのPULL型、PUSH型、どちらにもこの能力は重要です。特に、見込み顧客へのあと一押しが必要なPULL型において、見込み顧客の「興味は持っているのにどうしてあと一歩が決まらないのか」を言語化し、それを解消できるのがヒアリング能力です。懸念に気づき、それが杞憂だと見込み顧客に丁寧な解説をすることができる人は、この職業に向いてる人です。

特徴2「コミュニケーション力が高い人」

コミュニケーション力は様々な職業で重要とされる能力だと言われています。特にインサイドセールスにおいては「継続的な対話で信頼を得る能力」とも言い換えられます。この能力がある人は、インサイドセールスにとても向いてる人です。

この人が適任者である理由

人が何らかの商品を店頭で買うとき、「そのブランド」への信頼が芽生えると、同ブランドをリピートして購入するようになります。同様に、未だ購入に至っていない商品であっても、綿密なコミュニケーションによって信頼が芽生えることで、「試してみよう」「購入してみよう」という気持ちが生じます。その後のコミュニケーションや実際の商品がその信頼を裏切ることが無ければ、新たな商品へのアプローチも受け入れやすくなっていきます。

特徴3「正確さとスピードに長けた人」

より具体的には、入力処理や情報処理能力において、正確さとスピードに長けている人は、能力的にとてもインサイドセールスに向いてる人です。

この人が適任者である理由

従来の営業において「営業は足で稼ぐ」と言われていたのと同様に、インサイドセールスにおいても受注につなげるには、自社商品に興味を持つ数多くの人の中から「見込み顧客」とつながる必要があります。加えて、そうしてできた既存顧客へのフォローも欠かせません。多くの情報入力、情報処理が必要なことから、正確さとスピードに長けた人はより多くの顧客を抱えられます。まさに「足で稼ぐ」状態となるのです。

インサイドセールスに向いてる人(素養/能力)

向いてる人のタイプ

のんびりした人 [インサイドセールスに向いてる人 1/3]

のんびりしたタイプは、せっかちした人に比べ、じっくりと相手の話を聞く傾聴力に長けています。話をする相手に親近感を感じさせる点が、この仕事に向いてる人です。

▼向いてる理由
数を多くこなすアウトバウンドセールスでは弱点にもなりがちなのんびりさも、移動時間が皆無なインサイドセールスならば、同時間でもより多くの顧客とやりとりが可能になります。のんびりした人のメリットを最大限活かせるのです。

おさむ編集員

相手の話はのんびりさを活かして聞きつつ、情報入力や整理においてはブラインドタッチやショートカットを覚えて行くことで、情報処理におけるスピードを得ることができます。まずは正確性が大切ですが、慣れてきたらスピードも意識してみましょう。

内向的な人 [インサイドセールスに向いてる人 2/3]

内向的なタイプは「慎重で正確性が高い」「分析力が高い」「聞き続ける事が得意」といった傾向があります。

▼向いてる理由
ヒアリング能力のうち大切な2つの要素、「聞き手になって相手に喋ってもらうこと」、それを分析して「相手の困っている点・懸念点を導き出すこと」が、内向的な人には備わっていることが多いのです。

おさむ編集員

内向的な人がインサイドセールスで活躍できるかどうかは、「自分の集中できる環境を作れるかどうか」にかかっています。環境構築さえ成功すれば、内向的な人のメリットが活かしやすい=インサイドセールスに向いてる人となります。

オタクな人 [インサイドセールスに向いてる人 3/3]

オタクな人とは、自分の好きな分野の専門知識が豊富で、理解力がずば抜けて高いタイプです。

▼向いてる理由
例えば、自分に全く興味ない分野を熱く語られても全く響きませんが、自分が好きな分野について「それが好きな人」が良さを語っていると、嬉しくなりませんか?同様に、気になっている物について「語れる」人は、信頼感を得やすいのです。

おさむ編集員

オタクな人は得意な分野には饒舌になりがちですが、聞き手を置いてきぼりにしないように、語り口にも注意が必要です。その点さえクリアできれば、同好の士だからこそ分かる懸念点に理解がある=ヒアリング能力があるので、インサイドセールスに向いてる人と言えます。

