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転職回数が多いことを心配しすぎないことが大切
日本には戦後から普及した労働者を入社から定年まで雇い続ける終身雇用制が広がっていましたが、現代はキャリアを積みビジネスマンとして成功する事が評価される世の中になりつつあります。
転職回数を繰り返す度に不安に思う事は、企業に受け入れてもらえないといった考え方です。転職は職業を変えたり自分にあった仕事を探すことでもあるので、転職回数に対して心配しすぎない事が大切です。
転職回数と採用側が考えている事との関係性
終身雇用制から転職する機会が多くなってきている世の中、男性の転職は1〜2回が平均で、女性の転職は全体の7割は転職を経験しています。
転職回数を重ねる毎に少しずつではありますが転職へのハードルは上がってきます。転職が増える現状と転職回数と採用側が考えている現状を見ていきましょう。
転職回数が多い人の採用側からの印象
2度、3度、転職回数が増える毎に、採用側からの印象は変わってきています。採用側は転職回数が増えてくると「飽き性なのか」「人間関係を築くのが苦手なタイプなのか」「忍耐力のない人なのか」という風に捉えがちです。
企業は人を雇うことに多くの時間とお金(転職エージェントに支払う掲載費、会場代、面接官の人件費及び移動費等)を費やしますので、それに見合う人材だったり、もしくはそれ以上の貢献をしてくれる人物かどうかを慎重に判断します。
また日本の企業は仕事をしていない期間に対して、「その間に何をしていたのか?」「その期間で何を得たか?」という部分にとても興味を持ち、自分の伝え方次第ではプラスにもマイナスにも転じてしまいます。
転職回数が多くても「前職での経験が魅力的」「自社への熱意を感じる」といった人材に対しては、ポジティブな印象がもてます。また面接時の対応でしっかりとアピール、論理的な受け答えができる人は採用したいという傾向があります。
転職回数が多くても採用側が欲しい人材
転職回数が多くても企業が欲しがる人材の特徴や性格があるのはご存知でしょうか。転職回数に関わらず必要とされている人材を詳しく見ていきましょう。
◾️キャリアに一貫性のある人
- 前職の経験が直近で自社への貢献に繋がりそうな人
- 自身の一貫したポリシーに沿って、転職を考えている人(芯が通っている人とも言えます。)
◾️面接時の対応が良かった人
- 自身の強みを論理的に相手に伝えられ、「この人なら自社で貢献してくれる」と感じさせる人
- 自分の会社への熱意を感じる人
◾️有資格者
- 自社で必要としている特定のスキルを有していると判断できる人。
- 仕事に必要な資格や認定、免許を持っている人
インターネットや機械技術の発展により社会は大きく変わろうとしています。今までは優秀な人材を育てる世の中でしたが、これから来る社会は自動化が進みシステム化が進んでいきます。企業も人からシステムへとチェンジしていく世の中となってきていますので、人材を確保する側からすれば人材の選択には悩まされるのではないでしょうか。
転職が多い人の採用されるコツ
転職の面接を受けるには職務経歴書の準備や面接の準備は必要になってきます。職務経歴書は相手に伝える為に作成し、面接準備は企業の求める人材はどのような人なのかを考え、分析することが重要です。
面接の準備をしている人としていない人は面接でも大きく差が開いてきますので、5つの採用されるコツを確認しながら、できる事はできる時にしっかりと準備をしていきましょう。
自分のアピールポイントを明確にしよう
面接では「教育が得意」「分析が得意」等、自分のアピールポイントを端的に伝える事が大切です。自分のアピールポイントは1つ(多くて2つ)あれば十分で、結論から根拠の順番に伝えることで面接官に印象を残す事ができるでしょう。途中に過程も含めて伝える事ができると、さらに高評価とつながってきます。
一度に5、6個もアピールポイントを並べられても面接官は覚えらませんので注意しましょう。自分のアピールポイントは伝えるだけなら誰でもできます、しっかりエピソードを踏まえ自分の能力が企業にどう活用できるのかをまとめて伝える事がおすすめです。
今回の転職への熱意をキチンと伝えよう
面接官からみて「熱意が感じられない」「やる気が感じられない」って経験はないでしょうか。自分はやる気があるんだけど、相手から見るとやる気が感じられないって事はよくある事です。
熱意を感じる点は人様々ですが、信念を持ち挑戦し続けてる姿には自然と人は惹かれてきます。面接で熱意をうまく伝えるには、志望動機を明確にする事と就職後のビジョンをうまく伝え企業と共に成長ができる旨をしっかりアピールするのがおすすめです。
面接を受ける人から面接官に熱量を感じ記憶に残った時、「採用したい」「この人と一緒に仕事がしたい」と思うのが熱意として伝わったと言えるのではないでしょうか。
身に付けたスキル・具体的にあげられる実績を書く
