法人営業に向いてる人/向いていない人の特徴とタイプ、具体的な仕事内容や年収を詳細に解説します。また、法人営業の「やりがい」や「きつい理由」についても、これから転職する人が他の職種と比較しやすいように情報提供します。
法人営業がどんな仕事なのかわからない人、曖昧だった認識や定義を確認しておきたいという人へ向けて、メリットやデメリットも紹介していますので参考にしてみてください。
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法人営業の仕事とは?
転職で新しい分野に飛び込みたいという場合、「法人営業」という業種がおすすめです。これまで営業の分野で培ってきたノウハウを転職先で発揮したいといった場合は、検討するとよいでしょう。
しかし、法人営業とはどんな業務なのか、漠然としかわからないといった人も見られます。仕事内容やその特徴などをここでおさらいしましょう。自分に向いているかどうかを見極めたいという人は、まずは「法人営業の特徴」などを熟知する必要があります。
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法人営業の社内での位置づけ、役割
法人営業は、いわゆる一般的な営業と変わりありません。位置づけとしては、単純に「営業」といった見方をする企業が中心となるでしょう。
しかし、「BtoB(Buiness to Business)」のための取引先は、個人客ではなく、企業になります。大口顧客となるため、会社の規模によっては、法人営業担当者は「営業の最前線」とも言われることもあるようです。
自社と取引先企業がWin-Winな関係を構築するための橋渡しを行う役割を担います。
法人営業の仕事内容
一般的に、法人営業の仕事は企業もしくは団体に対し、自社の商材等を販売する業務を担います。販売する商材は、大きく2つに分けられます。
- 有形商材
不動産や機械製品など形ある商材の販売 - 無形商材
コンサルティングを含む人材サービスやシステム、金融商品などの販売
つまり、販売対象物が「モノ」か「サービス」かの違いになります。
業務のメインは既存顧客となる企業へのフォローなどが中心となりますが、業績を上げるためにはどうしても新規顧客開拓が必要になります。
企業への飛び込み営業はもちろん、コンタクトをかけてきた相手企業へ出向くなど、さまざまな方法でアプローチをすることも、仕事内容のひとつとなるでしょう。
法人営業の仕事の特徴
法人営業の仕事では、単純に「自社製品のすばらしさ」のアピール以外のことも求められる点が、特徴として挙げられます。
提案の際、「自社製品のすばらしさ」に関するアピールはもちろん大切ですが、この製品やサービスを利用することで相手企業がどのようなメリットが得られるか、経費や人件費といったコストを下げられるか、業績アップにつながるかといった内容に言及しなければいけません。
自社製品を取り入れることによっての費用対効果に関しても言及する必要があるでしょう。
法人営業の場合、企業の情報を入手して、シミュレーションを行うことも求められます。相手企業に訴求するプレゼン資料の作成や、データ収集といったスキルなどが必要になるでしょう。
法人営業とリテール営業(個人営業)の違い
法人営業は「企業」、リテール営業は「個人」が顧客となります。対象の顧客層は大きく異なりますが、いずれにせよ、自社の製品等を売り込んで契約を結ぶことが営業職の使命です。
法人営業とリテール営業の大きな違いは、決裁者(サービス等導入の決定権を持つ人)が異なるという点です。
リテール営業ならば、対面で営業をかけている相手がほぼ決裁者となります。法人営業の場合、決裁者は対応した担当者ではなく、所属長や上席・社長が一般的です。
法人営業に向いてる人の特徴
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特徴1「感情に左右されず冷静な人」
常に冷静で、淡々と受け答えができる人です。他人がぶつける感情だけではなく、自分自身が感情をあらわにすることなく顧客と話ができる人が、法人営業に向いてる人だと言えます。
この人が適任者である理由
法人営業の場合、営業先の企業が駆け引きを仕掛けてくる場合や、顧客優位であることを逆手にとって、法人営業社員に対して嫌がらせをすることもあります。競合他社と目の前で比較されるなど、我慢できないと感じることもあるかもしれません。
