技術営業に向いてる人/向いていない人の特徴とタイプ、実際に転職した場合に担当する具体的な仕事内容や、気になる年代別・役職別の年収を解説。
また、技術営業の「やりがい/きつい理由」についても、これから転職する人が他の職種と比較ができるよう情報提供します。
技術営業がどんなことを担当する仕事なのかわからない人、新しい知識を取り入れたい人へ向けて、メリットやデメリットも紹介していますので参考にしてみてください。
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技術営業の仕事とは?
技術営業(セールスエンジニア)とは、製品やサービスの紹介・提案を行う仕事です。この点は一般的な営業職と同じですが、「セールスエンジニア」という名称が使われているように、商品・サービスに関する専門的な知識を前提にした提案とサポートを手掛けているのが大きな特徴です。
医療機器など扱いが難しいもの、厳密な使い方が求められるものに関しては、説明の際に専門的な知識が必要になることもあります。技術営業職は、そうした際に適切な形で、顧客に説明・提案を行うことが求められています。
技術営業の社内での位置づけ、役割
技術営業(セールスエンジニア)の役割の社内での位置づけは、大きく分けて3つあります。
- 商品・サービスを売り込む営業職
- クライアントのサポートを行う役割
- 自社製品・ブランドのイメージを高める役割
優れた技術や機能を備えた製品を売ればよいのではなく、購入したクライアントがふさわしい形でその製品を利用することができるか、また不明な点があったときに迅速に対応することができるか、こうしたサポート面の役割を通して、自社製品や会社のブランドイメージを高めていくことも求められます。
技術営業がこうした役割を着実に勤め上げていくことで、「あの会社の製品を購入しておけば大丈夫」といった信頼関係が生まれ、新製品が発売されたときなどに購入してくれる「お得意さま」を増やすことができるのです。
技術営業の仕事内容
社内での役割とも共通しますが、一般の営業職と一緒に、飛び込み営業や商談に参加するケースがあるのが大きな特徴です。いわゆる「営業トーク」は一般の営業職が対応し、技術面に関する詳細な説明を技術営業が対応する、といったパターンが見られます。
また、サポート面に関しては説明だけでなく、実際にメンテナンスなどの作業を担当するケースもある他、会社によっては製品の設計を担当することもあります。この点も、「セールスエンジニア」と呼ばれる理由でしょう。
新しい製品の魅力を伝えるだけでなく、既存の製品の機能を最大限に活かし、長く使ってもらえるような説明やサポートを行うのも一般の営業職との大きな違いです。
技術営業の仕事の特徴
これまで挙げてきたことから、エンジニアとしてのスキルと役割が求められること、一方で一般の営業職ほど「営業の役割に特化していない」ことが、技術営業の特徴と言えるでしょう。
当然のことながら、扱う製品・サービスのひとつひとつに対して詳しく把握していることが求められますし、クライアント・見込み客から質問を受けたときに、正確・真摯に答えることが求められます。
「上手な営業トーク」よりも、しっかり相手の要望に応えられる説明ができるか、これがこの職業の大きな特徴です。お客様を「うまく納得させる」よりも、専門性に裏付けられた正しい知識で「商品・サービスの魅力を理解してもらう」点に役割の比重が置かれているのも大きな特徴です。
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技術営業と他の営業職の違い
先述したように、商談の際には一般の営業職と技術営業が一緒に出席するケースも見られますが、他の営業職が「うまく売り込む」役割が優先されるのに対して、技術営業はクライアント・見込み客の疑問や要望に答えることが優先されます。
他の営業職は積極的・能動的なのに対して、技術営業は受け身な部分がある点が違うとも言えるでしょう。その分、臨機応変な対応と、対応できるだけの引き出しの多さが求められます。
技術営業に向いてる人の特徴
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特徴1「理工学に強い」
理工学に強い人、つまり理系に関する専門的な知識を持っていることが特徴です。それも、理想としては理工系の学校出身で、学問的に裏付けられた専門知識を持っていることが求められます。ただ、続々と新しい技術を搭載した製品が登場していますから、単に「昔学んだ専門的な知識」だけでなく、常に最先端の情報・知識を土台にした知識が求められます。その意味では、必ずしも理工系出身であることが必須ではなく、この分野への向学心・好奇心を持っていることが向いてる人の条件と言えそうです。
