ルート営業に向いてる人と向いてない人の特徴/やりがいときつい理由

ルート営業職の仕事と向いてる人について

ルート営業に向いてる人/向いていない人の特徴とタイプ、実際に転職した場合に担当する具体的な仕事内容や、気になる年代別・役職別の年収を解説。

また、ルート営業の「やりがい/きつい理由」についても、これから転職する人が他の職種と比較ができるよう情報提供します。

ルート営業がどんなことを担当する仕事なのかわからない人、新しい知識を取り入れたい人へ向けて、メリットやデメリットも紹介していますので参考にしてみてください。

ルート営業の仕事とは?

既存の取引先と良好な関係を築いて維持しつつ、さらに関係を広げて大きくしていくのがルート営業の目的です。

新規営業が取引のないところにアプローチをかけて契約を取るのに対し、ルート営業はすでに取引のある顧客を回り、商品やサービスの状況を確認し、必要に応じてオプションや新規商品、サービスの提案を行います

ですから、営業マンは顧客と長く付き合い、信頼関係を深めることが求められます。ラウンダーや巡回営業とも呼ばれます。

ルート営業の社内での位置づけ、役割

企業売上の大部分が既存の顧客との取引によるという会社は多いでしょう。ルート営業は、会社の大切な財産である顧客との取引を継続させる、大切な役割を果たしています。

現在、取引先から得ている利益を守ることに加え、新しい商品やサービスをセールスすることで、将来得られるはずの利益を守り、増やす役割もあります。

顧客が離れてしまえば会社にとって損失となるので、ルート営業は大きな責任を担います。

ルート営業の仕事内容

代表的な仕事は定期的な顧客訪問です。

たとえば、化粧品メーカーのルート営業は、自社製品を取り扱っているドラッグストアやバラエティショップなどの小売店、百貨店などを訪問し、新商品の紹介、あるいは売り場の拡大やより良い場所に製品を置いてもらえるように、販売店の営業との交渉を行います。納品や搬入、売り場づくり、イベント企画や店頭での応援販売を行うこともあります。

顧客から自社製品やサービスに対する意見、要望を聞き出してニーズを発掘し、解決のための提案をするのもルート営業の仕事です。クレームにつながる不満をヒアリングして、担当部署にフィードバックすることも大切な仕事の一部です。さらに、事務作業や資料作成なども行います。

ルート営業の仕事の特徴

決まったルートを回る、つまり決まったクライアントを回ることがルート営業の仕事なので、「楽な仕事」と見られることもあります。

しかし、万が一顧客を失ったら会社の売り上げに影響を与えるので、決して楽な仕事とは言えません。その分、やりがいや顧客の信頼を得たときの達成感が大きい仕事でもあります。

顧客からの売上を維持する「守り」の部分と、新しい商品やサービスを提案して売り上げを拡大する「攻め」という、2つの面を持っています。

顧客とは契約が続く限り、長期にわたってお付き合いすることになります。また、社内の他部署と連携して仕事を進めます。商品の納品や搬入を外注している会社ならば、外注先の担当者とも連携して仕事をします。さまざまな人々と関わることが必要であり、信頼関係や協力関係を築くことが求められます。

ルート営業と新規営業の違い

新規営業は、新規の顧客へアプローチして契約を獲得するスタイルです。そのため、テレアポや飛び込み営業は欠かせません。一方、ルート営業は、取引のある企業や会社に足を運びます。

ルート営業では断られることはほとんどなく、アポイントが取りやすいです。顧客はすでに自社の商品やサービスを良いと認めているので、新商品やサービス、オプションの提案をしやすいでしょう。ノルマは無いか、前年比10%アップなど低めに設定されていることが多いです。

ルート営業に向いてる人の特徴

向いてる人の特徴

特徴1「誰に対しても誠実な人」

誠実な人は真面目で、誰に対しても正直です。周囲からの信頼が厚いのが誠実な人の特徴です。上の人に対してはおべっかを使うけど、部下に対しては厳しいという二面性がないのも誠実さの表れです。