感情的になってはすべてが水の泡になってしまいます。会社全体の信頼を失墜してしまうことにつながるため、感情に左右されない冷静さを持つことが大切だと言われています。感情的になる前に、にっこり笑ってやり過ごせるくらいの強さが望ましいです。
特徴2「顧客に寄り添える人」
顧客に寄り添える人は、法人営業に向いてる人です。顧客となる企業の経営的成長を促すために自社の製品がある、という考え方を持っている人は、法人営業としても適任です。
この人が適任者である理由
自社の製品やサービスを売り込むことが法人営業の任務です。口八丁手八丁で契約を取り付ければ、それでいいと思う人もいるでしょう。また、「自社の製品で顧客を成長させます」といった上から目線で営業を行う人は嫌われやすい傾向にもあります。
それよりも、顧客が得られるメリットや費用対効果などを説明するとともに、納品や導入、アフターフォローなどを一貫して行える人は信頼を得やすく、継続注文や新規獲得など、新しい仕事を受けやすくなるでしょう。常に、顧客の立場に立って考えられる人が向いています。
特徴3「情報感度が高い人」
顧客企業のニーズを理解できる人、トレンドを把握し常に新鮮な話題を提供できる人、業界に精通しその業界の最新情報を常に取り入れている人は、法人営業に向いてる人だと言えます。
この人が適任者である理由
どこで契約の決め手となるかわかりません。法人営業は、常に話題が豊富であることが求められます。顧客のニーズを把握し、よりよい提案ができれば、契約に大きく近づきます。世間話であれ、業界のトレンドであれ、最新情報を高いアンテナで収集できれば、企業担当者との会話の時間を少しでも長くとることができます。
何気ない会話で相手企業や担当者の分析ができますし、営業のアプローチ方法が見つかることもあります。顧客に対し、業界の情報を提供し続ければ、信頼度の構築にもつながります。
法人営業に向いてる人
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社交性が高い人 [法人営業に向いてる人 1/3]
どんなフィールドにもすんなりと溶け込むことができ、初対面の人とも和やかに会話ができるタイプが向いてる人と言えるでしょう。
▼向いてる理由
法人営業の場合、飛び込み営業なども行われます。そのため、第一印象で「付き合いの有無」が決まりやすい傾向にあります。社交性が高く、分け隔てなく付き合いができる人や、物腰が柔らかい人は、法人営業に向いていると考えられます。悪く言えば「図太い人」とも言い換えられます。
チャレンジ精神旺盛な人 [法人営業に向いてる人 2/3]
創意工夫ができるタイプを指しています。また、自ら好奇心をもって新しい世界や分野へ飛び込むことが好きな人、失敗してもトライ&エラーの精神で改善策を見出せる人が向いてる人です。
▼向いてる理由
顧客との商談の中で、その企業の仕様に合わせてカスタマイズができるか、打診されることもあります。商機を取りこぼさないために、何ができるかを考えて提案できる人は、重宝されるでしょう。また、さまざまな業種の企業に法人営業ができる人も必要です。
自社の製品の熟知と社内のつながりを大切にできると、商談の中に隠されている商機の取りこぼしがなくなります。消極的にならず、果敢にチャレンジできる人は、社内でも活躍できる人材として認められるでしょう。
メリハリのある人 [法人営業に向いてる人 3/3]
オンとオフの切り替えができる人、商談を断られたときには潔く諦められる人といった、ワークライフバランスはもちろん、自分の気持ちの切り替えができるタイプが、法人営業に向いてる人です。
▼向いてる理由
会社や仕事に没入することは大切ですが、自分の生活を割いてまで奔走するのはNGです。法人営業の場合、顧客企業に振り回されがちですが、自分の中でメリハリをつけて行動できる人は、自分の生活を大切にできるメリットがあります。
法人営業の場合、公私がなくなることもあります。しかし、相手へNOが言えることはもちろん、営業時間中は全力で対応するなど、自分の中でメリハリをつけられるような工夫が大切です。仕事のために自分を削ることはせず、余暇を楽しみ、体を休める時間を設けましょう。
法人営業に向いてる人へおすすめなスキル
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スキル1「ヒアリングスキル」