この人が適任者である理由
技術営業が手掛ける製品・サービスは、どうしても精密な機器など取り扱いが難しいものが多くなり、クライアント・見込み客の問い合わせに対して正確・迅速に対応しなくてはなりません。専門的な知識が必要になってくるのです。
特徴2「コミュニケーションに長けている」
コミュニケーション能力は、営業職全般に向いてる人の必須条件です。ただし、技術営業の場合は本人とお客様とのコミュニケーションだけにとどまらず、お客様とクライアントの間に立って、コミュニケーションできるスキルも求められます。
この人が適任者である理由
技術営業の仕事では、製品の説明はもちろん、成約後のサポートやメンテナンス、問い合わせへの対応など、会社の窓口としての役割も担っています。サポートやメンテナンスの内容によっては技術営業職だけでは対応できないケースも出てきますから、そんなときには社内のスタッフ・部署と調整した上で、適切なサポートができる環境を用意する必要も出てきます。こうした、間に立って相応しいサービスを提供できるコミュニケーション能力を備えているか、調整力なども含めた適性が求められるのです。
特徴3「専門技術を磨き続けている」
自身の専門知識・技術のアップデートを常に心がけ、それを仕事に活かす意識を持ち続けている人です。機械は日進月歩の勢いでめざましく進歩・変化しているにも関わらず、その製品を扱う技術営業職の知識が昔のままで、なかなかアップデートしないのでは、いずれ対応できなくなってしまいます。こうした専門的な知識・スキルは意識して学ぶことを心がけないと、磨くことができません。
この人が適任者である理由
例えば、新たに開発・発売された新製品の売り込みは、技術営業のとても重要な役割です。当然、こうした製品には最新の技術が導入されていますから、専門的な知識・技術をアップデートしていないと、説明やサポート・メンテナンスにも対応できなくなってしまいます。こうして見てもこの適性は向いてる人の条件というよりも、必須の心構えと言えるでしょう。
技術営業に向いてる人(素養/能力)
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臨機応変な対応ができる人 [技術営業の仕事に向いてる人1]
どのようなシチュエーションにおいても、想定外の状況に置かれても、とっさに適切な対応ができるのが臨機応変な人の特徴です。
▼向いてる理由
技術営業の場合、製品・サービスの説明を受けたお客様からいろいろな質問を受けることもあります。その中には思ってもみなかった内容のものもありますし、非常に専門的な内容の場合もあります。そんなときにも臨機応変に相手の疑問に答えることができるかが、技術営業に向いてる人とそうでない人との大きな境界線とも言えます。
課題発見力のある人 [技術営業の仕事に向いてる人2]
現状を正しく把握・分析した上で、課題点・問題点を見出すことができます。現在の営業のアプローチで本当に良いのか、もっと良い方法がないのかを常に考え、改善を目指す向上心を備えている人は、技術営業に向いてる人としての特徴を持っています。
▼向いてる理由
臨機応変の対応とも関わってきますが、課題発見力があると、お客様の問い合わせに対応しやすくなります。お客様の質問の真意を正しく理解し、お客様の疑問に対して、自社の製品・サービスがどのような形で解消できるのか、解消するためにはどのようなサポートをすればいいのかを見極めることができます。
課題を発見するだけでなく、その課題をどのような方法で解決できればいいのか、そのために自分たちが何ができるのかを発見し、お客様に提案できるような建設的なコミュニケーション能力を磨いていきましょう。
真面目な人 [技術営業の仕事に向いてる人3]
お客様からの問い合わせに対応することが多い技術営業では、真面目な性格であることも向いてる人の重要な条件と言えます。真面目な人は、お客様がなにか困ったことがあったときにも、常に真摯に対応することができます。
▼向いてる理由
お客様から専門的な質問をされたときに真面目に対応できるか、つまり正しい知識・技術に裏付けられた説明・提案ができるかです。とにかく買ってもらおうといい加減な説明でごまかしたり、あるいは自分もよくわからないことをいかにも知った振りで対応してしまったり、こうした真面目さにかける対応をしてしまうと、後日故障や事故などの原因をもたらしてしまう恐れがあります。
わからないことはわからないと素直に言い、後日確認した上で改めて連絡するなど、謙虚な姿勢を忘れず、常に最大限の対応ができる心構えを忘れないようにしましょう。