この人が適任者である理由

せっかく顧客からヒアリングをしても「要望に対応してもらえない」「お願いしたことが改善されない」と相手が思うならば、信頼関係を維持できず、顧客を逃してしまうことになります。相手に誠実に向き合う態度がなければ、不信感を招き、顧客を別の企業に奪われてしまいます。

外向性が必要な新規営業と違い、長い期間顧客とお付き合いするルート営業では、誠実な人柄がより求められます。顧客に対して正直であり、要望や意見に真摯に向き合える人がルート営業に向いてる人です。

特徴2「顧客に寄り添って考える人」

相手に寄り添って考えられる人は、自分本位ではありません。相手の立場になって物事を考え、汲み取ることができる人です。

この人が適任者である理由

ルート営業で成果を出すためには、自社の製品やサービスに詳しいことはもちろんですが、相手に伝わりやすい言葉で提案することも大切です。たとえば、顧客に寄り添って考えることは、専門用語を使わないこと、かみ砕いて分かりやすく丁寧に伝えることにつながります。自分本位で顧客に寄り添わない人は、自己満足に陥りやすく、話が一方的です。顧客の信頼が売り上げの数字に反映する仕事ですから、顧客の立場で、顧客の目線になって物事を考え、行動できる人こそ、ルート営業に向いてる人と言えます。

特徴3「記憶力が良く約束を守る人」

記憶力が良く約束を守る人とは、たとえ小さな約束でも忘れずに果たす人です。相手と話したことを覚えている人は、次に訪問した際に、以前話したことを土台にしてアプローチできます。

この人が適任者である理由

ルート営業は、定期的に同じ顧客を訪問する仕事なので、顧客からの要望や、以前自分が行った提案などを覚えておく必要があります。以前交わした会話から、顧客のニーズを把握でき、営業のヒントを得ることができます。定期的に訪問するので、訪問する約束の日時や、納品の期日などを守ることは大切です。ですから、記憶力が良く約束を守る人はルート営業に向いてる人です。逆に、顧客と交わした会話の内容をすぐ忘れてしまう人、約束を破る人は信用を失い、顧客を失うかもしれません。

ルート営業に向いてる人(タイプ別)

向いてる人のタイプ

マイペースな人 [ルート営業に向いてる人 1/3]

マイペースな人は、自分と人を比べません。そのため、プレッシャーやストレスに強い傾向があります。どちらかというとプロセスより結果を重視するのもマイペースなタイプの特徴です。このような素質を持つ人は実はルート営業に向いてる人です。

▼向いてる理由
ルート営業の場合は、予定の顧客を巡回したら直帰できる会社も多く、自由度が高いため、マイペースに仕事できる人に向いています。

おさむ編集員

マイペースな人は、自分のやり方に固執する傾向があるため、頑固だと思われることがあります。顧客と衝突しないように、相手の価値観や仕事の進め方に合わせることが大切です。

責任感が強い人 [ルート営業に向いてる人 2/3]

責任感が強いタイプの人は真面目で勤勉です。与えられた仕事をこなし、努力を惜しみません。ひとつのことを長く続けるのが得意です。

▼向いてる理由
ルート営業の要(かなめ)は、同じ顧客の元に長期間にわたって定期的に足を運ぶことですから、自分の仕事を責任を持ってこなせる人こそ、ルート営業に向いてる人です。長く続けることで顧客との関係が深まり、スキルや知識が増えていきます。たとえ顧客企業の担当者が自分と合わない人だとしても、真面目で責任感があるゆえ、仕事を投げ出しません。

おさむ編集員

責任感が強い人は、ときに自分を追い込んでしまうことがあるので、ストレスをためないようにしましょう。ある程度の責任感は必要ですが、責任感が強すぎて、全部自分で背負い込むのは考え物です。

聞き上手な人 [ルート営業に向いてる人 3/3]

円滑なコミュニケーションにおいて、「話す力」よりも「聞く力」の方が大切です。プライベートでも、仕事でも、「相手の話が下手だ」と不快になる人は少ないですが、「話を聞いてくれない」と不満に思う人は多いはずです。聞き上手タイプの人は、聞くと話すを7:3の割合で行える人です。