ヒアリングスキルとは、「聞く力・傾聴力」を指しています。相手の言葉を丁寧に聞き取り理解することや共感する力です。向いている人は、商談の際に相手のニーズを聞き取り、商機につなげることができます。
▼能力を発揮できる場面
ヒアリングスキルは、商談やアフターフォローの場で発揮できます。相手の悩みを受け止めることができると、「力になれること」を自社サービスから引き出すことができるでしょう。聞く力は法人営業の場だけではなく、対人関係の場でも必要です。
自社の商品説明ばかりではNGです。商談は、相手企業のニーズや困りごとを解決するために存在します。聞くことに徹底し、集中できる人が向いてる人です。相槌や共感ができるように、トレーニングしましょう。
スキル2「プレゼンテーションスキル」
自分の考えや事実に基づく未来予測などを、相手に提案する力を指しています。商談の場や社内の企画提案など、さまざまな場面でプレゼンテーションスキルは求められます。
▼能力を発揮できる場面
一番発揮できるのが、法人営業の商談の場となります。自社製品の魅力をプレゼンするのはもちろん、顧客のメリットや稼働させることのランニングコスト、予想される利益などを分析し、提案できると訴求力が高くなります。向いてる人は、資料なども丁寧に作成できるでしょう。
プレゼンテーションスキルがあれば、相手が欲しい情報を提示することができます。また、自社製品について相手が納得し、「導入したい」と思わせることができるでしょう。パソコンのプレゼンソフトの技術や話術などを磨きましょう。
スキル3「マーケティングスキル」
いわゆる市場調査です。消費者や企業のニーズを調べ、商品開発に反映させることを指しています。社内の企画の他、法人営業なら、営業を検討している他社の情報収集などがこれにあたるでしょう。
▼能力を発揮できる場面
法人営業に特化した場面では、新規営業先の選別ができます。また、営業先の営業面での弱点をあぶり出すことや、自社商品やサービスとの相性も見極められるでしょう。向いてる人なら、プレゼン資料までまとめて営業に出向くこともあります。
闇雲に飛び込み営業に出向いても、自社サービスと相手先業種との相性もあるでしょう。門前払いといった時間の無駄を踏むよりは、見込候補の企業に飛び込みをかけたほうが効率的です。このスキルがあれば、営業先へ的確な提案もできるでしょう。
法人営業に向いていない人
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タイプ1:メンタルが弱い人 [法人営業に向いていない人]
ちょっとのことでクヨクヨしてしまう、打たれ弱いタイプを指しています。
▼不向きな理由
法人営業の場合は、初対面の人と話をするケースが大半です。また、自社ノルマが課せられるなどで、プレッシャーを感じるでしょう。追い込まれてしまうと、心身のバランスを崩してしまうかもしれません。こういう人は、法人営業に向いていない人です。
ノルマなど競争が課せられている業種より、勤怠や経理といった総務部門が向いています。社内で完結する業務なので、おすすめです。
タイプ2:いい加減な人 [法人営業に向いていない人]
無理なことでも安請け合いをする人や、責任を全うしない人は、法人営業に向いていない人の特徴です。
▼不向きな理由
法人営業は個人プレーではなく、顧客を担当部署につなぐ役割を持っています。第三者が「いい加減だ」と感じる振る舞いをすることで、自社全体の信頼を損ねるだけではなく、相手先に損害を与えてしまう可能性も否めません。
チームワーク優先で縛りの多い会社勤めよりも、自分で目標を決め、マイペースで仕事ができるフリーランスなどがおすすめです。
タイプ3:自分の話が好きな人 [法人営業に向いていない人]
話題豊富な人は法人営業向きですが、相手の話を聞かず、自分の話ばかりの人は向いていない人です。
▼不向きな理由
相手の話を聞くことで商機を見出すのが営業のコツです。自社の話ばかりを延々としても、営業先の担当者の時間を奪うばかりです。「話の長さに耐えられない」と、断りを入れられる結果となるでしょう。
話好きな人なら、美容師などが向いています。ただし、自分の話ばかりではどの仕事でも嫌われます。もともと法人営業の素質がある人なので、話を聞くスキルを高めましょう。
法人営業に向いてる人がやりがいを感じること
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自分の提案で企業が動いたとき [法人営業に向いてる人のやりがい1]
