サイトアイコン 転活ラボ

昇給とは?5つの昇給/時期と昇給率/アップに直結する日頃の心掛け

昇給の解説

昇給はしたいけど、何をすれば金額がアップするのかは、勤めている会社によって違いますよね。そもそも、昇給とは何を指しているのか、5つある昇給の種類についての解説を読みながら自分の会社がどれかを確認しましょう。

今回は、この昇給はどのようにして行われているのか、日頃からの心がけておくポイントとして『昇給のコツ6選』とメリットがあることを中心に解説。昇給してもらえる理由(=評価)と、制度の仕組みを理解することで、再現性ある昇給を目指していきましょう。一般的な昇給額にも触れるので参考にしてみてください。

昇給とは「基本給アップ」で種類は5つ

そもそも昇給とは、基本給が上がることを意味しています。

この基本給というのは、残業手当やその他の各種手当を抜かしたあらかじめ決められた給料のことです。

基本給に残業代などの各種手当がプラスされて、それぞれの月給が決まります。基本給は固定されていて、昇給以外で変動することはありません。

様々な理由で昇給することが考えられますが、どのような種類があるのか見ていきましょう。

昇給の種類1:定期昇給

定期昇給は、個人の勤続年数や年齢といったことを基準にして、時間経過で基本給が上がっていくことを言います。

この場合は個人の能力に関係なく基本給が上がっていくので、「年功序列賃金制度」と呼ばれて日本企業では古くから行われている昇給の方法です。

定期昇給の場合には、毎年決まった時期に昇給するケースが多くなっています。

労働契約書に定期昇給に関することが明記されていれば、その企業では定期昇給があるということになります。

明記されているのに昇給しないということだと、労働基準法違反になることもあるので、契約書に明記されているかどうか確認してみるといいでしょう。

昇給の種類2:ベースアップ

ベースアップとは、定期昇給とは違い従業員全員の基本給が上がること、一般には「ベア」と略して呼ばれることが多くなっています。

毎年昇給する定期昇給とは違って、ベースアップの場合には不定期昇給になりますから、滅多に行われないという企業も多いです。

個人の能力や勤続年数と言ったことは関係なく、同じパーセンテージで基本給がアップします。

例えば、ベースアップ率が1パーセントだとしたら、20万円の基本給の人は20万2,000円に、30万円の人なら30万3,000円にと同じ率で上がっていくのです。

ベースアップは給料の底上げで、企業側にとっては負担が大きいため大企業や業績が良い企業が行う傾向にありますが、人材確保のためにベースアップを行う中小企業も少なくはありません。

昇給の種類3:臨時昇給

臨時昇給はその名の通り、臨時で昇給させることを言います。

業績が急に上がった場合などにそれを従業員に還元するという意味で、臨時に昇給が行われます。

または、特定の従業員の負担が重くなりすぎている場合や特定の従業員の業績が特別上がった時なども、手当てという意味で臨時昇給が行われることもあるのです。

臨時昇給と定期昇給がどちらも行われるという企業は少なく、定期昇給がない代わりに臨時昇給がある、またはその逆で臨時昇給がない代わりに定期昇給があるという企業が多くなっています。