インサイドセールスに向いてる人へおすすめな資格&スキル

資格・スキル

非対面でニーズを引き出す質問力

インサイドセールスにおいて、顧客とのやりとりは、電話やDMなどを用いた非対面の商談となります。そのため、適切な聞き方によって、相手の購買意欲を高める「質問力」スキルを持つ人=向いてる人となるのです。

▼能力を発揮できる場面
対面では相手の表情や仕草から読み取れるものもありますが、非対面においては、相手の言葉からしか情報を得られません。顧客がなぜ購入に至らないのか、質問力によって引き出すことができます。

おさむ編集員

非対面の質問力は、非対面のやりとりを重ねることで上達していきます。身近な人とのやりとりの中で、意識的に「質問して相手のニーズを引き出す」ことを試みましょう。

課題発見力と改善力

インサイドセールスに向いてる人のスキルである課題発見力と改善力は、質問することなく、顧客との対話内容の中から、相手の抱えている課題や不満点を察する能力です。

▼能力を発揮できる場面
特に気難しい人、逆に気を遣ってくる人を相手にするとき、「〇〇なんですね?」という質問系の聞き方では、「決めつけるな!」とか、「いやそういう訳じゃないよ」と返されてしまうこともあります。そんなときに役立つスキルです。

おさむ編集員

このスキルで、よりコミュニケーションが深まる他、本人が自覚していない潜在的な課題やニーズを見出せます。改善することができれば、商談成立に大きく前進できるでしょう。

業務効率化と最適化

インサイドセールスでは、同時に多くの見込み顧客の情報の入力や調査、やりとりを行います。ここで役立つのが「似たような業務を効率的にこなす」、効率化と最適化のスキルです。

▼能力を発揮できる場面
特にPUSH型の情報収集フェーズにおいて、毎度異なる手法やテンプレートを用いてしまっては、後から参照するにも非効率になります。「他人と共有でき、見やすい資料づくり」「誰でも入力しやすいテンプレート」を作れる人は、とてもインサイドセールスに向いてる人です。

おさむ編集員

今、自分が使っているテンプレートに「実は不便だと感じているものがないか」と考えてみましょう。実際に改善が難しくとも、そうした「気づき」→「改善案・改善する方法」をコンスタントに出力することで、効率化・最適化の観点が鍛えられます。

インサイドセールスに向いていない人

向いていない人

タイプ1:コミュ障な人 [インサイドセールスに向いていない人]

コミュ障には「喋りすぎるコミュ障」と「まったく喋れないコミュ障」があると言われていますが、このどちらもインサイドセールスには向いていない人です。

▼不向きな理由
前者はヒアリング能力を欠き、後者は遠慮のあまり、提案や改善案を積極的に出せません。

ななか編集員

コミュ障な人は責任感が強い傾向があるのが良さでもあります。一人だけで出来る仕事、他人を気にしないことでそのパフォーマンスを発揮できます。

タイプ2:人見知りな人 [インサイドセールスに向いていない人]

あまりにも人見知りが激しい人も、インサイドセールス、特に電話で行うセールスは向いていない人です。

▼不向きな理由
人見知りになった原因が対人関係であるケースが多く、数多くの顧客とのやりとりがストレスになったり、失敗を恐れすぎて顧客の懸念に対して積極的な提案がしにくい傾向があります。

ななか編集員

他人の目や存在が気にならなければ実力を発揮できるので、一人で出来る仕事、自分一人がスキルを持てばパフォーマンスを発揮出来る仕事がおすすめです。

タイプ3:完璧主義な人 [インサイドセールスに向いていない人]

完璧な人は、よく「こだわりが強い人」とも言い換えられます。一見、良い言葉のように見えますが、インサイドセールスには向いていない人と言えます。

▼不向きな理由
こだわりが強い人は「自分の提案は完璧だ」という意欲が強く、顧客のヒアリングをした結果を第一にできず、無視・軽視してしまいがちです。

ななか編集員

一般の仕事で100%を求められる事は少ないので、100%の明確な指標や締め切りがある、完璧で当然とされるなど、「完璧を求められる」仕事に向いています。

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インサイドセールスに向いてる人がやりがいを感じること

この仕事のやりがい

業績を左右する中枢を担える [インサイドセールスに向いてる人のやりがい1]