▼向いてる理由
ルート営業に向いてる人は、相手のニーズをいち早く聞き出して把握できるスキルを持っています。聞き上手な人は顧客のニーズを把握しやすいので、ニーズに合った商品を提案できます。

おさむ編集員

聞き上手になりたいなら、相手の話を引き出す質問を心掛けましょう。本題と外れた質問や漠然とした質問ばかりしていると、相手は話す気を失います。話をよく聞き、要点をつかんで、当を得た質問をしましょう。

ルート営業に向いてる人へおすすめな資格&スキル

資格・スキル

No1.準備力

準備力はどんな業種、業界にも求められるスキルです。準備力がなければ、順調に作業を進めることができず、いずれ顧客の信頼を失うことになります。ルート営業の仕事には、顧客に自社の新商品やサービスを提案することも含まれます。

▼能力を発揮できる場面
自社製品を詳しく把握し、従来の製品と違う点をアピールできなければいけません。そのためには、事前準備が必要です。

おさむ編集員

ルート営業に向いてる人は、営業に出る前の事前準備を怠らない人です。顧客に提案を受け入れてもらうためには、論理的に話すことが重要だからです。客観的なデータや具体例を持ち出して、「○○という理由があるため、おすすめです」と説得していく必要があります。ただ漫然と新商品を紹介するだけでは、契約を持続してもらうことは難しいでしょう。

No2.想定力

想定力とは、状況や条件を仮決めし、対策することを指します。顧客に要望や意見をもらってからその場で考えるのではなく、事前にシミュレーションし、解決策を用意しておきます。

▼能力を発揮できる場面
たとえば、1日に7件の顧客を回る計画なら、渋滞やそれぞれの顧客にかかる時間、予定外の質問や依頼が来た場合などを想定して、無理のない訪問スケジュールを立てるでしょう。これが想定力です。

おさむ編集員

想定力のある人は「もし○○と言われたら」「△△されたら」と考えます。そのため、段取りがうまく、スムーズに物事を進めることができるので、ルート営業に向いてる人と言えます。

想定力は訓練で鍛えられます。顧客を思い浮かべ、頭の中でリハーサルするのです。これを繰り返すことで、想定力スキルがアップします。

No3.傾聴力

傾聴力は、相手の話を聞くスキルです。聞いて理解し、気持ちに寄り添うことが含まれます。ただ聞き流しているとか、聞いても理解できないなら、傾聴力があるとは言えません。傾聴力があれば、相手が要望や希望を述べた時、あるいはここを改善して欲しいと意見を述べた時「分かってもらえた」「共感してもらえた」と感じられます。このような能力のある人はルート営業に向いてる人です。

▼能力を発揮できる場面
ルート営業において、顧客のニーズを把握することは大切です。傾聴力があれば提案を行う際、顧客の気持ちに寄り添い、ベストな提案ができます。営業はとかく「契約してもらうため(商品やサービスを使ってもらうため)提案しなければ」と考えがちですが、傾聴力がないと強引な人と捉えられ、不快感を与えてしまいます。

おさむ編集員

相手が話している間、メモを取る、相手の方に体を向けて顔や目を見て聞く、時折、相手の言葉を繰り返したり、言い換えてまとめたり、共感を表すことで傾聴していることを示せます。ただ聞くだけでなく、相手の目を見て、時折うなずき、聞いているという姿勢を見せましょう。

ルート営業に向いていない人

向いていない人

タイプ1:大雑把な人[ルート営業に向いていない人]

あまり計画性がなく、細かい仕事が苦手で、ルート営業に向いていない人と言えます。

▼不向きな理由
ルート営業は、顧客から依頼されたことを着実にこなさなければいけません。1人で複数の顧客を担当し、取引先ごとに事業内容、担当者、納品している商品などを把握しておく必要があります。1日に何件も顧客を訪問するため、綿密なスケジュール管理が必要です。約束を反故にするなど、ミスをして顧客が離れてしまえば、自社の売り上げが減少します。