法人営業において、担当者へのコンタクトから一歩ステップアップして具体的な商談に進んだときや、成約に至ったときに、「自分の提案で企業が動いた」と言えます。相手先担当者との信頼構築、商品紹介を含むプレゼンなど、自身の提案が実を結んだ結果の成約ですので、法人営業を行う人は大きなやりがいにつながることでしょう。
プレゼンにおいてさらに魅力を伝えたいと思うあまり、いろいろな資料を作成したくなるものです。しかし、空回りして、営業先に対するプレゼンの押し付けになってしまうことも考えられます。
法人営業において相手先企業との商談を求める場合、「自分自身がやりがいを感じるための提案」にならないように気を付けましょう。
顧客の業績に影響を与えたとき [法人営業に向いてる人のやりがい2]
法人営業の結果、自社のサービスや自社製品を顧客に提供したことで、例えば「売り上げがアップした」「効率化がかなって生産性がアップした」「相手先担当者が昇進した」といったことが当てはまります。自分自身の営業活動が顧客企業の利益アップにつながり、やりがいを感じるとともに、誇らしく思えることでしょう。
業績アップなど、顧客にとってメリットがあった時点で終了とせず、こまめなフォローアップをしましょう。これまでの信頼構築や成功事例も相まって、新しい商談につながる可能性があります。
また、これまで培ってきた法人営業のノウハウを新規顧客にも踏襲し、成功事例を取り上げることで、商談も進むことでしょう。
目標達成で表彰されたとき [法人営業に向いてる人のやりがい3]
法人営業を含む営業部門では、担当一人一人にノルマが課されていることがあります。また、部門目標を設定しているところもあるでしょう。個人の目標達成や部門で大きく成果を上げたときに表彰を受けると、自分の仕事が認められたと認識できます。これからの仕事について、大きなやりがいを感じながら職務にあたれるようになります。
売上が立てば、営業担当者のポイントになります。しかし、目標達成ばかりがすべてではありません。顧客企業と質の良い取引ができるか、長く付き合いができるかといったところにウエイトを置きましょう。
信頼を寄せてくれる顧客とは質が良い取引ができるとともに、新しい取引を持ってきてくれることがあります。やみくもにノルマを重ねるよりもよいでしょう。
法人営業の仕事がキツイと感じる場面と理由
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毎月、売上目標に追われる [法人営業の仕事がキツイと感じる場面1]
毎月、新規顧客獲得や成約目標などを掲げ、年度初めに掲げた売上達成のために、所属長や上席から数字が突き出されることを指しています。厳しい数字が多く、プレッシャーを感じる法人営業の社員も見られます。
法人営業部門全体での売上目標の他、個人目標が掲示され、最終的に社員間で競争を余儀なくされる結果になります。また、目標ではなく「絶対的ノルマ」に置き換わっているので、きついと感じてしまいます。
キツイと感じる理由
きついと感じるのは、目標は建前であるとわかっていることにあります。「ノルマ」として数字を押し付けられることで、プレッシャーにつながります。法人営業にとっては、目標達成が自身の評価や査定に大きく響いてしまうため、さらにきついという気持ちに拍車をかけてしまうのです。
非効率な社内調整が多い [法人営業の仕事がキツイと感じる場面2]
営業の結果、商談に発展し、法人営業部門から担当部門へバトンタッチをする場合があります。上席への報告や決済、担当部門への連携のしにくさや連絡事項の齟齬などが重なることがあります。
例えば、システム上営業と販売部門で情報共有できないケースです。スピード感をもって商談から成約を勝ち取りたいのに、なぜか社内決済や不在が多い上席への報告が必要なことがあります。同伴をしないにもかかわらず、商談の日程が所属長のスケジュールによって左右されることも見られます。
キツイと感じる理由
きついと感じるのは、自分一人で進めることができない点です。部門内で情報共有が進まないことや、顧客のスケジュールよりも上司のスケジュールが最優先されてしまうという理不尽さも、きついと感じる理由につながります。
延々とテレアポのときがある [法人営業の仕事がキツイと感じる場面3]
新規顧客獲得のため、人海戦術によって電話をかけまくって約束を取り付けることがあります。目標到達が達成できない場合などに、テレアポが行われるのが一般的です。