インサイドセールスは業績を左右する中枢、つまり「会社の業績を支える実感を得られる存在になれる」というやりがいがあります。インサイドセールスは会社によって、その実行範囲が異なっていることがあります。情報収集と見込み顧客の獲得まで行い、契約成立を営業・マーケティング部門へ渡す会社もあれば、契約成立までをインサイドセールスで完結させる会社もありますが、「自分の案件と成果」を実感しやすい立ち位置となるのです。

おさむ編集員

契約成立に至るかどうかは、インサイドセールスでどれだけ多くの見込み顧客を獲得できるか、その質を高められるかに左右されます。ただ漫然と顧客を集めるのではなく、「事業や会社が求める顧客を集める手法」も考えていきましょう。

PDCAがうまくいったとき [インサイドセールスに向いてる人のやりがい2]

PCDAとは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の頭文字を取ったビジネス用語です。この一連を継続的に繰り返すことで、事業の品質が向上させていくことを目的としています。インサイドセールスは、一度に対応する顧客の多さから、PCDAを小さく回していけます。また、チャレンジ数の多さによって、自分の成長・スキル向上に手ごたえを感じやすい、というやりがいがあるのです。

おさむ編集員

「インサイドセールスにおけるPCDA」を意識しましょう。顧客とのやりとりにおいて、「ここはこう答えたほうがよかった」「こういう提案の選択肢もあった」点があれば明文化し、次のPCDAへ活かすことです。

在宅など先端の働き方がしやすい [インサイドセールスに向いてる人のやりがい3]

ひと昔前まで、インサイドセールスは営業の内勤における分業の種類に過ぎず、インサイドセールスだけでの契約成立は稀な事例でした。しかし、リモートワークの普及により、「非対面での営業」が営業がする側・営業を受ける側双方に馴染み始めました。こうした普及によって、インサイドセールスは従来通りの分業としても、顧客獲得を成立させる営業そのものとしても規模が広がり、在宅でもより大きなやりがいを得られる働き方となりました。

おさむ編集員

在宅の働き方で、今行っている手法がいつまでも続くとは限りません。DMのみの人は通話の方法を、通話のみの人はDMのノウハウを押さえるなど、「どんな環境の見込み顧客にも対応できる」という強みを作りましょう。

インサイドセールスの仕事がキツイと感じる場面(理由)

この仕事がキツイと感じる場面

顧客の態度が冷たい [インサイドセールスの仕事がキツイと感じる場面1]

インサイドセールスでは、対面営業にもある「興味がない事柄への無関心さと、それを隠さない対応」をきついと感じることがあります。

せっかくヒアリングにもとづいた提案やアプローチをしても、「そこまで考えていません」「興味がありません」と言われ、それがずっと続いてしまうと、精神的に辛くなってきてしまうものです。

▼キツイと感じる理由
相手の顔が見えないので、反応を見ながら、興味がありそうな提案をする、興味がなさそうなら別案を出す等ができません。相手側も、営業側の顔が見えないので、つい、おざなりな対応をしてしまうことがあるのでしょう。

成果の説明が難しく評価されにくい [インサイドセールスの仕事がキツイと感じる場面2]

インサイドセールスは、企業内での運用方法が企業によって異なっています。まだ新しい営業手法であるインサイドセールスでは、明確な「目標・実績の作り方」が確立されていないこともあります。

多くの場合、営業には商談設定数・売上に基づくKPI・KGIがあります。しかし、まだ新しい営業手法でもあるインサイドセールスでは、企業側が提示するKPI・KGIとして、達成不可能な数値を求められることがあります。実情として達成できない目標を立てられてしまうと、モチベーションは大きく低下してしまいます。

▼キツイと感じる理由
確かに作っているはずの商談設定数・売上が、高すぎる目標によって認めてもらえないと、きつい、辛いと思ってしまいます。

営業とマーケの板挟みにされる[インサイドセールスの仕事がキツイと感じる場面3]

「成果が理解されにくい」ことに紐づいたインサイドセールスのきつい点は、他部署からの理解もされにくく、特に営業部門とマーケティング部門との板挟みになってしまうことがある点です。