技術営業に必要なスキル
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スキル1「調整力」
技術営業でお客様と社内の橋渡し的な役割を担うことは、調整力とも深く関わってきます。お客様が商品に関して疑問点や要望を持ったときに、社内の技術部門の担当スタッフなどと連携しながら解決していくことができるか、スタッフに負担をかけすぎない範囲内でお客様を満足させる、そんな調整力が必要なのです。
▼能力を発揮できる場面
お客様が売り込んだ商品に対して「こちらが期待しているような機能を備えているのか」といった疑問を持ったときに、社内の開発担当者などと話し合いながら回答・説明する上で、調整力が問われます。お客様の期待に応える必要がある一方で、誇大広告のようにならないよう、内容の調整も必要になります。
こうした調整力では、正直な振る舞いと信頼関係の構築が求められます。お客様、社内両方から信頼されるような調整力を発揮したいものです。
スキル2「提案力」
社内のスタッフに対しては、お客様からの提案・要望をフィードバックする形で、新製品・サービスの開発を提案します。お客様に対しては、商品・サービスそのものや商品のよい使い方などを提案することになります。
▼能力を発揮できる場面
一般の営業とは異なり、専門的な知識・スキルを活かしてお客様の意見・要望を社内にフィードバックすることで、かなり深いレベルで製品・サービスの開発に関わることができます。
お客様への提案と社内へのフィードバックによって双方の架け橋として役立つチャンスが増えます。ただし、技術営業職は専門的な知識・スキルを持っているゆえに、どうしてもその知識をひけらかしてしまう傾向も見られます。特に社内で提案する際には、あくまで開発や広報部門の意志を尊重し、謙虚に、あくまでも「提案」として、意見をフィードバックする姿勢が望ましいでしょう。
スキル3「マネジメント力」
技術営業の営業活動では、お客様とだけの付き合いだけでなく、社内との調整も行いながらの業務が求められます。ですから、マーケティングの全体像を踏まえた上で、スムーズに進められるようなマネジメント力が欠かせないのです。
▼能力を発揮できる場面
お客様に継続して自社の製品を購入してもらうためには、将来的な状況も踏まえた売り込みとサポートが欠かせません。自社の製品を使うことでどんなメリットが得られ、それが将来にどんなよい影響を及ぼすか、時間軸におけるマネジメントも行えると、お客様と深い信頼関係を築きやすくなるでしょう。
営業活動の全体像を見据えたうえで業務を行っていくことで効率性を高めることができるでしょう。なお、マネジメント力を発揮するためには、お客様と社内の状況の両面を深く・広く知った上で、広い視野に立った提案・説明を行う心構えが欠かせません。
技術営業の仕事が向いていない人
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要領が悪い人 [技術営業の仕事に向いていない人1]
要領が悪い人は物事の優先順位がつけるのが上手ではなく、メリットが得られないことに延々と時間や労力を費やしてしまう傾向が見られます。
▼不向きな理由
技術営業マンに限らず、営業職は良い意味で効率が求められます。見込みがなさそうな客を見極め、できるだけ早い段階で「切る」決断も求められます。ある意味、鋼のメンタルを持ったソルジャーとしての心構えが必要になるのですが、要領が悪い人はその決断がなかなかできず、ズルズルと続けてしまうことも多いのです。
要領が悪く向いていない人は、地道な作業が求められ、作業がそのまま結果に直結する、製造業などが向いているでしょう。
大雑把な人 [技術営業の仕事に向いていない人2]
何事においても大雑把で、よく言えず「おおらか」と言えるのですが、この手の人は細かな点に目が行き届かない傾向が見られます。
▼不向きな理由
技術営業では、サポートやメンテナンスも含めた、お客様へのきめ細かなケアやサービスが求められます。そのため、何事においても大雑把な性格は、向いていない人と見なされがちです。
大雑把な人が持っているおおらかな面を魅力として引き出せる、販売業や接客業が向いているでしょう。細かいことにこだわらず、お客様に親身になって接することができる上に、クレームに対してもあまり気にしないなどの適性が見られるからです。
右脳派の人 [技術営業の仕事に向いていない人3]
この手の人は想像力が豊かで、発想力にも富んでいる傾向が見られます。そのため、製品・サービスを紹介する際に、多少誇大な内容になってしまう点が向いていない人と言えます。
▼不向きな理由