転職面接で熱意を伝えるにはしっかりとした準備が必要になってきます。職務経歴書に具体的な実績とスキルをしっかりと記載し、相手に説明できるまでしておく事が準備となります。
採用担当者はあなたを雇った場合、どこの部署に配属し、どんな仕事をしてもらおうかというところまで考え面接をおこないます。採用担当者が職務経歴書を見るだけで、その企業で働いてる人物像が見えるような書類を作成することが効果的です。
職務経歴書は「◯◯保険で営業成績を110%に上げた」「◯◯という企画をやり遂げ、チームマネージメントのスキルを身につけた」等、自分の得意分野を端的に記しましょう。
あいさつ・笑顔・第一印象を大切に
第一印象はあった瞬間の「5秒」で決まると言われています。暗い人だな、親しみやすい人だなと人は相手を直感で判断し、第一印象が良ければ好意を持って話ができて良好な人間関係に繋がってきます。
一度あたえてしまった第一印象は変える事は難しく、その後の印象にも影響は出てきます。数秒で決まるとされる第一印象はメラビアンの法則によると視覚55%、聴覚38%、言語(話の内容)7%となります。
視覚は身だしなみ、笑顔と聴覚は声の調子や感じ、言語は受け答えなどで見られています。質疑応答も大事ですが、面接会場に入ってからの1分以内で転職の成功確率がプラスにもマイナスにも大きく傾くことを今一度覚えておきましょう。
転職市場を考えて行動する
2人に1人が転職をする時代、転職市場の求人数は増加傾向にあります。転職といえば、職種や年齢で選択する時代が当たり前でしたが今は変化してきており、異業種から優秀な人材を争奪する時代がやってきています。
転職市場が少しずつ変わってきたら、企業は新しい人材を見つける為に新たな職種の募集に乗り出す傾向があります。転職者は企業を研究・分析する事はとても大事で、それに加え転職市場全体の事も調べる事をおすすめします。
2019年は企画やマーケティング関連といった職は、アウトソーサー(外注)に任せていたのを自社で採用し、人事や経理といった仕事を外注するといった傾向がありました。転職市場はミドル人材(35歳~55歳)の求人がまだまだ増えていきます、しっかり流行を見極め準備をし転職を考えている人はトライしていきましょう。
転職回数が多いと聞かれる質問集
転職回数が多い人の特徴は、人付き合いが苦手、落ち込みやすい、気が短い等の特徴があります。自分にとってプラスの事があったり、マイナス事があったりと色んな事があって職を転々としていますので、経験値は転職を経験してない人より多いです。
自分の短所や長所、成功した体験や失敗した経験から学んだ事、色んな事は面接の場で活かされてきますので自信を持ってアウトプットしていきましょう。
転職回数が多い理由を教えてください
(30代手前の転職希望者と想定)
20代で転職回数が多い理由は、様々な企業の経験をする為に重点を置いてきたからです。一貫して営業の仕事をしてきましたが、1社目では営業のイロハを学び、2〜3社目ではどこまで成果を伸ばせるか営業力を磨き、部下の教育をしてチームのマネージメントスキルを身につけました。
1社目では基礎、2社目では実力、3社目ではリーダシップを学びました。ビジネスとも関係はしますが、常に挑戦を求める性格も転職が多い理由です。新しい事、自分に刺激を与えてくれる環境を常に探しており、実際に環境を見つけ出す行動力も転職が多い理由に結び付きます。
なぜ前職を辞めて転職しようと思いましたか?
(30代転職希望者と想定)
前職の20代後半では5〜6人のチームマネージメントをさせて頂き、業務成績は上がり一定の評価や賞賛を頂き仕事にはやりがいを感じておりました。しかし、会社の規模の関係もあり5〜6人以上のグループを任せてもらう機会がなかった事と収入の上がらない事が見えたので、全国に業務展開されている御社に志願させて頂きました。
将来的には20〜30名以上のマネージメントをして、チームを牽引するような仕事をしたく考えております。先ずは貴社の業務に早く慣れて、自分の力がどこまで社会に貢献でき、御社のさらなる発展に貢献できるかを挑戦させて頂きたく転職を決意いたしました。
あなたは自分の短所をどこだと考えますか?
私の短所は、楽観的で突っ走ってしまう性格が短所だと感じています。昔から何をするにも人並み以上にできた事から、自分が正しい、失敗しないという思い込みが学生時代は特に強かったです。
社会人になっても性格は簡単には変わらず、多くの失敗をし同僚や上司に迷惑をかけました。当時の上司に言われた言葉で「失敗はいいがミスは減らせ」と言う指導がとても記憶に残っています。
勢いがある一方で周りが見えなくなり、勝負に出る前の慎重さ、一歩立ち止まる事が苦手です。この短所に気づいてからは自分が楽観的な考えに走ってしまいそうになる時には、敢えて「うまくいかなかった時」をイメージする癖をつけるようにしました。
今まで体験した失敗した経験と、そこから学んだ教訓は?