ななか編集員

大雑把な人は大らかで、明るい性格の人が多いので、ルート営業よりも新規営業の方が向いています。細かなことにこだわらず、大らかで愛されるので、飛び込み営業向きです。

タイプ2:飽き性な人[ルート営業に向いていない人]

同じことを続けることが苦手で、興味がすぐ他のことに移ります。そのようなタイプは、同じ顧客をずっと担当するルート営業に向いていない人です。

▼不向きな理由
ルート営業に求められるのは、地道な努力でコツコツと問題を解決することです。ですが、飽き性の人は困難や問題にぶつかると、すぐに見切りをつけてしまうことが多いです。

ななか編集員

飽き性な人は刺激や新鮮さを求めるので、同じ営業でも、自分の力で販路を開拓する新規営業に向いています。

タイプ3:繊細な人[ルート営業に向いていない人]

繊細な人は感受性が豊かで、人の言動に敏感です。

▼不向きな理由
人の気持ちや感情を敏感に感じ取るので、一見営業に向いていそうですが、敏感に気づきすぎてしまいます。細かなことでも自分に責任があると落ち込みやすいので、ルート営業に向いていない人です。このタイプの人が無理にルート営業をすると、心を病んでしまったり、体調を崩してしまったりすることがあります。

ななか編集員

感受性を活かせるWebデザイナーやイラストレーターなど、クリエイティブな仕事が向いています。

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ルート営業に向いてる人がやりがいを感じること

この仕事のやりがい

顧客と腰を据えて付き合える [ルート営業に向いてる人のやりがい1]

基本的に担当が変わることはないので、5年、10年、あるいはそれ以上顧客に寄り添えるのが、ルート営業の特徴です。長期間にわたりお付き合いを続けていく過程で、時には自分の提案で取引先企業が売上拡大したり、新しい角度からの提案により老舗企業が方向転換したり、といった経験をすることもあります。

クライアントの成長を共に喜ぶことができるのは、ルート営業ならではのやりがいです。長く担当すればこそ、時間をかけて提案していく楽しさもあります。

おさむ編集員

地道な訪問と細かなフォローアップを続けることが、やりがいへとつながります。顧客のニーズをもとに商品を提案できるよう、時間をかけてゆっくりと相手を理解し、懐に入っていくことで、より大きな達成感へとつなげられるでしょう。

信頼関係の構築力が身につく [ルート営業に向いてる人のやりがい2]

同じ顧客を担当し続けるルート営業では、顧客との信頼関係を築けるかどうかが成功のカギになります。最初はあまり打ち解けてくれなかった相手も、何度も顔を合わせるうちに会話が徐々に増え、心を開いてくれるようになったという経験ができると、やりがいを感じられます。

おさむ編集員

やりがいを感じるためには、たとえ相性があまり良くない相手でも諦めずに、共通点や興味を引きそうな分野を探して、アプローチの方法を考えるとよいでしょう。小さな約束でも守るようにし、信頼を得ましょう。

最初は苦手だった相手ほど、新しい提案を受け入れてもらえて取引が大きくなったときの喜びは大きいものです。信頼関係の構築力が身につくと、仕事の上だけでなく、プライベートでも役立ちます。

顧客の声を直接聞ける [ルート営業に向いてる人のやりがい3]

営業職は、自社の最前線で顧客と直接関わります。そのため、時には厳しい意見も言われますが、直接感謝されたり、喜びの声を聞くことができたりという点で、やりがいを感じられる仕事です。

「○○さんの提案のおかげで売上が伸びました」「新商品の△△が好調です」といった声を聞くと、達成感が味わえます。顧客の声を自社の関連部署にフィードバックして、商品やサービスの提案をできるのも、ルート営業の醍醐味です。

おさむ編集員

顧客の声を聞くためには、取引企業の担当者と良い関係を築くことが求められます。また、自社の商品やサービスに対する知識を深め、相手のニーズに合わせた提案をすることも大切です。顧客ごとに、どんな要望を持っているのか、どんな提案をすると受け入れやすいか、考えて準備しましょう。