案件が失敗した場合、マーケティング部門からは「リードを無駄にされた」、営業からは「見込みが低いリードを渡された」と言われ、インサイドセールスが双方の板挟みになってしまうのです。

▼キツイと感じる理由付け
インサイドセールスは蝶番のように、マーケと営業双方の間を取り持つ役割です。インサイドセールスなくしては見込み率の向上は望めないのですが、どうしても辛い役割を担わされることがあります。

インサイドセールスの求人が多い業界

この仕事の求人が多い業界

インターネット・広告・メディア [インサイドセールスの求人が多い業界 1/3]

インターネット・広告・メディアの求人傾向

インターネット・広告・メディア業界はテレワークの導入をいち早く行っており、インサイドセールス求人数がとても多い業界です。

▼求人が多い理由
形態によっては出社不要となるインサイドセールスは、データでやりとりできる環境さえあれば可能であり、カスタマーサクセス職との親和性が高くなっています。

おさむ編集員

この業界の求人は、未経験者採用から営業経験者、部門責任者としての採用など、様々です。応募するときは、自分のキャリアを照らして考えましょう。

IT・通信 [インサイドセールスの求人が多い業界 2/3]

IT・通信の求人傾向

IT・通信業界もまた、以前からテレワーク導入を行っており、インサイドセールスとの相性が良く、求人数の多い業界です。

▼求人が多い理由
フィールド上の営業力・マンパワーが不足しがちなIT業界において、インサイドセールスの対面ではない新規顧客獲得や分業制の手法との相性が良いのです。

おさむ編集員

IT業界は、これからもインサイドセールスの導入が見込まれる業界です。事前に、「この企業はインサイドセールスをどういった形式で行うのか」を確認しておきましょう。

人材サービス・アウトソーシング [インサイドセールスの求人が多い業界 3/3]

人材サービス・アウトソーシング業界の求人傾向

この業界もテレワーク導入が早く、上述した2業界に続いて求人数が多い業界となっています。

▼求人が多い理由
人材サービス・アウトソーシングにおける収益体制が、インサイドセールスと特に相性が良い「成功報酬型」であり、従来のフィールドセールスのコストを低下させつつ、仕組みとしての前提ができているためです。

おさむ編集員

契約成立まで顧客との付き合いが続く業界であるので、特にじっくりと取り組み、切り替えを心掛けることが必要です。

インサイドセールスの年収を紹介(平均/年代別)

この仕事の年収について

平均年収/中央値

インサイドセールスの平均年収は350~800万円です。インセンティブ制度採用の求人ではより高年収になり、マネージャー職での年収は1,000万円を超えることもあります。中央値は544万円ほどだと言われています。

年齢別(20代/30代/40代/50代)

国の調査によれば、年代別の平均年収は下記のような配分となっています。

  • 20代:246~339万円
  • 30代:384~425万円
  • 40代:459~491万円
  • 50代前半:491万円
  • 50代後半:485万円

50代はやや特殊で後半になるにつれて下降傾向となります。そのため、この年代のみ、年齢が上がると平均年収も下がっています。

役職別(一般/主任/係長/課長/部長/役員など)

基本的に、年収は会社の資本金額、中小企業か大企業かどうかによって、大きく左右されます。その上で、役員以外での役職別・平均年収は、下記のような分布となっています。

  • 一般社員:約450万円
  • 係長:約620万円
  • 課長:約800万円
  • 部長:約1,000万円超

役員では役位により、取締役、常務取締役、専務取締役それぞれで年収が異なります。こちらもおよその平均値となりますが、取締役が1,800万円、常務が2,000万円、専務が3,000万円を超えています。

インサイドセールスの仕事に就くメリット

メリット

メリット1:顧客の声をダイレクトに聴ける

対面での商談では互いの日時を擦り合わせや対話する時間も限られていますが、インサイドセールスでは、通話やDMでのアプローチ・コミュニケーションが対面に比べて行いやすくなります。そのため、「気になったとき」という、最も顧客ニーズの高いタイミングでのダイレクトなコミュニケーションがしやすいのです。