精密な機器を扱うことも多い技術営業職の場合、右脳派の人の豊かな発想を活かした説明が、結果的に不正確になってしまう恐れもあります。騙すわけじゃないですが、誇大気味に説明したことで、後日お客様から「話が違う」といったクレームをつけられる可能性も出てきます。
右脳派の人は、しばしば芸術方面などの創造的な仕事に向いていると言われています。豊かな想像力・発想力を自由に活かせる企画・開発部門などの分野が向いているでしょう。
技術営業のやりがい
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顧客課題を解決することで感謝される [技術営業のやりがい1]
技術営業では、成約後に、お客様から製品・サービスに関するやや専門的な問い合わせを受けることもあります。「この製品をどう使いこなせばいいのか」など、こうした問い合わせに専門的な知識・スキルで対応することで、直接感謝される機会を得ることができます。
向上心を持って、常に最新の知識・技術でもって仕事に臨むことで、お客様から寄せられるさまざまな問い合わせやトラブルに対して、適切に対処できるようになります。感謝される機会や自身のスキルを活かせる機会が多くなればなるほどやりがいも増し、ますます向上心を高めていくでしょう。そんな好循環を生み出したいところです。
仕事の結果が新製品に役立つ [技術営業のやりがい2]
技術営業でお客様からの問い合わせに応じる際に、製品・サービスの専門的な部分に触れる機会が多く、お客様がどんな点にわかりづらさを感じているのか、機能面のどの点に改良の余地があるのかなど、日々の業務の中で蓄積させていくことができます。その内容を社内にフィードバックして、新製品の開発時に役立つことが、やりがいにつながります。
お客様への対応を単にその場しのぎの業務として捉えるのではなく、全体を体系化してみましょう。「昨日はこんな問い合わせに対応した」「今日はこんなアドバイスをした」といった経験を積み重ね、自身の知識・スキルとして取り入れていくことで、ますます新製品の開発に役立つ有益なフィードバックができるようになるはずです。
信頼され提案が通りやすくなったとき [技術営業のやりがい3]
技術営業としての信頼を獲得していくことで、社内・お客様双方に対する提案が通りやすくなります。例えば、自社の新製品を得意先に提案したときに「これまであなたが紹介した製品は良いものばかりだから今回も注文しよう」などと言ってくれるようになるでしょう。また、社内へのフィードバックも取り入れられやすくなり、より自分の意見が新製品の開発に活かせるようになります。
やりがいを感じられるような、信頼される技術営業になるためには、とにかく努力と精進あるのみです。信頼は結果でのみ獲得できますから、小手先のテクニックややり方ではなく、とにかく良い仕事をして結果を積み重ね、信頼を獲得していく努力を忘れないようにしましょう。
技術営業が「きつい」理由
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知識の更新が欠かせない [技術営業がきついと感じる場面1]
技術営業の仕事がきついと感じる最大のポイントがこれです。業務に専門的な知識・スキルが求められるだけでなく、常に最新の情報に基づいた知識・スキルが問われます。
さまざまな分野で目覚ましい技術がまさに日進月歩で進んでおり、新技術も続々と登場している他、医療機器をはじめ、法令の改正などの影響が見られる分野もあります。こうした続々と変化・更新される知識を常にチェックし、自分自身の知識・スキルをアップデートしながら、業務を続けていく必要があるのです。
そうしないと、製品に関する問い合わせを受けたときに対応できなかったり、自分では「正しい」と思ってアドバイス・説明した内容が、実はもう「古い」内容だったり、といったケースも起こりかねません。営業の仕事をこなしながら、常に学習を続ける厳しさがある仕事なのです。
クレームに最も近い立場 [技術営業がきついと感じる場面2]
取り扱っている製品・サービスになにか問題が合った場合に、クレームの最前線に立たされることも多いのも、技術営業の仕事のきつい部分です。
クレームの内容が専門的な場合、一般の営業では対応できないことも多く、技術営業がお客様と直接対応する形になります。クレームの内容をしっかりと把握し、できるだけ早い解決を目指す、必要に応じて社内の調整も行う難しさと直面することになります。
さらに、最新機器や専門性の高い機器の場合、特に問題がなくても、お客様の都合でクレームがつけられることもあります。操作方法を十分に理解できていない状況で「おたくの製品はちゃんと動かないじゃないか」などと文句を言われることも多いのです。こうした少々理不尽なクレームに関しても丁寧に対応し、お客様がきちんと使いこなせるよう促すのも大事な仕事となっています。精神的にきつい部分があると言えるでしょう。