ルート営業の仕事がキツイと感じる場面(理由)

この仕事がキツイと感じる場面

嫌な顧客でも逃げられない [ルート営業の仕事がキツイと感じる場面1]

顧客を選べないのがルート営業のきついところです。たとえ嫌な顧客でも、関係を切ることができません。ルート営業は結局、人間関係ですから、どうしても合う合わないがあります。

生理的に受けつけない、いつも上から目線など、嫌な人はどこの企業、業界にもいます。例えば、金曜の夜に「月曜日の朝に納品して」「価格を(限界まで)下げろ」などの無理な要求を押し付けてくる顧客もいます。

キツイと感じる理由

顧客の担当が100%良い人だということはあり得ません。嫌な顧客とも、契約が続く限り、あるいは担当が変わるまで、数年から時には十数年も関係を切れないのは、相当なストレスになります。業種によっては、忘年会や新年会、ゴルフコンペなども付き合わなければいけないので大変です。

1件の解約でも打撃がデカイ [ルート営業の仕事がキツイと感じる場面2]

万が一、顧客をライバル会社に奪われたら大打撃です。それまで会社が積み上げてきた信用、自分の努力はもちろん、前任者の努力やその顧客にかけた時間と労力がすべて水の泡ですから、ルート営業の責任は重大です。顧客から契約を切られる可能性はいつでもゼロではありませんから、決して気を抜くことはできません。

たとえば、原料の石油や小麦の値段が上がる、会社の利益を出さなければならない…など、商品の価格を上げなければいけないときがあります。相手がすぐに納得してくれるとは限りません。怒られる、文句を言われる程度ならいいですが、契約を打ち切られることもあります。顧客が個人ならいいですが、法人の場合は1件の解約で数百万、数千万円の損失になることもあります。大企業の場合はいいですが、中小企業の場合は会社の経営に影響が及びます。

キツイと感じる理由

大口の契約の場合は、一つのミスで解約されて会社の売り上げが減り、会社の存続まで危うくなるケースもあります。契約してくれたからと安心はできません。ちょっと訪問を怠り、取引先に顔を出さなくなるだけでも、契約を解約されることがあります。大きな顧客を任されていればいるほど、プレッシャーも大きくなるため、きついと感じます。

鬼クレームに直接対応が必要 [ルート営業の仕事がキツイと感じる場面3]

たとえ、それが商品や会社のサービスに対するクレームであっても、ルート営業が対応することになります。クレームの原因が営業担当者の問題ではなくても、丁寧に謝罪して、相手が納得する解決策を提示しなければいけません。

時には休日や就業時間外であっても、クレーム対応しなければならないときもあるでしょう。いくら謝罪しても受け入れてくれない顧客がいれば、無理難題を言って難癖のようなクレームをつけてくる顧客もいるかもしれません。クレーム対応が不手際だと、相手の怒りを買って、さらなるクレームを生み出してしまうこともあります。

キツイと感じる理由

自分に落ち度がなくても、あるいは会社に落ち度がなくても謝らなければならないのは、営業のきついところです。

ルート営業の仕事の求人が多い業界

この仕事の求人が多い業界

メーカー(化学・食品・自動車など) [ルート営業の求人が多い業界 1/3]

メーカー系の求人傾向

新卒、中途採用問わず、ルート営業の求人が非常に多いです。常に募集している会社もあります。

▼求人が多い理由
メーカーは自社製品を売り込みし、販売してもらわなければいけません。一般的に言って、メーカーのルート営業は仕事がきつい傾向があり、短期間で転職する人が少なくないため、求人が比較的多いです。

おさむ編集員

すでに業界内で高いシェアを占めている商品を持つ会社であれば、契約を継続してもらえる必要性が高く、営業は楽かもしれません。

メーカーのルート営業では、相手のニーズに合わせて、自社製品やサービスを提案することが大切です。

インフラ(電気・ガス) [ルート営業の求人が多い業界 2/3]