最初の契約まではフィールドセールス、その後のサポートはインサイドセールスと併用することで、対面を好む顧客であっても、その後のコストを抑えることができます。

ななか編集員

継続的な関係のために、顧客からのフィードバック、市場動向には注意を払っていきましょう。

メリット2:幅広い経験を積める

インサイドセールスでは、テレワーク、リモートワークで役立つ幅広い経験を積めます。仕事場でパソコンに親しんでいても、「Web会議ツール・チャットボット連携を使用する」という経験はなかなか自発的には得られません。仕事だからこそ、急速に経験値を高められます。

電話やメール、DM(DRM)、そしてWebツールを用いたコミュニケーションは、それぞれにメリット・デメリットがあります。インサイドセールスは性質上、それらの経験を多く積むことができるのです。

ななか編集員

企業の求める成果のためにはどのツールを用いることが適しているか、PCDAを意識して経験を積んでいきましょう。

メリット3:将来性のあるキャリアパス

インサイドセールスは、マーケティング部門からのMAツールによるリード等のデータ、インサイドセールス自身やフィールドセールス部門での営業支援ツールからのデータの蓄積によって、管理者として「営業活動全体の俯瞰したデータを見やすい・把握しやすい」立ち位置です。

将来的に、責任者として活躍しやすいキャリアパスとなります。インサイドセールスはカスタマーサクセスとも親和性が高く、「契約のその後」の対応・質の向上にも寄与できます。

ななか編集員

各部門の板挟みになりがちなインサイドセールスですが、だからこそ「マーケが悪い」「営業が悪い」という互いの理解不足を緩和できる部門でもあります。営業に関する「見える化」を進めることで、より高みを目指すキャリアパスとなり得ます。

補足:MAツール
MAとは「マーケティング・オートメーション」の略語で、近年、顧客との接触機会を創出するためのツールとして用いている企業が増加しています。

インサイドセールスの仕事に就くデメリット

デメリット

デメリット1:人脈が広がりにくい

対面での営業では多くの場合、「先輩と共に他社へと赴き、顔を知ってもらう、仕事を知る」ことによって、人脈を広げていくことができました。しかし、インサイドセールスは見込み顧客として知り合う数は多いものの、成約しない限りはどうしても「浅く広い」人脈となってしまいがちです。

特に、これまで対面での商談を重んじてきた企業を顧客とする場合、よりコミュニケーションの希薄さを感じてしまい、対面では得られた人脈の広がりが抑えられてしまう可能性があります。

おさむ編集員

今後、インサイドセールスによるカスタマーサクセスは、より浸透していくとされています。それまでは、コミュニケーションの頻度を増やすなどして対応していきましょう。

デメリット2:スキルセットが限定的になりやすい

アウトサイドセールスとしてのスキルはインサイドセールスに応用できますが、逆に、インサイドセールスのスキルセットは「ツール」に由来するものが多くなり、営業としてそのまま転用するのが難しくなります。

転職した先にインサイドセールスの仕組みが無く、「営業」というくくりで対面営業になってしまうと、もともとが内勤型の営業だったインサイドセールスと異なり、「対面でのコミュニケーションスキル」を一から構築しなければならなくなります。

おさむ編集員

インサイド→アウトサイドの転職の場合、成果を上げるには時間がかかってしまうでしょう。しかし、リード育成等、活かせる経験もあるので、焦らず取り組んでいきましょう。

デメリット3:対面型に比べて達成感が物足りない

インサイドセールスのうち、マーケティング・インサイドセールス・アウトサイドセールスでの連携・分業を行うタイプでは、対面型の営業と比較して達成感を実感できず、物足りないと感じてしまうことがあります。

これは、今までバリバリ足で稼いできた、アウトサイドセールス経験者に起きがちなデメリットです。対面だからこその辛い面はあっても、だからこそ、成約した際の喜びが大きいのが営業職だ、と語る人も数多くいます。

おさむ編集員

「自分のインサイドセールスによって、どれだけの契約が成約したのか」というデータを把握しやすいのが、インサイドセールスのメリットです。きちんと調べてみると、想像以上の成果を上げていることを数字で把握できるでしょう。