緊急性が高い案件が多い [技術営業がきついと感じる場面3]
緊急性が高い案件・状況が多く、精密機器などでトラブルが生じた、サービスに不具合が生じた場合に、短期ですぐに対応する必要があります。また、医療機器やIT機器の場合、その製品・サービスが機能しなければ、業務や日常生活に深刻な支障をきたしてしまうケースも起こり得ます。そんなときには急ぎの対応が迫られることも少なくありません。
緊急性が高い場合、どんなトラブルが生じているのかを早く見抜き、その解決方法を探り出した上で実際に行動に移る、この流れを短期で行わなければなりません。正確さが求められる上に、スピードも問われ、きちんとトラブルを解決しても、時間がかかってしまうと、お客様から感謝されるどころか、責められてしまうこともあります。技術営業は、そんなきついと感じるシチュエーションに晒されてしまうこともしばしば起こり得ます。
技術営業の求人が多い業界
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製造業界 [技術営業の求人が多い業界1]
技術営業の仕事と言えば、まず製造業界を連想する方も多いはずです。この業界で、求人の需要がなくなることは決してないでしょう。求人数そのものも、安定して多い状況が維持されています。
▼求人が多い理由
インターネットの普及もあり、これまで以上にマーケティング・営業が重視されるようになっている一方で、必ずしも「良い製品が売れる」とは言えない状況にもなっています。そうした状況の中で、技術営業の重要性が高まっているのです。
製品の内容はもちろん、魅力もしっかり踏まえた上でアプローチすること、売るためではなく、お客さまに良い製品を紹介する心構えで臨むことが重要でしょう。
IT/通信業界 [技術営業の求人が多い業界2]
IT/通信業界は、今後技術営業の需要が伸びることが予想される業界の一つです。スマートグリットやIOTの推進に伴い、営業職の重要性が増しており、求人も多い傾向が続いています。
▼求人が多い理由
さまざまな場面でITが活用されるようになり、そのための機器が一般の日常生活の中で浸透しているため、技術営業のニーズが確実に増しているのです。
日進月歩の分野だけに、情報・知識をアップデートしながら、常に最先端の知識とともに営業に臨むことが最大のポイントとなるでしょう。
インフラ業界 [技術営業の求人が多い業界3]
IT業界と並んで、今後技術営業の求人が増えていくことが予想されているのが、インフラ業界です。まだ多いとまでは言えないかも知れませんが、確実に求人の数は増えています。
▼求人が多い理由
スマートグリット、スマートシティなど、ITと組み合わせたインフラが推進されており、新たな機器・技術の導入が進められていく中で、営業職のニーズが高まっています。
ITに関する最先端の知識はもちろん、将来のインフラ環境、需要の変化なども見据えた上での営業が求められます。そのためにも、向上心と情報のアップデートが欠かせないでしょう。
技術営業の年収を紹介(平均/年代別)
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平均年収/中央値
技術営業の平均年収はどの程度なのでしょうか?幅広い業種にまたがって存在する職種なので、バラつきが見られます。例えば、近年求人が増えているIT業界は、平均年齢が低めなので年収も低い傾向がありますが、大雑把な中央値として、460~470万円程度という数字があります。
年齢別(20代/30代/40代/50代)
年齢別に見ると、20代が340万円程度、30代が43万円程度、40代が502万円程度、50代以上が613万円程度というデータがあります。年齢/キャリアを重ねるにつれて、着実に年収アップが期待できる傾向が窺えるでしょう。ただし、気になる点として、男女比率が男性9割/女性1割とかなり偏っていることが挙げられます。
役職別(一般/主任/係長/課長/部長/役員など)
役職別の年収は年齢別とも関わってきますが、一般職で360万円程度、主任クラスで400万円に届くかどうか、係長で450万円、課長で480万円、部長クラスになって500万円を超える水準が一般的です。役員になると、一気に高くなって、700万円程度にまで達することもあるようです。ただし、この場合は営業職としての収入ではなく、営業職からキャリアをスタートさせて、役員にまで出世したときの収入の目安としてとらえるべきでしょう。