当月新規顧客獲得ゼロのために、月末まで目標数のノルマが課せられることが通例です。ネット検索などでヒットした企業に、無作為に電話をかけては断られるといった法人営業も常態化しています。
キツイと感じる理由
きついと感じるのは、相手先がどんな会社予備知識もないままに電話を入れる点です。ルーチンワークそっちのけでテレアポに徹しなければ、自分の目標が達成できない場合もあります。この結果、やらねばならない仕事がおろそかになりがちなのも、きついと感じてしまう要因です。残業などが続いてしまい、嫌味を言われることもあるでしょう。
法人営業の仕事の求人が多い業界
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メーカー系 [法人営業の求人が多い業界 1/3]
販路拡大や新規事業展開などによる人員補充の求人が多い傾向にあります。前職の業界で育てた人脈を利用した新規顧客獲得のため、中途採用が中心です。
▼求人が多い理由
法人営業担当者の新陳代謝を図り、新規顧客獲得を促すことが理由として挙げられます。
メーカー系は自社製品の商品をどこまで熟知しているかがカギとなります。また、官公庁との取引なども目指せます。物品等の競争入札参加資格取得といった行政との取引の流れなども勉強すると、さらに販路を拡大できるのではないでしょうか。
サービス系 [法人営業の求人が多い業界 2/3]
コンサルティングやマネジメントなどの経験者が求められます。また、サービス業界において、企画力を持った人は法人営業に向いていると言えるでしょう。
▼求人が多い理由
無形のサービスは、常に新しいサービスを打ち出し、提供していくことも必要です。そのため、ユニーク発想力を持った人を法人営業に求める声が多い傾向にあります。
法人営業におけるサービス系は、コンサルティングなど、経営指南が多いのが特徴です。フレキシブルに対応できるような柔軟さを身につけておくとよいでしょう。
金融系 [法人営業の求人が多い業界 3/3]
金融系における法人営業の場合、金融商品の販売よりも、融資の顧客獲得になります。人海戦術で、1件でも多くの企業へ営業をかけるための求人が多いです。
▼求人が多い理由
昨今では、融資に依存した事業継続を検討する企業が中心です。金融機関を変更し、貸付金利の利率変更を狙う企業が増えているため、スピード感をもって顧客獲得に乗り出す傾向があるからです。
金融系は信頼関係の構築が命です。顧客に対して誠実であることと、メリットを的確に提供できることが求められます。
法人営業の年収を紹介(平均/年代/役職別)
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平均年収/中央値
法人営業に携わっている人の平均年収は447万円です。管理や一般的な総務部門などに比べると、年収の面では上回っていると言えるでしょう。男女差や学歴によっても差が出てくるので、平均以上の年収を得ている人も多く見られます。
年代別(20代/30代/40代/50代)
法人営業といったピンポイントな職種別での平均年収はなく、営業職全体の年代別平均年収となりますので紹介します。
- 20代:340万円
- 30代:350万円
- 40代:400万円
- 50代:515万円
ほどと見られています。職種を問わない場合の同世代の平均年収よりは上回っています。
役職別(一般/主任/係長/課長/部長/役員など)
厚生労働省が平成26年に発表したデータによると、役職別の年収は下記のとおりです。
- 部長級:1,036万円
- 課長級:837万円
- 係長級:670万円
- 一般職:489万円
これは法人営業にかかわらず、企業全体を包括する数字です。知名度がある大企業の法人営業職や学歴によっては、平均年収を上回る可能性があります。
法人営業の世界でも定期昇給による収入増と、昇任による収入増はマストになると言えるでしょう。転職をきっかけに、年収アップのチャンスも見込める職種です。
年収の補足
法人営業でも、会社によって『コミッション(歩合給)』を支給する制度を有する企業の場合、営業成績に応じた収入額の加算が見込めます。
法人営業の仕事に就くメリット
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メリット1:人脈づくりができる