インサイドセールスの仕事に就く方法

この仕事に転職する方法

方法1:転職サイトの公開求人から探す

インサイドセールスの募集は、他の転職同様に、転職サイトの公開求人で見つけられます。先述したように、インターネット・広告・メディア業界を筆頭に、テレワークを重要視している企業での募集が数多く見つかるでしょう

他には、自宅で受講できるオンライン学習などの「教育」分野や、非対面アポイントメントが重要視されるようになった「機械・電気メーカー」「医療品・医療機器・医療系サービス」分野でもオンライン化が急速に進み、インサイドセールスが活躍できる場として、求人数が急上昇しています。

方法2:転職エージェントに非公開求人を紹介してもらう

転職エージェントに登録すると、一般公開されていないインサイドセールス求人を紹介してもらえることがあります。転職エージェントのメリットは非公開求人だけでなく、転職をサポートしてくれるアドバイザーがいることで、今後のキャリアプランや転職に関わる様々な不安・疑問についても相談できる心強い味方となります。

特に、就職活動に苦労をして転職への気後れがある人、初めての転職で不安のある人こそ、最初の転職は転職エージェントに支えてもらいましょう。

方法3:知人や友人の紹介をもらう

知人や友人といった既存の血縁・交友関係から紹介してもらうことを、インサイドセールスに限らず「紹介営業」と言います。

事前に自分自身の信頼感の高さ、知人・友人たちへの信頼感も重要になりますが、その点をクリアできれば、そのお互いへの信頼感の高さがそのまま見込み顧客への信頼感にも繋がります。

ただし逆に、紹介してもらった見込み顧客との交渉が決裂すると紹介者との関係も悪化してしまう可能性があるのでより細心の注意を払っていきましょう。

今後へ向けてのアドバイス

まとめ(今後へのアドバイス)

インサイドセールスは、向いてる人・向いていない人がはっきりしている仕事です。しかし、同じ営業というくくりでありながら、外回り営業で思うように活躍できなかった人が活躍できる可能性もあるのが、インサイドセールスです。

性質・素養としての向き不向きはありますが、インサイドセールスとしての重要な点を理解すれば、意識的に改善を目指していける素養もあります。

数多くの顧客と一度にやりとりすることで、小さなPCDAを積み重ねられるインサイドセールスは、営業において重要な「経験」を数多く積みやすい仕事です。

ヒアリングが苦手であればヒアリング技法を調べ、使用するツールの理解度を深めてデータをまとめる手法の効率化を図るなど、「仕事のやりやすさ」を日々構築していきましょう。

「インサイドセールスの仕事」に関するよくある質問

よくある質問
インサイドセールスに向いてる人は?

向いてる人の特徴としては「ヒアリング能力が高い人」「コミュニケーション力が高い人」「正確さとスピードに長けた人」の3点が挙げられます。代表的なタイプとしては、のんびりした人/内向的な人/オタクな人であると言われています。

インサイドセールスはキツイ仕事ですか?

どのような顧客と接するのかや、職場環境によっても異なりますが、「顧客の態度が冷たい」「成果の説明が難しく評価されにくい」「営業とマーケの板挟みにされる」といった、場面においてインサイドセールスの仕事がキツイと感じることはあります。

インサイドセールスの「やりがい」は何?

キャリアカウンセリングを通じて、ヒアリングしていると「業績を左右する中枢を担える」「PDCAがうまくいったとき」「在宅など先端の働き方がしやすい」という3つが、インサイドセールスの仕事のやりがいであると考えている人が多いようです。

インサイドセールスの年収はいくら位?

平均年収は350~800万円です。インセンティブ制度がある職場では、高収入になる傾向があり、マネージャー職以上の人の年収は1,000万円を超えることは珍しくありません。ちなみに、年収の中央値は544万円となっています。

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F.Osamu外部編集員
中堅人材紹介会社の経営者。 既婚、子供2人、転職回数:5回、年収1,200万円、資格:なし。自己分析が腑に落ち、強みを発揮するコトに注力して道が拓けたタイプです。仕事以外では、適職発見同好会の立上げメンバーとして、転職者向けメディア「向いてる仕事.com」の運営を経験。転活ラボの外部編集員として活動中。