技術営業の仕事に就くメリット
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メリット1:安定した職場が多い
技術営業を配置するような会社は、自社製品を製造している製造業などの安定企業が多く、大手も入りやすい、長く勤めることができる、着実にキャリアアップ・昇給が期待できるなどのメリットが得られます。
特に自社製品を営業する技術営業の場合、基本的には自社製品の情報・知識を踏まえた上で業務を行うことになりますから、最先端の情報をアップデートする際にもやりやすい面があります。IT業界やインフラ業界の場合は、業界全体の把握も必要でしょう。
安定した環境で働けるということは、キャリアアップも期待できるということです。現場で活躍する営業職としての面だけでなく、将来的には管理職への昇進を視野に入れて将来設計をしていくことで、より活躍の場を広げることができるでしょう。
メリット2:年収アップを目指しやすい
安定した経営状態にある企業で長く勤務することができれば、その分キャリアを継続しやすく、年収アップを目指しやすくなります。転職で年収アップが実現できるケースはごく限られていることを考えれば、これは大きなメリットになるはずです。
安定した環境で働くことができれば、研修によるスキルアップや資格取得などもしやすくなります。会社のサポートを得ながら、学習や資格取得を目指すこともできるでしょう。
安定した職場で働けることは、顧客との付き合いも長くなる傾向があることを意味します。良い信頼関係を築くことができれば、新製品が出たときにもスムーズに交渉ができますし、常に自社製品を優先して検討・購入してくれるといった環境を手に入れることもできるでしょう。
メリット3:将来性が高い
今後、技術営業の活躍する場が広がっていくことが予想されます。すでに拡大が進んでいると言ってもよいでしょう。とりわけIT業界での需要増が顕著で、まさに「求められる人材」として注目を集めています。つまり、襲来の製造業メインではなく、さまざまな職場で活躍できる可能性が広がっているわけです。
活躍の場が広がるということは、自分のキャリア・スキルを活かして活躍する場が増えることを意味します。IT業界に関する知識やスキルを持っていれば、他の技術営業よりも成果を上げやすく、重宝されるでしょう。自分のスキルを「高く売る」チャンスに恵まれるとも言えそうです。
今後技術営業のニーズがどのように変化していくのか、世の中からどのような形で求められるのかを見極めつつ、キャリアプランを練っていくことで、より充実したキャリアアップを目指せるでしょう。
技術営業の仕事に就くデメリット
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デメリット1:営業補佐扱いの会社もある
会社によっては、営業トークなど基本的な営業の仕事は一般営業職が担当し、技術営業はサブ的な役割に終始するケースも見られます。そうなると、せっかく成約を獲得しても、その手柄はもっぱら一般の営業職のものとなり、技術営業の役割が社内で正当に評価されない恐れもあります。
クレームや緊急時の対応だけ全面に出て対応しなければならない、いわば使いっぱしりになる可能性もあるため、営業職としてキャリアアップしたい人、上昇志向が高い人は、この点が大きなデメリットになるでしょう。いつまで立ってもサブ的・補佐的な役割に終始しなければならないことに不満を感じるかもしれません。
技術営業の仕事は、新製品開発にも関われることがあります。営業補佐的な役割にデメリットを感じた場合には、この方面でどれだけ役立てるかを意識して、経験を積んでいくとよいでしょう。
デメリット2:学び続けないといけない
常に最先端の知識・スキルで製品・サービスについて説明・提案する必要があるという、この職ならではの営業の側面があります。遅れた知識しかないと、問い合わせに対応できないなどの問題も出てきます。
営業の仕事に加えて、業界の最新の動向を踏まえつつ、自発的に学ばないといけないため、向上心に乏しい人、仕事の時間以外に学習する意識に乏しい人には向いていないでしょう。
遅れた技術に関する知識・スキルを持ったままでは技術営業として恥ずかしい、という意識を持ちつつ、学ぶことそのものに楽しみを感じ、常に好奇心を持ちながら自分の仕事を楽しむ心構えが欲しいところです。
デメリット3:緊急対応で休日出勤がある
提供した製品・サービスに不具合やトラブルが生じた場合には、緊急対応で処理に当たる必要も出てきます。その製品・サービスがないと、業務や日常生活に深刻な支障・遅滞を来す恐れも出てくるため、迅速な対応が求められるからです。休日出勤が求められる機会も多くなり、プライベートを過ごしにくくなってしまうでしょう。