法人営業の場合、異業種の担当者との出会いが多くなります。営業先での人脈はもちろん、自社の各部署との連携が必要とされることもあり、タテの人脈も作れるようになります。人脈づくりをすれば、他案件で企業間での紹介なども増えることでしょう。
転職で法人営業に就いた場合、これまで培ってきた人脈を活かせる可能性も出てきます。転職後の多用や依存は嫌われることもありますが、何らかのタイミングでギブアンドテイクの関係が築けるでしょう。
自分の余暇を使って、異業種間で交流できるセミナーや勉強会などに参加するとよいでしょう。異なる業種について理解を深めることで、自社製品の新しい商機につなげる可能性がある他、新しい出会いが営業につながる可能性を広げてくれます。
メリット2:成果が評価に反映される
法人営業の場合、成約ごとにインセンティブが入る企業もあります。また、営業成績が人事評価に直結する部署なので、賞与への反映や昇任などのチャンスが高まります。
人事に対する評価以外でも、仲間内での評価も反映されやすくなります。「仕事がデキる人」「人脈を持っている人」という印象が浸透し、信頼度が高まるなど、仕事以外の場面での評価も得られるでしょう。仲間からの信頼を得られれば、仕事もしやすくなるはずです。
逆に言えば、法人営業は成果を出さなければ意味がない職種です。収入アップや自身の地位向上を目指して法人営業に転職した場合は、成果が伴うように精進しなければなりません。自分の足や経験を頼りに、メリットを確立させましょう。
メリット3:ビジネススキルが身につく
新卒採用時の研修などで、ビジネススキルの基礎はできているでしょう。しかし、リテール営業とは異なる企業を対象とする営業活動により、意識や行動、知識の面でブラッシュアップされます。
企業へのプレゼン資料制作のためのデータ収集など、力を入れるほどそのスキルが高まります。問題解決や業務改善につなげられるかというコンサルテーション能力の向上も期待できるでしょう。パソコン面でのビジネススキルは格段に向上します。
法人営業は「未経験も可能」と言われていますが、基本的なビジネススキルと向上心がなければ、仕事にならないフィールドです。自分自身を高めたい人は、事前に業界の勉強をしながらビジネススキルを高めましょう。
法人営業の仕事に就くデメリット
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デメリット1:ノルマのハードルが高い
部門目標を達成するために、法人営業担当者一人当たりのノルマが割り当てられます。目標が高く設定されていたり、担当者の数が少なかったりすれば、当然一人当たりのノルマの数は大きくなるでしょう。ハードルが高いと感じる人も見られます。
営業のコツがつかめていないなど、業務に対し、未熟さが露呈される人は大きなデメリットになります。また、社交性がないなど、営業にそもそも向いていない人も、ノルマは大きなデメリットにつながります。
営業職は向き不向きがあります。ノルマをハードルと捉え、「超えられない壁」へ置き換わるようであれば、法人営業は避けましょう。チャレンジだと捉え、どうしたら1件の契約が取れるか、試行錯誤できる人はチャンスです。
デメリット2:市況に左右されやすい
モノとサービスどちらにおいても、市況が悪ければ売上は落ちます。企業自体の経営状況の悪化ならばコンサルティングなどのサービスを利用する企業も増えますが、経営悪化の原因が「市場状況」であれば、コンサルの依頼も当然少なくなります。
法人営業の場合、どんな人でも「市況の変化」は大きな痛手です。販売する商品によっては、打開策としてニーズが高まる可能性もあります。しかし、費用(価格)が伴わなければ導入を見送る企業も出てくるため、簡単ではありません。
市況に関しては常にアンテナを高く掲げ、情報収集を行いましょう。市況に左右されない安定した業種を見極め、売り込みをかけるなど、ピンチをチャンスに変える力を養えば、デメリットとは言えなくなるでしょう。
デメリット3:資料作成に忙殺される
見込み客である企業に対し、自社製品を導入した際のメリットなどをプレゼンする必要があります。マーケティングを交え、わかりやすく伝えるためには、どうしても資料作りが必要です。データ収集も煩雑化するでしょう。
マーケティングが初めてという人や、プレゼンソフトの扱いに不慣れといった場合は、資料作成に時間がかかります。デイリーのルーチンワークや並行案件を抱えている状態なら、さらに資料作成が大きなデメリットになります。