インフラ系の求人傾向

販売しやすく、継続して利用してもらいやすく、競合が少ないので、業績が安定している業界です。ルート営業の新規採用求人は非常に多い傾向にあります。安定しているがゆえに離職率が低いという傾向があるため、中途採用の求人は新規採用と比べるとそれほど多くありません。

▼求人が多い理由
電気やガス、水道などのインフラは生活に欠かせないため、常に安定したルート営業の求人があります。

おさむ編集員

生活に欠かせないサービスを提供するため、上から目線になりがちです。顧客と同じ目線に立って接することが成功のカギです。

IT [ルート営業の求人が多い業界 3/3]

IT系の求人傾向

IT業界は、ルート営業の中途採用求人が多い傾向にあります。将来性があるので、ルート営業に転職するならIT業界がおすすめです。IT未経験者でも、採用される可能性は十分にあります。

▼求人が多い理由
比較的歴史の浅いベンチャー企業が多く、ベンチャーであるがゆえに人手不足になりがちです。

おさむ編集員

ITツールやシステムを販売するIT業界のルート営業は、サービスを顧客のニーズに合わせてカスタマイズすることが求められます。高いヒアリング力が必要です。

ルート営業の年収を紹介(平均/年代別)

この仕事の年収について

平均年収/中央値

日本の会社員の平均年収は約415万円です。ルート営業の平均年収は約360万円なので、全体の平均年収と比較すると、55万円ほど低いようです。中央値は320万円程度で、全国の年収中央値は437万円ですから、やはりこちらも全国水準からすると低いようです。

全体の給与幅は約245万~577万円なので、勤務年数、実績、さらに業界や企業により、収入に幅があります。

年齢別

ルート営業の平均年収は、

  • 20代:【男性】380万円【女性】373万円
  • 30代:【男性】480万円【女性】500万円

30代になると男女の年収が逆転しています。40代、50代では差がほとんどなく、平均年収520万円ほどになります。昇給については、毎年1回の「定期昇給」を制度として導入している企業が多いです。

役職別

一般的な新規営業と比べると、ルート営業の給料はやや低い傾向があります。新規開拓ではノルマを達成し、新規の契約を取ることでインセンティブが付きますが、ルート営業ではインセンティブが付かないことが多いです。

チームや部門のリーダー、マネージャーなど、管理職になると自分で顧客を担当する機会は減り、得意先回りは部下へ任せるケースが多いようです。

一例として、不動産業界のルート営業の場合、係長、課長クラスで年収700万~800万円という企業もあります。ですが、大抵は年収があまり上がらないため、他の職種や給料のいい企業へ転職するケースが多いです。

ルート営業の仕事に就くメリット

メリット

メリット1:新規営業で悩む必要がない

既存の顧客のみを対象とするルート営業は、ゼロから営業をかける新規開拓と比べて、精神的なプレッシャーや負担が軽くて済みます。顧客となっている企業や店舗を回り、フォローや提案をすることが主な業務なので、断られる心配がありません。

全く知らない相手に商品を勧めるのは難しいですが、顧客はすでに自社の商品を選んでくれているので、新規開拓と比べるとハードルが低く、未経験からでも始めやすいです。

ななか編集員

顧客だからといって安心していると、ライバル社に顧客を取られてしまうこともあり得ます。良好な関係を継続するには地道に訪問し、細やかなフォローを欠かさないようにしましょう。信頼関係を維持するため、取引先企業の担当者とコミュニケーションを円滑にしておくべきです。

メリット2:目標達成のハードルが低い

アフターフォローが重要な業務のルート営業には、ノルマはほとんどありません。企業によってはノルマを定める所もありますが、新規開拓営業よりもゆるく設定されていることがほとんどです。

ノルマが達成できないことは営業マンにとって最大のストレスであり、上司からプレッシャーをかけられるものですが、ルート営業ならその心配がありません。そのため、営業は苦手な人でも、ルート営業は得意だというケースが少なくないのです。