昇給の種類4:査定昇給

査定昇給は、査定を受けてその基準によって昇給することです。

人事担当者などによって人事査定が行われて、個人の能力や経験、成績などを考慮して昇給額が決定されます。

各企業によって査定の方法や昇給率などは違ってくるので、どのぐらい昇給するかということにその企業の考え方や評価の仕方などが現れるでしょう。

査定の結果昇給が行われないということもありますし、業績を上げていれば昇給額が多くなることも考えられます。

昇給の種類5:昇格昇給

昇格昇給は、役職が上がることなどによって基本給が上がることを言います。

要するに、出世することによって基本給がアップするのです。

昇格したからと言って必ず給料が上がるわけではありませんので注意してください。

役職は上がるけれども給料は据え置きというケースも少なくありませんので、昇格の際に昇給が行われるのか確認してみるといいでしょう。

意外と上がらない?昇給率と昇給の時期

昇給の種類は多くありますが、その昇給率や時期などに決まりはあるのでしょうか。

昇給率の決め方は各企業によって異なります。

多くの場合は、直近の景気や物価指数などの経済状況や同業他社などの状況といったことをトータルに考慮して決定します。

労働組合がある企業の場合は諸々の状況を考慮して労使で協議することになりますが、労働組合がない企業の場合は経営陣の判断に委ねられるでしょう。

厚生労働省の調べによると、平成28年度の昇給率の平均は1.9~1.8パーセントとなっています。

金額にすると、5,200円前後ということになるでしょう。

5,200円というと少なく感じる方もいるかもしれませんが、基本給が5,200円程度上がるということは、一年では62,000円程度アップするということですから、トータルで見れば大きな違いになります。

昇給の時期に決まりはありませんが、多くの企業は会計年度に合わせて実施されます。

日本企業のほとんどは決算が3月で新年度が4月、というところが多いですから2~3月ぐらいに昇給額を決定して、新年度になった4月から基本給に反映させるという形をとっています。

特に定期昇給の場合には毎年昇給することになるので、年度の変わり目というタイミングで毎年行う企業が多くなっているのです。

秋に中途決算を行う企業なら、そのタイミングで昇給が行われることもあります。

臨時昇給や昇格昇給の場合には、業績が上がったタイミングや昇格したタイミングで昇給することが多いため、決まった時期などがないケースが多いでしょう。

昇給のために日頃から心掛けること「6選」

定期昇給の場合には個人の能力などは関係なく、長く働くことで基本給が上がっていきますが、昇格昇給や臨時昇給などを狙うためには日ごろから意識して働かなければいけません。

どのようにすれば昇給することができるのか、普段の仕事で心がけたいことやどのようなタイプの人が昇給しているのかを見ていきましょう。

昇給のコツ1:業務に役立つ資格を取る

企業の中には資格手当などを設けているところもあります。

その職種に関係する資格を取得することで、基本給に手当てが上乗せされて昇給できるようになるので、手っ取り早く昇給を狙うのなら資格取得はおすすめです。

その際、仕事に全く関係ない資格を取っても意味がありませんから、どのような資格なら手当てがつくのかしっかりと確認しておく必要があるでしょう。

企業によっては資格取得のサポートとして資格取得費用を一部負担してくれるようなところもありますから、一度調べてみてください。

サポートがある場合には、資格を取るための費用を抑えつつ昇給も狙えるのでお得です。

資格手当などがない場合でも、業務に役立つ資格を取ることで業績がアップして、昇格が早くなったり臨時昇給を貰えたりするという可能性もあります。

昇給のコツ2:目的を持って働く

目的意識を持って働くことも重要です。

漠然と任された仕事だけを行っているのでは、意欲がないとみなされてしまって昇格しにくくなります。

すると、昇格昇給もしにくくなりますし仕事が認められて昇給するということも難しくなるでしょう。

ですから、仕事をする上でしっかりと目標を立ててそこに向かって努力することが大切なのです。

大きな仕事を任されたいと思うのなら、どのようにすれば任せてもらえるのかをしっかりと考えて行動する、能動的に動くといったことが求められます。

昇給のコツ3:チャレンジ精神を持って働こう

好奇心旺盛でチャレンジ精神があるタイプの人は昇給や昇格しやすいです。

新しい仕事や任された仕事に不安があったり尻込みしてしまったりするようなタイプだと、なかなかいい仕事をすることができませんし、この仕事を任せて大丈夫だろうかと思われてしまい、次の仕事につながりにくくなります。

新しい仕事にワクワクしたりどのように課題をクリアしていくのかといったことを思考錯誤したりして、自分のモチベーションを高めていけるようになると、また新しい仕事が舞い込んで経験を積んで成果も出しやすくなるでしょう。