今まで体験した失敗で最も記憶に残っているのが、新規開拓業務の際の報連相不足で社長に激怒された事です。新しい商品を扱うために、ある会社にコンタクトを入れ、値段交渉等を済ませ、あとは社長のサインを貰うだけという段階の時に大変怒られました。
蓋を開けてみると新しい商品は会社の方針には合わない部分があり、社長としては「今風なトレンドテーマを持たせる事が出来ればOK」という考えだったので、相談の部分を飛ばし勝手に最終局面まで自身で進めてしまいました。
この体験から「組織で動く上での報連相の重要性」と「主観ではなく、客観と俯瞰で考える事」を学びました。その後は自分の考えだけではなく、同僚や上司に相談をしながら進める事でクオリティも上がりました。また報連相の質があがれば、余計な心配する事はなく仕事ができるようになり業務効率が上がりました。
転職回数が多くても転職を成功した事例
企業が見ている事は転職回数が多いといった過去よりも今からの未来を期待しています。転職理由が定まっていないけど仕事をしないといけない時も人生の中で一回は出てくるのではないでしょうか。
転職で成功した先輩の事例を参考に、転職に必要な事を一緒に考えていきましょう。
3回目の転職で掴んだ内定(20代後半女性)
私は今回の転職で3回目の転職を成功させました。1社目はアパレル業界で販売の仕事をしておりましたが、ブランドが業界撤退をすることで転職を余儀なくされました。
2社目は大手生命保険会社で営業の仕事をしておりましたが、海外留学のために退職し、帰国後は3社目の広告代理店に転職をしました。仕事内容は充実しておりましたが、お客様からの電話が鳴り止まず残業が増え、海外工場とのトラブルで土日出勤をすることもあり、仕事だけの日々を過ごしておりました。
今回の4社目では書類作成に工夫を加え、端的に記載する事を意識しました。テーマとして「長く働ける職場」を探しておりましたので、今回の内定を頂いた人材コーディネーターのお仕事は前職に比べお給料が下がりましたが、生活と仕事のバランスが取れていて、まさに私が求めていた人生が始まった感覚があります。
少し前に悩んでいた時の私のように転職に悩むお客様をサポートし、自分にぴったりの職場に内定が決まったとのご報告をいただいた時が一番やりがいを感じる瞬間です。
4回の転職経験のハンディを乗り越えるBさん(40代男性)
私は4回の転職を経て言えることは、かなり苦労はしましたが後悔はなく、今はとても充実しているということです。転職回数が多いだけでも若干企業からは冷たい視線を浴びるのに加え、私の40代と言う年齢が拍車をかけ、内定を貰うことは簡単ではなかったです。
新卒で社会人になった時から、IT関係でのキャリアを積んでおり業界からは離れませんでした。また30歳で結婚をした私には家族があり、転職の話を妻に持ち出した時には猛反対されました。
しかし、以前の会社の理不尽な要求の数々とやる気のない雰囲気はいずれ身を滅ぼすと思いましたので、覚悟を決め今回の転職活動に臨みました。業界はITからは変えず、自分の今まで得たスキルと経験をしっかりと話す事を面接では意識致しました。
今は自社の社員システムの開発をするシステム部で働いております。収入もかなり伸び、また定時に帰れる業務ですので家族との時間も増え、転職して本当に良かったと思っております。
転職を繰り返しながらキャリアアップするCさん(50代男性)
私は大学卒業後、1社目の建設業界に就職し、2社目は電気ガス水道の人事と企画に携わりました。そして3社目の今は、機械メーカーの人事と企画の仕事をしております。2社で人事に携わる仕事をさせて頂き、その時に感じたのは人事でする仕事が自分の天職だと思うぐらい楽しかった事です。
しかし、3社目では急な異動があり別の事業所の移り営業で一定の成果を出しておりましたが、やはり人事の仕事がしたいと思いもう一度転職を致しました。
50歳での転職は本当に狭き門でございましたが、今回いい転職ができたのは転職エージェントのお陰です。個人で集められる情報には限界を感じておりましたので、合計4社のエージェントに登録しました。エージェントには企業の質にばらつきがありますので、数社に登録して何社か比較しながら転職は進めた方が効率がいい事がわかりました。
転職回数が多くても大丈夫!採用のコツをおさえると転職はできる
転職回数が多い人が転職をする時に心掛けている事は、採用を勝ち取るコツをおさえる事に意識している傾向があります。転職を繰り返している人は「自分の意志で転職活動をする事」と「準備」の2点のコツを徹底されています。
企業にとって戦力である人材だと判断していただくには、ポイントとポイントを抑えて面接に臨む事がおすすめです。何よりも本番の経験が大事ですので、情熱を持って自分の人生を変える転職にチャレンジしていきましょう。