ななか編集員

ノルマがない、あるいはノルマが低いからといって、努力をせず、ただ漫然と仕事をしているだけでは、熱意のあるライバル企業に顧客を奪われてしまう可能性があります。自分で実現可能な目標を設置し、モチベーションをアップさせるといいでしょう。

メリット3:収入を安定化させやすい

新規契約のインセンティブがないルート営業は、その分収入が低い傾向はありますが、安定した収入を見込めます。既存の取引から大まかな売上を予想できるので、焦る必要がありません。

一般的に、営業は新規顧客を獲得できなければインセンティブがつかず、基本給のみとなってしまいますから、収入が安定しません。その点、ルート営業はライフ設計を立てやすく、将来を見越して貯金や買い物ができます。

ななか編集員

より安定した収入を望むならば、現状に甘んじるのではなく、取引を大きくして会社の利益を増やすことが重要です。アフターフォローはもちろんですが、積極的に新しいサービスや商品を提案していきましょう。自社の製品、サービスを的確にお勧めできるように、勉強しておくことです。

ルート営業の仕事に就くデメリット

デメリット

デメリット1:顧客の業績に影響されやすい

クライアントの業績が悪化し、契約解消されると、会社の売上がダウンします。また、顧客が仕入れ方針を変えたり、販売先が移転したりして、売上が減少するケースもあります。現在は順調に見える取引先も、思わぬ事故や自然災害で業績が悪化するケースもあります。大きな打撃を受けないためには、取引先を分散化させる必要があります。

顧客の経営状況を判断することが難しい人にはデメリットです。したがってヒアリング能力や分析力が欠けた人には不利でしょう。

おさむ編集員

取引先の経営状況を正確に把握し、業績が悪化している傾向が見えるなら、対応を急がなければなりません。把握力や洞察力を磨き、定期訪問ではヒアリングに力を入れます。ただ決まりきった訪問にしてはいけません。

顧客情報を社内で共有し、適切に情報管理を行うことが大切です。上司への相談、報告は遅らせないようにしましょう。

デメリット2:帰社後の事務作業が多い

既存の顧客を相手にする分、発注頻度が高いので、事務処理作業が多いのがルート営業のデメリットです。取引先の担当者に合わせて訪問するので、夜遅くに訪問する必要はありませんが、資料作りなどで残業しなければならないことがあります。

育児や介護をしているため残業したくない、あるいは趣味や資格取得のための勉強に時間を割きたいので、勤務時間が終わったらすぐに帰宅したい、といった人には不向きかもしれません。また、事務作業が苦手な人にとってはデメリットに感じるでしょう。

おさむ編集員

ある程度パソコンスキルがあると、事務処理が楽になるかもしれません。また、適切にスケジュール管理を行うことで、事務処理に時間が取られるのを防げるでしょう。

デメリット3:毎日同じことの繰り返し

ある程度の期間、同じ顧客を担当するルート営業では、時間の経過とともに新鮮さが薄れていきます。最初のうちは、話題がたくさんあっても、定期的に訪問を繰り返していると「今回はお勧めする商品がない」「話すことがない」といった状況に陥るものです。その挙句、顧客から「また来た」と思われてしまうこともあります。

熱意のある、やる気のある人にとっては、同じことを繰り返すことが多いルート営業が苦痛に感じるでしょう。

おさむ編集員

顧客からのヒアリングを怠らず、顧客の競合社の動きや業界の傾向を情報収集し、最新の情報に精通しましょう。顧客の役に立つ情報を提供すれば、「有益な情報をくれる人だ」と認識してもらえます。顧客にとって欠かせない人材となりましょう。

ルート営業の仕事に就く方法

この仕事に転職する方法

方法1:転職サイトの公開求人から探す

ルート営業は、業種さえ選ばなければ、転職サイトの公開求人にたくさん掲載されています。サイトによって、求人を出している数、業種が異なるので、「どんな業種でもいいからルート営業に就きたい」と思っているなら、複数の転職サイトに登録することをおすすめします。

企業によって求人を出すタイミングはまちまちですから、転職サイトに登録したら、こまめにサイトをチェックしてください。転職サイトで気になる企業を見つけたら、その会社のサイトやネット上の口コミなどを調べて、仕事内容や企業の雰囲気などを確認しましょう。