昇給のコツ4:提案力やコミュニケーション能力を高めよう

仕事は一人でできるわけではありません。他の仲間や上司と一緒にチームを組んで働くこともあるでしょうし、客や取引先と接することもあるでしょう。

そのような時に、良い案があっても提案の仕方がまずかったり下手だったりするとなかなか仲間や取引先に伝わりません。

自分の考えをしっかりと相手に伝えることができるように、提案力を磨くことは重要です。

また、コミュニケーション能力を高めていくことで、スムーズに仕事を進められるようになりますし、成果も上がっていくでしょう。

昇給のコツ5:清潔感を意識して

身だしなみに気を遣うということも、できる社会人の条件です。

特別オシャレしたりする必要はありませんが、人の印象は最初の7秒間で決まるとも言われていますから、清潔感ということを意識するようにしましょう。

ヨレヨレのスーツを着ている人よりも、ピシッとしたスーツを着ている人の方が印象は良くなりますし、髪型もぼさぼさしている人よりある程度整えている人の方が、きちんとしているなと思われます。

仕事をする上で人と関わることは避けて通れません。社内の人間関係や取引先との関係を良好に築くために、身だしなみを整えて仕事をしましょう。

見た目で決まるわけではありませんが、だらしないという雰囲気から悪印象を持たれるのは損です。

清潔感のある恰好を心がけることで、良い仕事が回ってきたりする可能性が高まり、ゆくゆくは昇給というところにつながります。

昇給のコツ6:上司にアドバイスをもらう

昇給しやすい環境を作ることも重要ですので、上司にアドバイスを貰うという事もいい方法です。

こうすることで、やる気をアピールすることもできますし、実際に昇給や昇格をしているやる気のある上司に相談することで効果的なアドバイスをもらうこともできるでしょう。

アドバイスされたことをすぐに実行することで、上司の印象も良くなります。

相談されたり頼りにされたりすると上司も嬉しいですし、目をかけてやろうという気にもなるでしょう。

このように、自分から積極的に相談などを持ちかけることで、その後も色々とアドバイスをしてくれたり成長させようと、仕事を回してくれたりもします。

直属の上司から目をかけてもらうことで、昇給しやすい環境を作ることが可能です。

このようなことを意識して仕事をすることで、良い仕事が舞い込んできたり難しい仕事を任されたりということが起こるでしょう。

経験を積むことで、成果を上げることもできますし昇給できる可能性も高まります。しかし、これらを意識してもなかなか昇給しない、ということもあるでしょう。そのような時には、昇給交渉をするという方法もあります。

昇給交渉をする場合には、自分の勤める企業がどの時期に昇給があるのかを把握する必要があります。

時期がわからないという場合には、先輩や上司に確認してみるといいでしょう。昇給交渉のタイミングとしては、昇給額が決定する3~4か月前に切り出すと良いとされています。

例えば3月に昇給額が決定するのなら、12月あたりに上司に打診してみるといいでしょう。昇給交渉をする場合には、それに見合っただけの成果を上げている必要があります。

会社の業績に貢献した、プロジェクトを積極的に提案した、といったことを続けることによって上司の信頼も高まりますし、昇給交渉もしやすくなるでしょう。

ですので、日ごろから評価に値するような働き方をして、アピールできることをメモなどに書き出しておきましょう。

それをもとにして、具体的な成果を伝えて交渉してみてください。

昇給の決め方や基準は企業で違う

昇給の種類や時期などを見てきましたが、どのように行われるのかはその企業によって違ってきます。定期昇給がない企業もありますし、定期昇給はあっても臨時昇給や昇格昇給などがないという企業もあります。

ベースアップについては、業績が向上しているような大企業などに多くなっているなど、その企業の規模によっても違うでしょう。

それぞれの企業で昇給についての考え方や行い方は違うので、どのようなタイミングでどのような昇給があるのか知りたいという場合には、労働契約書や就労規則で調べる、上司に聞いてみるなどして確認してみてください。

時間経過によって基本給が上がる定期昇給や基本給の底上げであるベースアップ以外は、各個人の能力や成果によって昇給が決められることが少なくありません。

そのため、昇給を目指すのなら日ごろから良い仕事ができるように心がけて、自分の能力を上げていくことが大切です。

モバイルバージョンを終了