プレゼンソフトの使い方を覚える他、効率よく訴求資料を作るための技術を高める工夫をしましょう。先輩の資料の作り方などをマネするだけでもよいので、空回りせずに、必要な資料だけを作ることです。
法人営業の仕事に就く方法
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方法1:転職サイトの公開求人から探す
インターネット上の転職サイトを利用して、公開されている求人から法人営業の仕事を探せます。全国各地の情報を網羅している転職サイトなら、短期間で転職したい人に最適です。
検索によって条件などの比較検討もしやすく、自分が希望する土地で働ける可能性が高まります。
ただし、公開求人の場合は知名度が高い企業の案件が少ない可能性があるので、勤務先に対する希望が固まっている場合は、必ずしも自分が希望する企業とのマッチングが見つからないことも考えられます。
方法2:転職エージェントに非公開求人を紹介してもらう
転職エージェントに登録して、自分の希望に近い非公開求人を紹介してもらう方法もあります。学歴や前職などを踏まえてマッチング企業を提示してもらえるので、「こんなはずじゃなかった転職」を防げます。収入増も見込めるでしょう。
しかし、自身の経歴によっては、大企業や知名度の高い企業の法人営業がNGと判断される可能性もあります。自分にとって納得のいく転職をしたいなら、カウンセリングが丁寧な転職エージェントを利用することをおすすめします。
方法3:知人や友人の紹介をもらう
その企業に勤めている知人や友人の紹介をもらって、法人営業のフィールドで働くという方法もあります。
しかし、この方法で就職するのは極めてレアケースで、難しいことが予想されます。紹介者と企業とのつながりや信頼関係が重要な部分ですし、入社試験などを経て、自身に法人営業などの適性がなければ、紹介者に迷惑をかけてしまいます。
社内では「縁故入社(いわゆるコネクション入社)」という見方が定着しがちなので、仕事に精進し、それなりの成果を出す必要があります。
今後へ向けてのアドバイス
法人営業とは、企業を相手に営業をかける仕事を指しています。収入アップや地位向上が目指せるフィールドなので、自分の可能性を法人営業の場にかけてみるという選択もあります。
法人営業の部署へ転職することで、自身がこれまで培ってきたビジネススキルが根底から覆される可能性があります。視野を広げるとともに、これまでの仕事で培ってきたノウハウを活かし、前向きに仕事をしたい人に、法人営業はおすすめです。
法人営業に向いてる人や向いていない人、それぞれの特徴があります。転職において法人営業を検討している人は、自分に向いている仕事か、見極めるとよいでしょう。客観的に適性についてアドバイスをくれる転職エージェントなどを利用するのも一案です。
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「法人営業の仕事」に関するよくある質問
向いてる人のタイプは「社交性が高い人/チャレンジ精神旺盛な人/メリハリのある人」です。常に冷静で、感情に左右されないで、顧客に寄り添える人物なら法人営業に一定の適性があるといえます。
メンタルが弱い人、いい加減な人、自分の話が好きな人は法人営業には不向きです。顧客のニーズを掘り起こし、自社の商材を使って解決する糸口を探し、契約を獲得する法人営業の仕事はきめ細やかな配慮や傾聴力が求められる仕事です。
法人営業に携わっている人の平均年収は447万円です。これに、役職がついてくると、役職手当が追加され、コミッション制度がある会社なら更に年収アップとなる場合もあります。個人や部署、組織全体の収益によって異なる場合もありますが、自分の頑張り次第で年収を変えられるのは法人営業の強みです。
自分の提案が顧客を動かしたときや、顧客の業績へ貢献して感謝されたとき、他にも社内で目標達成者やMVPなどの表彰を受けたときにやりがいを感じる人が多いようです。
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かつて営業の経験がある人でも、リテール営業と法人営業とでは、若干アプローチの仕方が異なります。まずは元気よく挨拶し、自社名を名乗ることから始めましょう。自社がどんな会社か、インパクトを与えつつ、簡単に説明する方法も生み出す工夫が求められます。