方法2:転職エージェントに非公開求人を紹介してもらう

転職エージェントは、希望する仕事内容、雇用形態、給与などを丁寧にヒアリングし、希望に沿った求人を紹介してくれます。

転職エージェントに登録すると、公開求人には掲載されていないルート営業の募集も紹介してくれるので、求人の幅が広がります。専属のエージェントが面接対策など、転職に向けてサポートをしてくれるので、安心して転職活動を進められます。

早く、確実に転職したいなら、転職のプロにサポートしてもらい、二人三脚で転職成功を目指せる転職エージェントを活用するべきです。

方法3:知人や友人の紹介をもらう

知り合いにルート営業をしている人がいるならば、情報をもらうことができます。また、知人や友人が勤めている会社でルート営業を募集しているかもしれません。

知っている人の紹介であれば、社内の雰囲気や仕事内容、待遇などを事前にある程度聞くことができ、自分の希望とのミスマッチを防げるので、転職に有利です。

企業側からしても、社員の友人、知人であるという安心感があり、選考がスムーズに進むかもしれません。ルート営業に転職したいなら、友人や知人に声をかけておくこともひとつの方法です。

今後へ向けてのアドバイス

まとめ(今後へのアドバイス)

誠実な人や顧客に寄り添って考えられる人、約束を守れる人は、ルート営業に向いてる人です。大雑把な人、飽き性の人、繊細過ぎる人は、あまり向いていない人と言えるかもしれません。

人の話を聞くのが好きな人や、想定力のある人、他者と長く続く関係を築くのが得意でやりがいを感じられる人は、ルート営業でキャリアアップできるでしょう。

ルート営業は、未経験者でも採用される確率が高い職種です。女性も多く活躍しています。これまで全く違う職種だった人でも、結婚や出産でブランクがある女性でも、始められます。

ルート営業に転職を考えているならば、転職サイトを利用するだけでなく、転職エージェントのサポートを借りて、理想の転職先を探してください。きっとあなたの理想に沿った会社に出会えるでしょう。

ルート営業の仕事に関する『よくある質問』

よくある質問
ルート営業に向いてる人は?

タイプ別では、「マイペースな人」「責任感が強い人」「聞き上手な人」の3タイプに当てはまる人が、ルート営業に向いてる人です。お客様とのパートナーシップを長期的に保ち、意見を集約し、社内へフィードバックしながら新しい商品の開発に役立てる立場なのでじっくり取り組める人が適任なのです。

ルート営業には向いてない人は?

ルート営業に不向きなのは「大雑把な人/飽き性な人/繊細な人」の3タイプです。新規営業のように、早いスパンで自分との関係が切れる立ち位置ではないルート営業職には、短期集中型の性格タイプの人や、ストレス耐性が低い人は向いていません。

ルート営業のやりがいとは?

ルート営業の仕事をする人が“仕事のやりがい”として挙げることは、「顧客と腰を据えて付き合える/信頼関係の構築力が身につく/顧客の声を直接聞ける」の3つが代表的です。この他には、長期プロジェクトに関わることができるといったプロジェクト思考の人のやりがいもあります。

ルート営業はきつい仕事なの?

ルート営業の場合、きついと感じるのは次の3つの場面であると言われています。①嫌な顧客でも逃げられない、②1件の解約でも打撃がデカイ、③鬼クレームに直接対応が必要。担当変更する手もありますが、1社に深く入り込むスタイルのルート営業は、悪いときは精神的にきつい仕事にかわってしまうこともあります。

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F.Osamu外部編集員
中堅人材紹介会社の経営者。 既婚、子供2人、転職回数:5回、年収1,200万円、資格:なし。自己分析が腑に落ち、強みを発揮するコトに注力して道が拓けたタイプです。仕事以外では、適職発見同好会の立上げメンバーとして、転職者向けメディア「向いてる仕事.com」の運営を経験。転活ラボの外部編集員として活動中。