休日は家族とゆっくりと過ごしたい、またはプライベートで友人と楽しい時間を過ごしたい、そんな方は、こうした緊急対応で予定が狂ってしまうケースがたびたび出てくるので、どうしても大きなデメリットになってしまいがちです。
どうしてもプライベートを犠牲にしなければならない面も出てきます。仕事に誇りを持ち、家族や友人の理解を得た上で働けるような環境づくりを目指したいところです。
技術営業の仕事に就く方法
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方法1:転職サイトの公開求人から探す
もっとも簡単で手軽にできるのが、転職サイトの公開求人から探す方法です。こうしたサイトでは、キーワードなどで求人情報を絞り込む機能がついていますから、「技術営業」「セールスエンジニア」といったキーワードで絞り込めば、自分が知りたい求人だけをチェックすることもできるはずです。
技術営業そのものの求人数が多いですから、この簡単な方法でもかなりの数を見つけることができますし、いろいろな業種からの求人をチェックすることで、年収の相場や待遇なども比較検討できます。
方法2:転職エージェントに非公開求人を紹介してもらう
公開求人だけでは、本当に理想とする技術営業(セールスエンジニア)の求人を見つけられない可能性もあります。転職エージェントの非公開求人もうまく活用しましょう。応募が殺到することが予想される良い求人、あるいは急な募集などの場合、転職エージェントでは会員にしか見ることができない非公開の形で紹介することも多いのです。こうした「他では見ることができない」求人の中には、非常に魅力的な内容のものも少なくありません。
方法3:知人や友人の紹介をもらう
営業職は転職が多い傾向がありますから、知人や友人のリファーラル(紹介・推薦)をうまく利用して、採用のチャンスを増やすのも良い方法です。以前同じ職場で働いていた知人の紹介で、その知人が現在働いている職場に採用してもらう、といった方法も有効です。この方法の最大のメリットは、実際に職場の環境や待遇面を、内部の人間から詳しく聞いた上でチェックできる点です。いわば「コネ」を利用した就職活動ですが、需要が多い技術営業の場合は、それがとても効果的なことも多いのです。
今後へ向けてのアドバイス
技術営業が向いてる人・向いていない人の特徴や傾向は、あくまでも目安に過ぎません。なぜなら、今後技術営業の活躍の場が拡大し、その役割が多様化していくことによって、「向いてる人/向いていない人」の傾向にも変化が生じるかも知れないからです。例えば、製造業の営業に向いていない人がIT業界の営業に向いている、という可能性だってあります。
IOTやAI化、さらにスマートグリット、スマートシティの拡大・推進によって、技術営業にはこれまでにない知識が求められ、役割が期待されるようになることも予想されます。今後の活躍を期するためには、常に最先端の情報・知識を踏まえ、自分に最も向いている業種で働く環境づくりが特に重要になってくるでしょう。これまでなかなか数字を挙げられなかった技術営業が新天地で一気に適性が花開く、といったケースも十分に考えられるのです。
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「技術営業の仕事」に関するよくある質問
タイプ別では、「臨機応変な対応ができる人」「課題発見力のある人」「真面目な人」の3タイプに当てはまる人が、技術営業に向いてる人です。
技術営業に不向きなのは「要領が悪い人/大雑把な人/右脳派の人」の3タイプです。新規営業のように、早いスパンで自分との関係が切れる立ち位置ではない技術営業には、相手本位が苦手な性格タイプの人や、ストレス耐性が低い人は向いていません。
技術営業の仕事をする人が“仕事のやりがい”として挙げることは、「顧客課題を解決することで感謝される/仕事の結果が新製品に役立つ/信頼され提案が通りやすくなったとき」の3つが代表的です。
技術営業の場合、きついと感じるのは次の3つの場面であると言われています。①知識の更新が欠かせない、②クレームに最も近い立場、③緊急性が高い案件が多い、このような順番になっています。
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この臨機応変な対応は性格面もありますが、やはり専門的かつ幅広い知識を日頃から学んで、「どんな状況にも対応できる」心の余裕を持っておくことが大事です。豊富な知識と引き出しを持っていれば、想定外の質問や問い合わせの答えもすぐに用意できるからです。